04.読んだりしたものの最近のブログ記事
就職して東京へ出てきた当初、三鷹市のはずれにある社員寮に住んでいた。
中央線までやや距離があるものの、憧れのジャズ喫茶、A&FやMEGにふらりと行ける、
そんなところに住めたことがうれしかった。
ライブハウスも数え切れないくらいあった。
いわゆるフュージョンって音楽も好きだったから六本木ピットインにも出かけたけれど、
やっぱり中央線。
新宿紀伊国屋書店裏にあった新宿ピットイン。
吉祥寺サムタイム。
すごいミュージシャンだと思ってた人たち(実際にすごいんだけど)が
当たり前のようにマンスリーでライブやってるのにびっくり。
そんな中、最もインパクト受けたのが、アケタの店。
狭い。椅子が変(適当なソファとか)。焼酎水割りが濃い。つまみが潔く大雑把。
なんだか妖しくてドキドキする空間。
この頃(今でもか)最も好きだったサックス吹き、梅津和時セッションっていうのが、月一で行なわれててよく通った。
今は亡き、トロンボーン板谷さん、じゃがたらで吹いてたトランペットの吉田さんなどがいたかな。
なんでもありセッション。
そんな空気が詰まった(ってわかりにくいだろうけど)日本のジャズアルバムだけを紹介した本がこれ。
中央線ジャズ決定版101 監修/明田川荘之 アケタの店の店主。
見開きでアルバム1枚を紹介してますが、とにかく偏ってます。それがいい。
先週行った国立のライブハウス「No tranks」店主、村上さんも書いてます。
「新宿ピットインにもアケタの店にも出てないミュージシャンは中央線ジャズとは呼べない」。
まあ、そういうことです。
その理論に沿いつつ、私が考える最も旬な中央線ジャズなミュージシャンというと。
和泉聡志。
もはやジャズなのかなんなのか。そんなこと関係なくなるのが中央線ジャズ。
なんて思いつつ、この本読みすすめてたら、ちゃんと出てました、和泉さんの参加アルバム。
Elvin Jones Tribute Band 「アケタの店」での録音です。
音楽評論家ジム・フシーリさんのビーチ・ボーイズへの思いがたっぷりと書かれてます。
ペット・サウンズ、再発CDで持ってましたが聞き込んでませんでした。
ビーチ・ボーイズ自体、シングルで売れた数曲はもちろんよく知っていたものの、
アルバム単位で聞いたことがあるのはこれのみ。
今週、これを読みながら何度も聴きなおしたペット・サウンズ。
聴けば聴くほどいろんな音に気がつき、あきないのは確か。
ブライアン・ウィルソンの哀しい部分への思い入れはありませんけれど。
訳者あとがき、短いけれどやっぱり村上さんの文章です。
何よりも、こういう風にアルバムなり音なりミュージシャンなりへの強烈な思い入れを書いた本、やっぱりおもしろいです。
音を確認したくなるんです。
ちなみに本屋さんへ行くと、同時発売のもう1冊の村上さん翻訳本、
ティファニーで朝食を/トルーマン・カポーティ (著)/村上春樹 (翻訳)ばかりが
目立つところにどかんと平積み。
一方、ペット・サウンズは文芸コーナーの著者50音順の棚に少しだけの本屋が多い。 ちなみにティファニーで朝食を、はまだ買ってません。
この扱いの差が、いかにもブライアン・ウィルソンって感じです。
グレート・ギャッツビーを読んでからにしようか、と。
昨年たまたま、外国の山をトレッキングする角田光代さんをNHK BSの番組で見た。
ガイドさんに必死について歩く角田さんは非常に無口だった。
そのときに見た山と同じ場所かどうかはよくわからないけれど、やはり番組撮影のために山を歩いた時のことを綴ったエッセイ。
TVでは無口でも文章という世界では饒舌な角田さん。
この人の文章はいつも読みやすく、なんだかほっこりした感触で好き。
イタリアの山。
行きたくなります。ひとまず近場の山か。
久しぶりの村上さんと和田さんの共作本。
村上さんが、好きな英語の歌の歌詞を翻訳。
そして解説文(というかエッセイ文というか)。
それに和田さんが絵を付けてます。
和田さんの絵がとにかくよい。
装丁も細かいところまで気がきいてて。
じっくり読むというよりも、パラリと適当にページをめくり、
和田さんの絵を眺めながら音を聴きながら読みたい本。
村上さんの選曲は相変わらず幅広く、そそるところをついてます。
淡々と、しかし思い入れが伝わる解説を読んでいると、やはり聴きたくなります。
聴きたくなった人のためにレコードジャケ写真、アルバムの情報もきちんと載ってます。
これ、必要ですね。
というわけで、すぐに見つかるもので6枚ほど引っ張り出して聴いてみました。
BEATH BOYS
R.E.M.
ELVIS COSTELLO
BILLY BRAGG & WILCO
BRUCE SPRINGSTEEN
レコードじゃなくてCDですけれど。
RY COODERとHELEN MERRILLもどっかにあったはずが見つからず。
なるほど、こういう曲を選びましたか。
人の選曲はおもしろいですね。
もう8年くらい前になるでしょうか。
村上春樹さんが村上朝日堂というサイトを公開していた頃。
ひょんなことから村上春樹さんとメール交換をことがありました。(詳しくはこちらに)
その年の夏、雑誌ブルータスに走っている姿の村上春樹さんの記事が載っておりまして。
それで思い出したんです。
村上さん、走ることについての本を出す予定があったはずだ、と。
で、メールを出してみたのです、再び。
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To: 村上朝日堂御中
Date: Mon, 30 Aug 1999
Subject: 究極のフィジカル本は出版されていますか?
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こんにちは。毎年若潮マラソン10Kmを走っているコードネーム「若潮とん汁」xx歳 男です。
今年の夏は暑くて、しかもやたら忙しくほとんど運動というものをせず過ぎてしまいました。
雷やら豪雨やらもありますが、秋の気配もかすかに感じられる今日この頃です。
ところで、春先頃に確か、「究極のフィジカル本『走れ、歩くな』は夏の出版」との
お知らせを見かけたのですが、この本は出版されたのでしょうか?
楽しみにしていたのですが、噂を聞かないので。
ブルータスで村上さんをお見かけしたのですが、あの特集との関係はあるのでしょうか?
#特に出版されていなくても困ってはいないのですが気になったので。
では、お元気で。
短編集も楽しみにしております。
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しばらくして返信が。
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こんにちは。今年の夏は暑かったですね。
僕もほとんど走りませんでした。ずっと泳いでいました。
さて、究極のフィジカル本『走れ歩くな』はいろんな事情で刊行が遅れています。
たぶん来年の春くらいになるのではないかと予想されます。
いろいろと考え考えやっているので、どうしても遅れ気味になるのです。
「ブルータス」の特集も、部分的にはその本の一環として存在するものです。
もうちょっと待ってくださいね。まあ、待ってどうというようなものでもないのですが。
村上春樹拝
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そんなわけで。私にとっては待ち望んでいた本なのです、これ。
村上春樹による走ることについての本。
ここまで村上さんが自分自身のことを書いた本は初めてではないでしょうか。
なぜ走るのか。
走るために何を考え、どんなことをしているのか。
走る前の気持ち。
走っているときの気持ち。
ゴールした後の気持ち。
たいして走ってませんが、私もちょっとだけランナーの真似事をしたことがありますから、
一語一語が実に生々しく響いてきます。
村上さんも書いていますが、こればかりは走ったことがない方にはわからないのかもしれません。
待ち続けて8年。ほんとに出版されるとは思いませんでしたけれど。
#できれば、一度レースを走ってからお読みになられるとよいかもしれません。
富士山登頂経験後でもかなりよいかもしれませんが。
西武池袋線の大泉学園駅近くにある古本屋さん、ポラン書房さん。
素敵なたたずまいのこのお店で今週末行なわれておりますイベントです。
ポランの夏祭り「2箱3日古本市」。
普段ネット、通販で品物を扱っている古本屋さんが本を持ち寄り即売会。
土曜にしては早めに起床し、行ってみました。
開店と同時くらいに入店。床に2段に箱が置いてあります。
なるほど、この一店舗2段っていう形はなかなか見やすくていいかも。
それぞれのお店が一工夫した箱の数々。
個性でていてバラエティにとんでおり、おもしろい。見てて楽しい。
そんななかから何冊か購入。
たまには購入品でも書き並べてみることにしましょう。
まず手にとったのがこれ。このシリーズは角川文庫で読み漁りました。
何度読んだことか。これほど何度読んでも楽しめる小説はなかなかないのでは。
くだらない話といってしまえばそれまでですけれど。
ハードカバーで初入手。
古本界ではよく知られていらっしゃいます月の輪さんの本。
「買うは天国、払うは地獄」
クラッシック音楽はほとんど聴きませんが、
黛敏郎などこの時代の作曲家が書く文章はなぜかおもしろいのです。
その他、写真はあげませんが。
『世界悪女物語/澁澤龍彦』 河出文庫
ちょっと澁澤龍彦って人の文章を読んでみたくなったので。
『人生読本 音楽』 河出書房新社
岩城宏之、淡谷のり子、芥川也寸志、相倉久人、高橋竹山、山下洋輔、宮川泰、武満徹などが
音楽について語ってます。
『スタインウェイ戦争/高木裕・大山真人』 洋泉社
ピアノにまつわるお話のようで。
『クロニクル 20世紀のポピュラー音楽/三井徹、北中正和他』 平凡社
ポピュラー音楽史復習本
以上7冊。
<おまけ>
妻が買った『三越のあゆみ』がおもしろい。
創立五十周年記念に三越百貨店自身が出した本らしい。
モノクロ写真と文章で歴史が綴られております。
古本 海ねこも参加させていただいております「2箱3日古本市」は明日19日日曜まで。
ちょっとだけ知り合いの音楽評論家、小尾隆さん。
10年前に出版されたこの著作、ここしばらく品切れ状態でした。
が、サラリーマンを辞め、音楽評論家として独り立ちされた今年、
大幅に書き下ろしを加え復刊。
さらに7月21日(土)、発売を記念して、
新宿ディスクユニオン5Fで行なわれたトークショーが行なわれました。
狭い店内に40名ほどの人が集まり。
小尾さんが語りながらレコードをかけます。
ザ・バーズの「ミスター・タンブリン・マン」(迫力のモノラル盤)から始まり、
グレアム・パーカーの「カンザス シティ」まで約1時間。
いかにご自身がこれらの音を好きになり影響されたか。
70年代のロックへの気持ちを楽しく熱く音と共に語ってくれました。
ここにもまだ私の聴いたことがない魅力的な音がいっぱいあるようです。
少しずつ聴いてみるかな。



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