2008年10月アーカイブ

不景気の風が吹く中、おかげさまで忙しく過ごさせていただいております。
10月は大変忙しかった。
自店HP、日本の古本屋とも、ネット部門が過去最大級に(波があるうえ、忙しい=繁盛とは限らない。喜ぶべきかどうか不明)。
加えて「月の湯古本まつり」「本の散歩展」が重なり、
イベントに不慣れな自分にとっては、楽しくも試練続きの日々でした。
いろいろな方とお話することができ、お客さまや先輩とのやりとりを重ねていくなかで
勉強になったこと&得難い体験の数々。

ただ、イベント期間中、1-2時間早く起きたぐらいではネットの対応が追いつかず。
たまたま、セットものの発送、いくつかの公費購入の対応など重なったこともあり。
イベントが終わったら落ち着くかと自分も思っていたのですが、
いまだ梱包・発送待ちの本が倉庫で待機しておりまして、
無念にもHPの新着本など、なかなか更新ができない状況です。
メールの返信もお待たせしております。
「散歩展」の目録対応もお待ちいただいております。
方々に頭を下げ続ける日々です。
眠って起きたら靴を完成させてくれている小人たちが欲しい・・・。
たとえ小人を雇えるのだとしても、仕事をお願いして割り振ったとたん、
忙しいウェイブが過ぎ去って困ってしまいそうだけれど。

そんなときに書くことさえ憚られますが、きちんとお伝えせねば。
勝手ながら11月4日・5日は古書組合の登山がありますため休業とさせていただきます。
通常、土日・祭日の発送はできませんが、
今週末に限りましてお急ぎの方には連休中、「佐川急便」でよろしい場合のみ発送させていただきます。
連休あけは11月6日以降の発送になります。ご不便かとは存じますがご了承ください。
余裕がないようでお恥ずかしいですが、全力で頑張っておりますゆえ、どうかよろしくお願いいたします。

私的にも、昨日は検診で血液採取のあと気持ち悪くなって横にならせてもらったり、
胃のレントゲンのためバリウムを飲んだり。
ぐるぐる変化に富む日々です。
昨日は某大学からのご注文分、大変お待ちいただきました三十数冊の受注メールをようやく書いて、
レイトショーに駈けつける。映画「ぐるりのこと。」を観てきました。
評判が評判を呼び大混雑でした。
泣かせる映画だと知らずに行ったところ、ハンカチもティッシュもなくて顔がぐしゃぐしゃ。
好きな映画でした。橋口亮輔、おそるべし。
リリー・フランキー演じる男が、もっとも好きでないタイプであり、
でも、もっともひかれてしまうタイプでした。法廷シーンに出てくる役者、脇役・・・、何もかも濃い。

バリウムが体内にまだ残っているのか、
検診の翌日もまだ胃が重たいけれど、せめて心は軽やかにいきたいものです。

11月の終わりに、遅い夏休みをいただきます。
あんなに暑かった夏は、どこへ行ってしまったのだろう。

「(本の)散歩展は面白いね」と呟いたのは、
陳列が終わった各店の棚を見てのU書林さんでした。

終わって五人で居酒屋。
三島由紀夫と何かと縁が深い天誠さんが
入院中、三島由紀夫全集を順に読んだ話を聞く。
サラリーマン時代の体験。ここ10年20年ですべてのことが大きく変わってしまったこと。現在出版されている本のうち、将来「古書」として受け継がれていくものはあるのかどうか・・・。

ポランさんの経済への思いーサブプライム問題の影響を食らった、思いがけぬ台所事情、
アンデスさんのダンディズム、
公文さんのキューティー・ハニー(?)などなど聞く。

多人数の飲み会とは異なる、密度の濃い時間。
天誠さんの話を間近でじっくり聞けるなんて、なかなかないですよ。

そんな面々が棚をこしえらております。
きっと五反田で、天誠さんも笑顔で過ごしているはず。
「本の散歩展」にどうぞお越しください。

眠りこけて、バス停ひとつ乗り越してしまった。
明日は朝5時半起き。

追記 ネットの対応、早朝するしかなくて、お待ちいただき恐縮です。ネットでご注文くださる方に、こちらの都合など関係ないはずですのに。3週連続で古書展をやっている凄い店もありますが、自分にマネなどできるはずもなく。散歩展が落ち付きましたら、散歩展目録の対応にかかります。その後はしばらく落ち着いて自店HPに取り組みたいと思います。

もうなんだか、頭がグルグル。値札貼りができない。困った。

どう書いても自慢にしか聞こえないと思うけれど、
日常生活にハレ(ハレとケのハレ)が突然、飛び込んできた。

たまたま、同じ町内の番地違いに
古書組合 中央線支部の事業部長が住んでいるのである。

本日、役員会のあとのぞいた西部古書会館の優良市で
たまたま落札できたものがあったのである。

いったん自宅に戻って受注や、値札貼りなど。
4時を回ったところで、そろそろ優良市の開札が終わったころかと
「何か落ちましたでしょうかー」と電話で質問した。
1つ落ちていると言われたので、「送っていただけませんでしょうか」とお願いしたところ、
電話口の向こうから声が聞こえた。
「オレが届けてやるよ」

んん、その声はー!

「近いから持っていきますよ。電話します」と事業部長。なんて親切な中央線支部。
ええええー、いいんですかーー???
まあ、箱に詰めて発送してもらうのもお手間だろうし、とお願いしてしまう(図々しい)。
さすがに大先輩に我が家まで届けにきていただくのは申し訳ないので、
こちらから車で受け取りにいった。
山から降りてきた連れに地図を見てもらったので、ついでに運転してもらう。
あっという間に到着。おおー、まさか、こんな近所だとは。

「まあ、お茶でも。見せたいものもあるし」とお誘いいただき、
「え、こんな汚いカッコで来てしまったのに」と恐縮しつつも、
図々しくお邪魔した。
目の前に、事業部長と、近頃、新聞やテレビで盛んに目にしていた作家さんの、
美男美女コンビが・・・。
お茶をごちそうになり、かわいいねこの「マツ」くんにうっとりして、
おまけにいただきものまで。

突然の来客を寛大に迎え入れてくださる、
なんとも気さくなご夫妻でありました。
仲睦まじく、同じ空間にいて気持ちがいいです。
そして、ご自宅にいながらもオーラを放っている奥様。
可愛らしい方でいながら、色気というか華があるんですよね。
いきなり舞踏会につれていかれた
しょぼかった時期のシンデレラのような気分でした。
「見せたいもの」には目が点・・・。笑っていいのかどうかちょっと戸惑う。でも、目に焼き付いてしまった。

突然の出来事に、連れも自分も舞い上がってしまいました。

というわけで、いただいてきたものを早速、連れと味わいたいと思います。
我が家に似つかわしくない美しいものと、高級そうな飲みものと。
まさか、こんなところお読みでないと思いますが、
事業部長、奥様、マツくん、ありがとうございましたー。

お世話になったから書くわけではありませんが、
西部の市場って、良いものが安く買えますね。
明日からの値札貼りが楽しみです。
よし、明日から頑張ろうっと。

深まる

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ぐっと冷え込み、秋深まる。
千代紙? 日月さんが千代紙を落札しているなあと思ったら、
毎週金曜夜 更新のブログを見て、ほぉー、そういうことだったのかと。

「ボン書店の幻」昨夜から読み始める。
一読ズミなので、「文庫版のための少し長いあとがき」から。
石神井さんの文章は"読む快感"。
前は夢中で読破してしまった。今度はもっとゆっくり読んでいきたい。

日月さん、石神井さんと同じ市場に通って、
いつも考え続けているお二人の近くにいられて、
お二人は飲まないのですが、
天才・T書店とはときどき一緒に飲ませてもらえる。
環境抜群な組合です。飲む飲まないって、そこか、チミは?

O舎さん、R舎さん、R書林さんらとの飲み会を泣く泣く諦めて、
昨夜は散歩展の準備に励んだ。木曜搬入なのに、まだ準備がほとんどできていない。時間切れになりそうで怖い。
「友さん(私のこと)、早めから少しずつ準備するって書いてませんでした?
夏休みの宿題はぎりぎりにならないとやらないタイプ?」と、ミヤビちゃんに指摘される。
昨日は市場から帰ってから、疲れが出てぼーっとしてしまう。
ようやくご注文の対応やら発送やら。ようやく散歩展の準備にかかったものの、じき深夜。
昨日、市場でかなり入札したのだが、落札できたのは3件のみ。
そのうちの1件、さっそく値札を貼っていく。
「催事用に買うには、明古(金曜の市場)はハードルが高すぎるのでは」
と、催事で毎回しっかり売るN文庫さん。コツをちょこっと聞く。
市場に出して安くなってしまってガッカリするぐらいだったら、
いっそ仕入れた額より安くつけてでも、
案外売れたなあと自己満足できたほうがいいかなって。さすが、の一言。市場に出すほうが手っ取り早く効率はいいが、古書展で安く売ったほうが喜んでいただけるし。

前の中央市で束で買った中に、昭和初期の児童向け雑誌、その付録などが入っていたので、
そのあたりも値段をつけていく。よほど状態が良いものは別として、なるべく安く安く。
内容を見て良いものでは、と評価してしまうと、安く安くが案外難しい。が、がんばる。
均一は値札に書名を書くのはやめた。内容をよく見ると執着してしまいそう。
いったん処分すると決めたら、どんどん箱に放り込んでしまう。もはや倉庫が満杯なのだ。

準備のし始めとして、串田孫一旧蔵書の児童文学、70年代の「キリンサービス」なるキリンビールのPR誌
(おそらくキリンビールを利用している商店・飲食店向けの業界誌)など、徐々に用意しております。
後者は、写真満載・オールカラー写真満載。紙質よし、写真よし。
当時の飲み屋・パブの店内、キリンビールの各商品など、ビール好きには懐かしく、興味深い内容。
栓抜き、灰皿、ビアサーバーなど、ビール愛好家のコレクション紹介・・・。
毎号、女優さんのインタビュー、美人ママさんの写真、美人ちゃんの見開きグラビアなど盛りだくさん。
42冊仕入れて、資料価値を思うとバラしてしまうには惜しいけれどバラ売り。まとめて買う人はなかなかいなさそうだから。
これから、中央線支部の役員会に出て、ついでに西部会館の優良市をのぞき、
帰ったら今日もまた値札貼り。海ねこで売らないと決めた本はどんどん出してしまおう。
チェコの古い本たち、格安で出すつもり。相変わらずプロフェッショナルとは縁遠い日々。
連れは山歩き。こんな天気の日に山歩きとは、いいねえ。労働の合間、電車と夜寝る前の読書が待ち遠しい。

お届け

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公共機関に本を届けにいく。

状態重視、出向いて確認したいとのお申し出。
オンライン古書店なので店舗がなくて、とお詫びして、
直接、お届けしにいく。

買っていただけそうなもの、すぐ返されたもの、どちらもあり。

OKな理由、ダメな理由をそれぞれ聞いて、とても勉強になる。
どのような基準で選んでいるのか、かなり明快だ。

その公共機関にまだないこと。
完品であること。永久保存に耐えうる状態であること。
「玩具」の扱いではなく「書籍」であること
(ぬりえは「玩具」の扱いになるそうだ)。

珍しいものであっても、永久保存に耐えうる状態でないとダメだという。大変な仕事。

OKを出していただいたものに関しては、
本当に購入いただけるのかまだわからないが(預けてきた)、
納品させていただけるのだとしたら光栄だと思う。
そこに足を運んだ人が希望すれば閲覧できるように、
資料として、抜群の環境で保存してもらえるわけだから。

ただ、それらの本は、そこにずっと保存されるわけで、
一般蒐集家が手放せば再び古書が古書市場に出回るのとは異なる。
いったんそこに保存されたが最後、
同じものが市場に出てくることはない。予期せぬ別れ。でも、これでいいんだ。いいんだ。

本を譲ってくださった方のことが思い出された。
息子さんが絵の勉強のため東京の大学を受験しにいく。その準備に付き合ったそうだ。
新居の写真を撮影してメールに添付して送ってくださったこと。
その後もしばらく無事売れたかどうか気にかけてくださったこと。
お元気でしょうか。無事、行き先が決まりそうですよ。
お礼の手紙を書こうか、どうしようか。

本日お目にかかりました方々には、快く対応していただき、
自分のバカな質問にも嫌がらずに答えていただき、ありがとうございました。

お預けした古書たちがきちんと整理され、保存していただいて、
次世代、次々世代の方々にも利用していただけますように。

それにしても、戦前、戦後まもなくに出版され、永久保存に耐えうる状態のものは、
この世にあるのだろうか。
古書市場に出たとしたら、いったいいくらつくものだろうか。

せっかくの機会なので、ちょうど開催中だった展示も見せてもらう。
北沢楽天や深澤紅子の描いたねこの絵を見る。
キンダーブックの創刊号は、ほお、一般的にあれと考えられているB5の縦判でなく、
B4の横判のものがあったのか。
かねがね不思議だったのだが、なぜキンダーブックは時期ごとに、
あれほどコロコロ判型が変わっていったのだろうか、というのが私の知りたいこと。

あの絵雑誌も、この絵雑誌も、
古書市場で状態のよいものを買い続けようと思ったら、
あの店にも勝たなければならない、この店にも勝たなければならないのだ。
顔がいくつも浮かぶ。
そう考えると、いったいいくらお金を持っていれば
状態のよいものを買い揃えられるものか。
ほえほえほえー。もはや勝ち目なし。絶望的な気分になってくる。

店舗や事務所にかける経費は、集書にかけたほうがと思っていたのだけれど。

いつか訪問していただきやすく、
いくらでも古書を広げてご確認いただけるように
広いテーブルのある事務所を構えるぞー。
あああ、そんなちっちぇえこと誓ってどうするんだ。
点でなく線じゃないと(古書現世ブログより)。

"永久"って何年ぐらいかなあ。
100年じゃないよね。でも、千年ってことはないだろうなあ。
千年たっても紙の本が残っていて、誰かの手にとられていますように。

「ベルリンコレクション」
「標準コドモヱ文庫」(東方書院)買取いたします。誠実評価いたします。

夜の高速で目が疲れてしまった。散歩展、搬入日と時間の連絡あり。
まだ準備は1割ぐらいだろうか。アウチーですな。
さて、本日の梱包・発送にかかろう。月が丸い。

何日かの間にたまったメールに返信していく。
海ねこのお客様のなかには、とても良い文章をくださる方が珍しくない。
ご兄弟との思い出、ご両親の思い出を書いてくださる方。
子どもだったころ、何故その本が好きだったのか、
何十年という年月を経て、苦心して探しあてて再び手にしたときどう感じたか、書き綴ってくださる方。
授かったお子さんのために買った、その思いを書いてくださる方。
コレクションを続けてきて、なかなか入手できずにいた本を
ようやく手にした喜びを綴ってくださる方。
昔の思い出を葉書や便せんに綴ってくださるご年配の方。

無事に届いたことをさらりとお知らせくださる方もいらっしゃって、
短い一文であっても、とてもうれしく感じる。
もちろん、メールが欲しくて本をお送りしているわけではないので、
返信がなくてもいい。
メールが届かないからといって、喜んでいただけなかったとも限らないのだし、かえってご丁寧なメールをいただくとお手間をかけていただいたことに恐縮してしまうときもある。
自分のことを考えれば、筆不精で礼状などろくに出したこともないコンコンチキ野郎だし、
人には人の事情があるのだし。

ただ、最近、しばしば思い返すのが「古本蟲がゆく」に書いてあった一文。
「本はコミュニケーションで売るもの」が信条だという扶桑書房さんのページ。
お客さんの支払い伝票に書き込まれた通信文を
大事に保管していて、ときどき読み返す話が書いてあった。
「伝票に通信文が書いてなくてもいいんです」とも話していた、と。
あの扶桑さんが、である。でも、わかるなあとも思う。

ここのところ、時間がとれなかったので、受信箱に届いていた瞬間は、さらっと読んだだけだった。
ようやく通常通りの生活に戻りつつあるので、今さっき1通1通、大事に読んだ。
同業者には理想論だ、ぬるすぎる、非効率的だと笑われるだろうが、
返信は、コピー&ペイストでおざなりに返してはいけないと勝手に思っている。
本が届いたお礼文に対して、
時間がないときは同じ文章になりがちだけれども、
コピー&ペイストでなく、一通一通、キーを打って文章を返す。
なかなか難しいことだけれども、
短い返信でもいいから、できるだけ大事に返信していきたいと思う。

本に興味がない人には、無機的な物質のひとつに過ぎないだろう。が、たかが本といえど、されど本である。人が懸命になる理由があるんだものね。
子どものころ、吉祥寺のはずれでニワトリ55羽を放し飼いにして、庭は鶏糞だらけの貧乏家で育った。それでも、三畳間の棚には黒っぽい本がぎっしり詰まっていて、本がある光景は普通だった。そして、父親にときどき
「本はまたいではいけない」と叱られた。
突然、ものすごい形相で叱られるので、
何故そんなに剣幕を見せるのか、変人じゃないかとさえ思っていた。

1冊1冊の本には、作り手・売り手のさまざまな思いが詰まっている。
読む人・持つ人の手に渡ったときから、
今度は、手にした方の思い出、現在の思い、
ご家族の思い出など、目に見えないものが層を成して重なってゆく。

いろいろ立て込んでいるとき、
ちょっと手間のかかる受注・梱包だと、くぅーっと思うときもある。
なかなか時間やエネルギーをかけられないとき、
本をきれいにして送る時間がかけられなかったり、
疲れていると封筒に貼る宛先が歪んで曲がったり、
冊子小包のスタンプをこすって滲ませてしまうときもある。

天才・T書店さんに「古本屋は儲からないよ」ときっぱりはっきり断言された。
自分のやり方が良くないためだとも思うけれども、経費ばかりかかるので驚く。
実店舗がないのに、何故こんなに支払いばかり多いのだろうか。
お買い上げいただく代金は、そっくりそのまま次の仕入れへと回る。
売れにくい本をうっかり仕入れてしまったり、
うっかり高く仕入れてしまったときなど、赤字が累積していく。
別のどこかで埋められないことが続くと、いったいどうなるのか。
かつての貯金をなし崩し的に削っては補填してきたが、
当方もはや、いつまで続くのか、わからなくなってきている。
が、やれる間はなんとかやっていこう。
こんな仕事もあっていい。案外いい仕事なんじゃないですかね。

でも、古書店は自分が大事に扱っていく本と、そうではない本を価値判断して、
見切った本はさっさと片づけていかないといけない。
在庫を抱え込んで、いつかお金にかえられる時代でないと、
先輩古書店はだれもが言う。
「在庫を持たないことですね」と、倒産したとある店の人が助言してくれた。
古書展に参加するたび、自分はうまく安く値つけできず売れなくて悩むのだが、
どんどん値下げをして、どんどん処分しないといけないらしい。割り切らないとできないのだ。
うまい店はそのあたりを上手にやっている。
本に思いなんか抱いているようではダメなんだ。ダメだ、ダメダメ。でもね。
その狭間で奇跡のように、今日もまだ、なんとかやってます。
どうなるかわからない。今はまだやっている。売らないと続けていけなくなるので、
どうか1冊、買ってください。
買っていただけるようなものを用意できるよう努めていかないと。
しかも、可能な限り適正価格で、丁寧に売ると。道は険し、されど楽し、といきたいもんです。

いつの間にか雨。洗濯物がズブ濡れになってしまった。

南陀楼綾繁さんオススメの音楽、かなり趣味に合うので、
知らないものに出会うたび、どんななのか聴いてみたくなる、と。
嬉々としてCDを買いまくっている連れですが。

今度は、内澤旬子さんオススメのコミックをネットで注文。
南陀楼さんが買ってきたそうですが。
「おのぼり物語」(カラスヤサトシ)
笑って笑って、やがて泣けてくる。やあ、これは凄いや。

http://d.hatena.ne.jp/halohalo7676/20081006

はあ、しかし。
やらなくてはいけないことがあるときに限って、別のことをしたくなるのは何故?
古書市場も休んでしまったのに。

そういえばブログ散歩していて思い出したのですが、月の湯でのこと。女風呂のカラ浴槽に腰かけて、ひとり、黙々と、けん玉の練習に励む向井さん。「向井さんは努力家だよね。天才肌だけど努力家。努力を嫌がらない天才」というと、bukuさんが「最強だよね」と。「褒めすぎ? 私たち、なにこんな褒めてるの?」とリボーくんらと帳場で笑ったのでした。楽しかったですねえ、月の湯。なんか、胸がカランとした感じ。祭りのあとの淋しさ、だな。青春映画の1シーンみたい(←意味不明)。あとからじわじわくる楽しさというか、実に素敵な3日間でした。どう考えても飲みすぎで、肝臓と頭がとろけそうですが。

Open House Market - 解体直前・昭和の住空間を訪ねる特別な一日 -
連れが画像などアップしています。

http://www.omaken.com/mongo/2008/10/post-469.html

良い天気ですねえ。出かけたくなるなあ。おっと、仕事仕事っと。

さて

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10日「だいこんの会」11日「月の湯古本まつり」12日「Open-House-Market.2008.October.」(日月堂)。(残念ながら行けなかったですが、一箱古本市も大盛況だったようでよかったです!)
3日間、さまざまな人と時間をともにして、いま。

えらい早い時間、倒れ込むように就寝したのだが、
蓄積された妙な疲れからか逆に寝付けず。寝付いたと思ったらじき、深夜1時ごろ目が覚める。
しなければいけないことを考え連ねていたら、時間が足りなさすぎるのに気づく。
明日のためにもっと眠らなければと思えば思うほど、もう寝付けない。

とある人を「だいこんの会」にお誘いしたところ、
とても行きたい、三十代だったら行ったと思うけれども、
四十代の今はなかなかそうできない。残念がっていた。
持ち時間を考えると、仕事をするために使いたいのだと。

昨日、「Open-House-Market.2008.October.」で大田区にある某さんのお住まいへ。
まもなく取り壊される"昭和の住空間"で、
あちらこちらから一生懸命にはずしたという金具を前に
「蝶つがい好きなんですよ」と指先で撫でる日月堂さん。
大工さんや建具職人たちの技と粋が凝らされた古きよき時代の痕跡たち。
玄関のドアノブを「これ、いいでしょう。好きなんですよ」と
愛おしそうに見やって
「来ていただいて本当にありがとうございました」と皆を見送ってくれた。
「大盛況でよかったですね」
「肩を撫でおろしてます」

邸宅の主であるご主人もいらっしゃって、とても体格のいい方。
そんなご主人が愛用されていた仕立ての良いコートを連れが買わせていただく。
私は、おそらくオーダーメイドと思われる、軽いカシミアのオーバー、
それから、日月さんのHPにも写真が掲載されていた青いホウロウの鍋を。
すりガラス好きとしては、あれこれ、建具も欲しかった。
棚好き、イス好きなので、本当はどれもこれも欲しい。
が、目に焼き付けて、ぐっと諦める。

昭和初期から家族の変遷にあわせて建て増し、建て増しでしつらえてきた家。
邸宅の主であるご主人、と連れが話をしたところ、
結局、メインテナンスに時間や費用がかかるので取り壊さざるを得ないとのこと。

皆が買っていくさまをソファーでご覧になって、ご主人が淋しいと思われるんじゃないでしょうかと聞いたところ、
「それは大丈夫」と日月さん。
このまま取り壊しになって、建具や家具、さまざまな生活雑貨が消えてしまうよりも、
ひとりでも多くの人の目に焼き付けてもらって、
誰かに役立ててもらったほうがと、ご主人も了解ズミなのだという。

古書店仲間のMCご夫妻、M堂、TO書店、天才「T書店」と居酒屋へ。

古書店勤務歴もあって、ある程度は見て知っているつもりだったのに
古書市場に通ってこんなに知らない古書があるのかと毎回驚くとM堂さん。
まったく同感。

T書店さんが「これはブログに書かないで」「これはブログに書いていいから」と
笑って念押ししながら語る言葉たち。
言の葉が流れていってしまうのが惜しくて、思わず割りばしの袋にメモしてきた
天才の語録。

「やっぱ市場だよ」「買ったものを厭だと思ったことはない」
「市場でだけなの。(古書市場に)入った瞬間から『僕の』世界なの」
「古本って面白いんですよ。でも嫌いなら辞めたほうがいい。怖い世界だから」
「カミさんがニコっと笑った顔が見たいーーこれは書いていい(笑)」
「正直いって褒められたいんですよ」

なんのことだかわからないと思うが、消えていく言の葉たちを
すくいとりたかった。きっとT書店さんなら許してくれるでしょう。そう信じて書く。
なんでもかんでも書きやがってと思っている人もいることと思うが、
ブログにちょこっと書くにも勇気がいる今日この頃。
ネットは怖いんですよ、怯えながら書いているんです。
ネット古書店を続けていいのかどうかさえ迷ってしまうほど、
すごいものだし、怖いものでもある。
怖さをわかったうえで使わなければと思うが、
とどめておきたくなると、つい書いてしまう。
それがまた怖いところでもあり、面白いところでもあり。

それにしても、
T書店さんがそれほどまでに惚れ込んだE書店の目録、見てみたい。
直接、Eさんにお願いしてみようかしらん。本人もすでにお持ちではないかもしれないが。

持ち時間は永遠にあるわけではない。
一生というスパンから見ても、2週間後に控えている本の散歩展までを考えても。
泣いて自働的に事が進むんだったら、いくらでも泣くのに。

ご注文の対応がたまってしまって、胸の内で頭を下げ続ける。
本の状態を確認して、しっかり連絡をしなければ。
月曜倶楽部が完成したので、1-2日かけてでも
書影をスキャナーで書影を読み込んでHPに公開しなくては。
セットものなど実物をご覧になりたい方がいらして、
結構な量なので、いつどこで確認してもらおうかと実は悩んでいる。どうしよう。
あと2週間で、いったい何をどうやっていけばいいのか。
眠っていられなくなってしまった。眠いのに、とても眠くてたまらないのに。
当分は仕事に打ち込むつもり。何から手をつけていっていいのか、ひとつひとつ順にやっていくしかないのだが。
市場に行くか、休んで目下すべき仕事をするべきか迷っていたら意識がさえてしまう。

準備は大変だけれども、大勢の仲間とともにつくりあげ、
大勢の人がやってきてくださる古書展は楽しい。
残ってしまった本を片付けるのは気が重いし、
搬出は大変だけれど。本は重たい。スチール棚も。備品も。
皆で車に積み込んで、運転して店に持ち帰っておろしてもらい、
残った私たちはムトウさん率いる軍団に混ざって
20分、30分、池袋へと練り歩く。雑司ヶ谷の墓地経由。
N書店さんもN文庫さんも一緒だ。
クタクタに疲れたところで皆で飲むビールは旨すぎる。
山ちゃんで真っ先に食べたニラ玉、手羽先。
「おなかがへって食べると本当に旨いね!」「本当にね!」と
苦労をともにした仲間と思いを分かち合える幸福。
同席の皆とむさぼり食べたのは、まだ一昨夜のこと。
ほんのちょっと前なのに、なんだかとても懐かしい。

10日はMさんに経費がかかりすぎていることを気づかされ愕然とし、
SさんからHPのデザイン面で、とあるご提案をいただく。

どんどん流れていってしまう時間。過去がどんどん堆積してゆく。
時間と人の思いが詰まっている古書。
そんな古書が集結している古書市場。
売る以前に実は買うのが好きなんじゃないかと思う古書店員たち。
日々うつろいゆく。動いてみるしかないのだけれど、
3日間の印象が強すぎてボーっとしてしまう。
できれば、もうちょっと眠りたいんだ。眠れるだろうか。

いつも皆さん、ありがとうございます。

miryoku.jpg hyakunichi.jpg beauty.jpg kateiryouri.jpg ginrei.jpg rakamu.jpg

●「女性の魅力教室」(昭和30年)

 監修・河野鷹思 執筆・河野鷹思 北原武夫 阿部艶子 ほか

映画にみる女性のタイプと魅力、メイキャップの基礎、皮膚の栄養と保護、顔型と髪の調和 街頭スタイル拝見 ポーズとアクション 「街に見るポーズ」に紹介されているスナップが傑作! アクセサリー 帽子 靴など 写真満載。1冊でたっぷり何時間も楽しめること請け合い!

●「百日草」(昭和31年 株式会社・百日草)

プロの美容師向け雑誌。写真たっぷり、当時流行した髪型、技術的なアドバイスを満載。

「巴里の撮影所で マダム・ラローレットにきく」「東洋調のメーカップ」ほか

●「ビュウティクラブ」(1956年 ビュウティ・クラブ)

編集人・山野愛子 美容専門誌 写真満載

●「主婦之友 付録 材料別つくり方 家庭料理五百種」(昭和25年)

●「銀麗」(昭和34年 スキー毛糸 銀麗会)

スキー毛糸を使ったセーター、スーツなど編み物の作り方を写真と図解で紹介

50年代の香りぷんぷん。羽織の作り方なども。

●「RAKAM SOEN ラカム装苑」創刊号(1971年)

"世界一の手芸誌「ラカム」と日本一の服飾誌「装苑」が手をつなぎました!

それが美のある暮らしの雑誌「RAKAM-SOEN」です"と、鳴り物入りで創刊された雑誌。

編集長・今井田勲

昨夜、気軽に手にとっていただけそうな
300円の絵本をせっせと用意していたのですが、
な、な、なんですかー。
往来座、良質の、しかも売れそうな本ばかりじゃないですかー。
リコシェ 豆ちゃんも、おおー!

皆さん、やる気まんまんですねえ。
テスト前に「勉強したー?」と聞いたところ
「ぜんぜん! してっこないじゃん」と笑っていた人たちが
実は、陰で猛勉強していたのに気づいて愕然とした気分。
真剣勝負の総本山に、
おそるおそる足を踏み入れる見物客みたいな自分。
私が勝手に「催事王」と呼んでいる某店もいるし、
皆さん、すごそうです。

まあ、いろんな店がいろんなものを出しているからこその、
月の湯古本まつりです、よね。

はあ、でも、もうちょっと何かパワーのありそうなものを投入したほうがいいのか、
今さらながら。
何かないか、倉庫の棚を探してみようか。

でも、本日も、通常どおりの梱包・発送をして、
こんな日に限って在庫・状態確認をしなければならぬ、ものが集中。
はあ、零細企業はつらいよ(笑)。
さくさく頑張っていかないとね。

さて、あさって10月10日の天気はいかがでしょう。
お客さまー、昭和8年創業の銭湯ですからね、
伝統と風格の屋根のもと、
雨が降っても風が吹いても、ぜひご来場くださいね。
おやつもお茶もビールも、おいしそう!

今晩リボーくんに集荷してもらって、
落ち着いたところで「風のガーデン」を観たい。

明日は、月の湯、陳列のあと、だいこんの会です。
五反田の下見には行けるかな、無理かな、どうかな。
お目にかかれそうな方、明日また。

追記 12日、日月堂さんのイベント、申込締切は本日夕方まで! です。

昨日、ポストのなかでひときわ輝いておりました。「港や書店」古書目録 38号が完成。トピックス 1 佐渡へ佐渡へとーー 2 戦後復興期の博覧会 

威風堂々470ページ。港やさん、日々の集書による結晶です。ご覧になりたい方は、湊や書店までお申し込みください。

 

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「これは、小さな子どものための本です。
しかしまた、大きな子ども、いえいえ、もしかしたら、大人たちをもまた、
つい、ひきずりこんで、にっこり笑わせてしまうかもしれない本です。
じっさい、訳者であるわたしじしん、つい、おかしいものだから、
訳しながら、笑わずにいられないところがありました。
しかし、訳すのは、笑っていては、できませんから、わたしは、笑いをこらえながら、
しかつめらしい顔をして、日本語探しをしていたにちがいありません。
(中略)
わたしは、欲ばりなので、厳密に本当のことも、好んで読みたがるのですが、
こういう、なんでもかんでも、おかしな物語にくみこんでしまう
幼児童話の空想性にも、たいへん魅力を感じてしまうのです」
「この『こんどまた ものがたり』には、パフィン版に入っている四十三篇から、
わたしが面白いと思った十篇を選びだし、日本語にしたものです。
詩や短篇の本をつくる場合、だれが選んだか書いてないで出されることが日本では多く、
わたしはそういう慣習にはっきりと批判的なので、
ここにそのことを明らかにしておきたいと思います」
(一九七九年初春 木島始 あとがき より)

本日送りだす本のうちの1冊から。
『こんどまた ものがたり』(岩波ようねんぶんこ)
ドナルド・ビセットのお話とイラストもさることながら、木島始さんの文章がまた格別。

月の湯に持っていく本は102冊用意しました。
絵本は、お勧めのものばかり。
では、梱包・発送をしてから続きを用意します。

「だいこんの会」の申込締切日。今日は、駆け込みで参加メールが続々と入ってきておりました。いやがおうにも祭り気分が盛り上がるというものです。連れに「君は幹事に向いていない。見ていられない」と言われますが、案外楽しい。ただ、我ながら、一度に複数のことを考えられないのが難であります。まあ、当日何かあっても、しっかりものの若手書店らがきっと助けてくれるでしょう。よろしくお願いしますね。

二十代三十代と、自分の力を過信していたころもあったと思う。恥ずかしくて穴に潜りたくなる。できないこと、不得意なことは、積極的に人様のお力をお借りしたほうがずっといいと、この年になってひしひし感じております。だから、最近の私は、どんどん役割分担して、自分がどんどん楽になってしまうのであります。いいのか?

今さっきまで通常の梱包・発送をしておりました。
公費購入をご希望いただく場合、たいてい見積書、納品書、請求書を添付するわけだが、
書類を書くのが苦手な私は、どこかしら間違ってしまう。プリントアウトして気づくと、やり直し。それでも、またどこか間違えていたり、で、ひとりで泡食っている。

しかし、店を始めるころ、美術館や大学など公共のところからご注文をいただけるような店になりたいというのが、ひとつの目標であった。有難いことです。書類ぐらいいくらでも書きます。

合間に自宅に戻って洗濯機をまわす。
作業の合間に干しにいき、FMから「渋谷は雨が降ってきました」と流れてくると
さあ、いつ取りこみにいこうかと考えつつ作業の続き。

いよいよ、月の湯古本まつり、の準備を本気でやらなくては。
日曜の晩、向井さんらわめぞチームの飲み会に混ぜていただき、
なごやかムードに笑いっぱなしだった。
豆ちゃん、オペラ、おもしろすぎる。ピッポさんも素敵だし。
月曜、中央市会で、いつもはあまりよく見ない単行本、雑誌なども
あれこれ見てまわって、本の散歩展用に仕入れ。
メール確認したら、西秋さんからのものが。ずいぶん良い本を投入する模様。おかげさまで、
いよいよ私もやらねば~という気持ちにさせてもらった。

向井さんと早稲田から馬場へ歩きながらちょこっと話させてもらったのも、実はひじょうに勉強になったのでした。向井さん、ありがとうございます。オペラが「ムッキー」って親しげに呼んでいるのがちょこっと羨ましかったです。

月の湯へ持っていく本は、ようやく68冊用意ができたところ。古書マニア向けの本はもともとあまり持っていないので、古書って面白いかもと気付きそうな人を意識しながら選んでおります。200冊ぐらいしか持っていけないなら、売れないかもしれない本は持っていくべきでない。そうはわかっていても、難しいです。古書展は難しいです。値つけもよくわかりません。安いものも、ちょっと良いものもいろいろ混ぜたほうがいいのかな。

木曜夜にリボーくんが集荷に来てくれるそう。そこまではせいぜい迷い続けてみます。

ま、うちのことはともかく、月の湯は今回もきっと沸くことでしょう。当日の店番が楽しみです。

お声をおかけくださいね。いつもネット相手ですので、お客様とお話をできるのが喜び。いつでしたか、吉祥寺で買い取りのご相談をしてくださった方、遠慮してお聞きしなかったのですが、やはりご連絡先を聞いておくべきでした。月の湯、あるいは本の散歩展にはいらっしゃらないかしら。

だいこんの会、駆けこみのご連絡、まだお待ちしております。
夜、店が落ち付きそうな時間になったら電話予約しようと思っています。

毎回やっぱりドタキャンとなる方がいらっしゃるので、
それはやむなし。とは言えども、料理が余って勿体ないので、
人数に入っていただいている方、きっとご参加くださいね。
でないと、その人の会費分も皆で負担しなければならなくなっちゃうし。
遅れる人、申し訳ないんですが会費4000円いただいてしまうことになりますんで、
可能な範囲でなるべく早く(でも、落ち着いて)来てくださーい。
はっきりわからない場合は、あとから飛び入り参加でも大丈夫ですよ。
席つめてすわって、あとから料理追加すればいいものね。
もちろん、二次会だけでも大丈夫ですので、気が向いたら
だいこんの会常連の誰かに連絡してくださいね。

だいこんの会、月の湯、そして、日月さんイベント後の大田区飲み(?)。
吞んで吞んで吞まれて吞んで~、と歌いたくなるような。
おいしく呑めるように、それまでせっせと働きます。

火星の庭・前野さんも、日月堂さんも、旅猫さんも、今ごろ大忙しでしょう。

海ねこは、月の湯が終わったら、ホームグラウンド
海ねこHPの更新に励んで、月末は本の散歩展。生きてるなあ。
生きているうちにせいぜい働いて、旨い酒を。風邪ひかないように気を引き締めます。

雨になる前に外猫の様子を見にいかなければ。と、ダラダラ書いているうちに、値札はりでもせんかい。ごもっともです。ほな、さいなら。馬鹿な文章で失礼しました。

こんなものも持っていきます。

古い英国製のカードゲーム

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ちょっと珍しいデンマークやブダペストの絵本。中ページ、ぜひお手にとってご覧ください。

絵本「ちびくろサンボ」(66年)は画・柿本幸造、文・有吉佐和子!(敬称略)表題作のほか、立原えりかの文章も入っています。

fa.jpg jo.jpg budapest.jpg chibikuro.jpg

今週末はイベント目白押しでした。

来週末も、です。

11日「月の湯古本まつり」、12日「秋も一箱古本市」
日月堂さんの「Open House Market 2008 October」(要申込。地図を受け取らないと参加できませんので、
ちょっとでも興味があるようでしたら申し込みを。10月9日(木曜)夕刻まで)・・・。
何かと、お忙しい時期とは存じますが、「だいこんの会」あります!

今回、仙台より「火星の庭」前野久美子さんの参加決定!
前野さんの笑い声を浴びにきませんか?
もう数名は大丈夫ですので、まだ申し込みをされていない方、どうぞお気軽に。
できましたら10月7日(夕方)までにご連絡をお願いします。
まだはっきりしないけれども、できれば参加希望の方もご連絡くださいね。

☆2008年秋季だいこんの会☆

【日時】 10月10日(金) 19時~21時半

【場所】 西荻窪の居酒屋「三喜」の2階

     ※もう場所の説明はいいですよね? はじめての方には教えてあげてください。

【会費】 4,000円

(料理いろいろの盛り合わせ大皿・刺身盛り合わせ。
飲み物の量によっては、プラス500円くらい徴収するかも。会費は最初にいただきます)

【お願い】 プレゼント交換がありますので、何か持ってきてください。
高価なものは必要ないです。500円程度のものでじゅうぶんです。

2次会、あります。いつものあの店だと思います、たぶん。

「三喜」のおばちゃんが「魚の仕入、どうしようかしら」
「テーブルの配置はどうしましょう」と考え中ですので、
「10月7日(火)夕方まで」に出欠のご連絡をくださいませ。

出席・欠席のご連絡は、
海ねこ tomobash■parkcity.ne.jp
■を@にかえてメールしてください。

または、こちらへ↓
daikonkai@gmail.com(イシハラさん)

bukuさんのmixi日記(「だいこんの会」の項)へのコメントでしたら、一言二言で大丈夫。

岡崎武志さんメルアドはじめ、
「だいこんの会」常連への連絡でも結構です。
口頭でもお手紙でもアドバルーンでも飛行船でも結構です。
2次会のみ参加も歓迎。ご連絡お待ちしてます。

●古書店・O舎さんちは今晩「ねこのお葬式」とのこと。
 20歳のねこが、1週間ほど前からヨタヨタしていて、
 昨夜は一緒に眠ったそうだが、今朝ついに・・・。
 ちなみに、もう1匹ねこを飼っており、
 愛犬(16歳)の介護中でもある。
 
●相変わらず、なかなか買えない明古(メイコ。明治古典会、の略)。
 いちばん欲しかったものに諭吉何人か投入したが、届かず。
 買取で出かけて戻ったら、すでに片付けられていた。
 どこの店がいくらで落札したのだろうか。
 
 ちなみに、大正から昭和5年あたりの「子供之友」。
 夢ニに村山知義・・・。
 昭和6年の「標準コドモヱ文庫」。
 昭和13年の「幼稚園」ほか。川上四郎、武井武雄ほか。

 買えたのは80年代の「アンティークトイズ」(ジャパン・トーイズ・クラブ)という雑誌。

 創刊号から44冊。
 オキュパイド玩具レポート、ブリキ玩具好きのエッセイ、
 戦前名作おもちゃの写真、欧米の古い玩具カタログなど。
 ネットオークションなき時代、
 愛好者どうしの売買コーナーには、希望価格も書かれていて興味深い。
 基本的に一括販売のみの予定。ご関心のある方は、お問い合わせください。
 
●文京区で買い取り。
 印刷会社を経営されていた方が、印刷の参考にと
 オランダやドイツで買い求めてきた洋書絵本ほか。
 洋書絵本がお好きだという依頼主さん、
 以前はよく神保町まで大きなバッグをさげて、いろいろ買いにいっていたそうだ。
 海ねこHPをご覧になり、好きな本の傾向が一致しているからとご依頼くださった。
 以前、宅配での買取につぐ2度めのご依頼で、直接お目にかかるのは初めて。
 ちょっと会話をかわしたら通じ合うものがあるように思えて、初めてお目にかかる気がしなかった。
 高レベル、趣味の良いもの揃いで、とてもありがたい。大切に売っていきたいと思う。

●PC端末で調べたら市場での落札品があるとわかって、古書市場にとって返す。
 古書会館2階で、F書房さんが「古書展とか、何かやってるんですか」と聞いてきた(以下、組合内部のことなので、敬語にしません)。
 何かの古書展へのお誘いだろうか、何だろうと思ったら、
 何も求めず、何も命じず、ただ、どうしたら店を良くしていけるか話してくれたのだった。
 最近、明古の最終台を見ていても、
 だいたい買うのは紙目録をやっている人ばかりのような気がして、と。
 親身になって考えてくれ、長時間にわたってアドバイスしてくれた。

 販路はいくつか持っていたほうがいいんじゃないかと思うこと。
 ジャンルも絞りきらずに、ちょっとでも広げることを考えてみてはどうかということ。
 「本はコミュニケーションで売るものだと僕は思っている」と。

 「僕はネットはやれないし、やるつもりもない。時代が昔と違うし、ネットの良さもあるのだろうけれども、直接お客様と話す機会を大切に。僕もそうしているつもり」「良いお客様に支えていただけるようになるまでには、とても時間がかかるけれどね」とのこと。
 
 なぜ私などに話してくれるのかと思うが、
 他の後輩書店にもアドバイスしているようだ。
 「僕も64歳だから、もう先はそれほどないから」と笑顔。
 後進者たちにいろいろ伝授しようとしているのか。

 組合には、そういう先輩が、今思いついただけでも何人もいる。

 つい最近NHKでまた再放送されていたが、
 「プロフェッショナル」のガン病棟・看護師さんの言葉が蘇る。 
 「人間はひとりで生きてないですよね」

●R舎さんへぷらりと立ち寄ったら、同業仲間が何人かいて、おしゃべり。
 Rさんが最近、大山から見つけたという稀少本を見せてもらう。

●帰宅したら、久々に(←そ、そんな)結構ご注文をいただき、うれしい限り。
 在庫・状態など確認してご連絡差し上げます。受注メール、どうかお待ちくださいませ。
 

「五反田アートブックバザール」の陳列に参加した夢を見た。
海ねこは不参加のはずなのに、なぜか二台、本を並べさせていただいていた。
急いで本を選んだ割には、他店の陳列がすばらしいので、
こういう場に紛れ込ませてもらうとフンイキでカバーできるというのか、
案外悪くないかなあ、でも、やっぱり準備不足かなあと眺める。
しかしながら、最後の最後に、台が足りないからと、
他店の掛声とともに、見る見る本がどけられていった。
今すぐ全部持ち帰らねばならない、車は隣の駅に置いてきてしまったし、
はて、どうしようかと思う夢だった。
穴八幡にも行きたいし、もう一か所、イベントの下見に行きたいし、
あと2-3時間しかないのに回れるのかどうか思い悩む夢。

"アート"と縁が遠いと思うのに当方にまで声をかけていただいて、うれしかった。ありがとうございます、Mr.うさぎさん。
が、「月の湯古本まつり」「本の散歩展」と月に3つはとても無理と断念。

以前、ネットの更新ができなくなるからと、イベントに参加するゆとりは
自分にないと思っていた。
そんなことを言っている場合じゃない、もうひとりの自分が囁く。
え、自分のHPの更新はどうするのよ、と、もうひとりの自分。
うちのやり方だと1日4-5冊しか更新できない、
先輩書店の言うとおり、それでやっていけるわけないじゃないの、
理想論だけだと潰れちゃうよ、HPを維持するためにも、
同時にどこかで頑張って売っていかないと、
這ってでもなんとかしないと、と、別の自分。
締切がないとやらない自分はむしろ期日が決まっているほうが頑張れるのかな、
イベントのたびお客様にもお会いできるしね、
同業者と仕事をすると勉強になるし・・・とも。
あきれられると思うが、相変わらずこんな具合、である。
揺らがない人に憧れる裏には、揺らぎすぎる阿呆がいる。

せめて五反田へ行きたいけれど、今日は買取。
車で出かけるため、古書市場への出品もしてこよう。
明古ものぞきたいし、そろそろ出かけないと。

ということで、入金いただいてご連絡いただいている方、
お待ちいただきましてすみません。
週末に発送準備予定です。
宅配での発送分は明日、ゆうメール(冊子小包)の分は月曜に発送したいと思います。

「五反田アートブックバザール」、五反田・南部古書会館にて、本日から3日間です。
日曜もやってます!
秋晴れ。行きたし! 穴八幡も! 五反田も!

2013年9月

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