02.行ったライヴとか体験したこと: 2007年1月アーカイブ

三鷹駅すぐ近くにあります三鷹市美術ギャラリー
ここは案外いい展示をするんです。
近くて楽に行けるのが一番ありがたいんですが。

現在の展示は、ブラティスラヴァ世界絵本原画展

スロヴァキア共和国の首都、ブラティスラヴァで行なわれる絵本原画展の受賞作品中心に、
絵本の原画、絵本そのものが並べられてます。
(スロヴァキアの首都がこんな名前の都市だってことを初めて知りました)

3部構成で、1部は受賞作品。
世界中にお話しを考えて絵を書いている人がいっぱいいるのだなあ、
なんてことを思いつつ。

2部は日本からの出展作品。
長新太さんの豪快な絵が圧倒的な迫力。

3部はチェコの絵本、挿絵の原画など。
実はこれが目的でくる人が多いのではないでしょうか。

ラダ、チャペック、トゥルンカなど、私でも聞いたことのある作家の作品が並んでおります。
この時代のチェコの絵のタッチは独特やっぱりいいですね。

ここで見たようなチェコのおもちゃも少しだけ展示。

ああ、また行きたくなってきました、チェコ。
スロヴァキアもちょっと興味あり。

以前阿佐ヶ谷ラピュタで映画を見たユーリー・ノルシュテインさん。
(映画見たのはもう2年以上前だったんですね)
有名なロシアのアニメーション作家。
今回の展示は彼の絵本制作を紹介したものです。

場所はちひろ美術館

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建物や雰囲気もよい、と以前から聞いていて行きたかった場所。


今月いっぱいで終了ということで最後の週末。
結構人多いです。

まずはノルシュテインさんのコーナーへ。

代表作、きりのなかのはりねずみの原画が
そのページのラフスケッチとともにお話し順に並んでいます。

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このラフスケッチとの対比が実に興味深い。
おそらくここに紹介されているスケッチだけではなく、
もっともっと試行錯誤されているのでしょう。
原画とラフスケッチでかなり変化しているページもあります。

それにしても原画の色がすばらしい。
印刷技術によって表現されている、本になった後の色もまたよいのですが、
原画はやはり作者が作った元の色。
特に深い青。引き込まれます。

5年かけて作成され2000年に出たこの本ですが、
現在さらに内容改訂して今年末ロシア版を出す予定だそうで。


もう1冊紹介されているのがきつねとうさぎ

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やはりお話し順に原画が並んでます。

こちらもさらに内容を変えたいらしく、その絵コンテが紹介されてました。
2場面くらい絵を増やしたいらしい。

どちらも一度完成して出版した後も続いているわけです、絵本創作活動。
その熱意はいったいなんなのでしょうか。

その他、次の絵本のためのスケッチ、
ロシアでの暮らしのスナップ写真なども紹介されておりました。
(芸術家には寒中水泳は不可欠、と雪の中にあるプールで泳ぐ彼の写真とかも)

芸術家は寒中水泳するんですね。



さてあとは、いわさきちひろさんの展示。
再現されたアトリエがこれまた興味深い。

・机上にはなぜ色見本帳が2つあるんやろ
・あの細工された窓のガラスは今はもう手に入らんやろな
・ピアノは弱音ペダルついてないから確かに古いな
・アンデルセンの本が多いな
・料理本も結構あるんやな
・マトリョーシカいっぱい、よほど好きなんやな

などなど、観察してしまいます。

彼女の家族や生き様も結構詳しく紹介されておりまして。
あのほんわかした絵からは想像できない、壮絶で大変な人生に驚き。
いわさきちひろの絵自体より、そんな作家の裏側が気になってしまいます。

ちひろ美術館、パンジーが咲く手入れされた中庭がよく見えるいい建物。

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確かに居心地よい空間でした。


それにしてもいろんな人生があるものです。

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相変わらずはまっておりますふちがみとふなと
今年最初のライブはマンダラ2。
対バンはLONESOME STRINGS
ロンサムさんの人気なのかどうかわかりませんが、お客さんいっぱい。
後ろの方は立ち見。
我々ははじっこの方ですが、なんとかテーブルと椅子確保。
トイレへ行くのはかなり難しい状況です。

最初はふちがみとふなと。
相変わらずベースの存在感がすばらしい船戸さん。
渕上さんは広いステージでノビノビと。
昨年末から頻繁に演奏されている町(街?)がさらによい感じになってきてます。
これも最近演奏されている白熊大爆発、爆発具合がパワーアップ。
めちゃめちゃ爆発してました。
初めて聴いたペット哲学もよかった。
さらにはジュリーのサムライも。あらためていい曲だったことを認識。
ラストは好きな曲ヘブン。しっとりと終了。
初めて聴く曲も案外あったセットでした。

続いてロンサム・ストリングス
初めて生で見ます。
スチールギター、ギター、バンジョー、コントラバスという弦楽器ばかりのバンド。
皆さん、おそろしくいい音色。綺麗なアンサンブル。
綺麗すぎてちょっと眠気がきた時間もありましたが、
桜井さんのギターがロバート・フィリップを思わせる箇所もあり、
時おり尖った音が入る瞬間が心地よい。

アンコールは両者競演。
ベース2本がおもしろいことになってます。船戸さん、松永さんとも弓もかなり使っての演奏。
トラック野郎ジョン、かなり分厚い音でなんかきらきらしてましたね。
ロンサム・ストリングスのCANDELAという曲、これの船戸さんがすごかった。
ひたすらに激しく激しく。さすが元サイツ。
ジャズベーシスト船戸博史が前面に出てました。
ここでの桜井さんの音もきつくてよかった。

ラストは両バンドの共通項と言っていたリトル・フィートのWillin'
英語で好きな歌を歌う渕上さんがまたいいんですね。

終了後も鳴り止まない拍手にこたえて、Willin'をもう一度。
ややテンポアップしての演奏。
ロンサム・ストリングスと演奏できてかなり満足そうなふちがみとふなとさんでした。

お店を出るときに購入した、ロンサム・ストリングスの限定CD-R、
LIVE PERFORMANCE ARCHIVES VOL.0。
ここ数年のライブ録音から集めた音源のようですが、これはとってもよいアルバムでした。


追加:
12月にはちょっとポッチャリ気味だった船戸さん。
ダイエットで3キロほど体重落としたそうですっきりしてました。
京都のブックオフを自転車で巡るというダイエット。
無理に納豆なんて食べなくても、いっぱい自転車で走ればいいようですよ。

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十数年前、浅草の芝居小屋で友部正人さんのライブがありまして。
その時の対バンだったのがつれれこ社中という不思議な名前の3人組でした。
その3人のうちの1人が上野茂都さん。
三味線弾いて歌う独特の艶声になんだか引っかかりを持っていたのでした。
その後、つれれこ社中はアルバム(愛聴盤です)を1枚発表して解散。

その上野さんが月例会という名のソロライブをしていると最近知りまして。
行ってみました。

場所は高円寺円盤

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イトケンさんがよく活動していることでしか知らなかった円盤。
行くのは初めてです。
ちょっと早く着きすぎまして。CD棚を確認。
上野さんのアルバムあたま金(買いそびれていたのです)、
イトケン棚から、
titille/Harpy(イトケンのバンド)、
crumbling steeple/飛頭(イトケン参加のバンド)、
以上3枚購入。

19時半の開始時間頃になりますとお店は満席。
女性のお客さんが多いですね。

とつとつと語りながら三味線を弾いて歌う上野さん。
なんとも独特のテンポです。
歌の合間には講談調の語りも。
(というか、物語の間に歌を挟まれているわけですが)
一つの物語を少し語っては歌を1曲。
昔、NHKFM夜11時代にこういう形態の番組があったはず。
ラジオドラマの合間に曲が挟まれているやつ。
あれは推理ドラマっぽい雰囲気だったと思いますが。
それの講談バージョンといえましょうか。

つれれこ社中でもやっていた炊事節
ふちがみとふなとさんへ提供した名曲ふなとベーカリーも演奏。
めがへるつって歌、気に入りました、アルバムに入っているのでしょうか。
(上野さんサイトDISCOGRAPHYを見たら「其の四 布団が俺を呼んでいる」に入ってますね)

たっぷり2Set、チャージ1000円(ワンドリンク付)。
なんともありがたい催し物でした。

上野さんを見た後は歩みがゆっくりになります。

薄花葉っぱという聴きなれない名前のバンド。
ハッカハッパ、と読みます。
なかなかいいらしい、という声を聞いておりましたので行ってみました。
女性ボーカル、男性ギター、
女性アコースティックベース、女性ピアニカ&アコーディオン他小物、
という4人編成。
この日はこれに、サックスとトロンボーンがゲストで参加。
狭い店内はこれだけで結構いっぱい・・・

音は。
昭和歌謡に通じる感じもあり。
モノノケ・サミットがやってた曲もあったり。
しっとりゆったりした雰囲気から、明るく楽しい歌まで。
次々と変化。
コーラスがとってもいい雰囲気。

ゲストサックスは中尾勘二さん。
コンポステラで愛聴してました。ストレートないい音色。

ふちがみとふなとさんのときもそうでしたが、
このお店はアコースティックベースの響きがよいですね。
大きな音ではないですが、いい音。

たっぷりとあっという間の2Set。

どうやら、まだまだ知らない素敵なバンドが世の中にはいっぱいあるようです。
いい時間でした。

2012年12月

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