04.読んだりしたもの: 2007年10月アーカイブ
もう8年くらい前になるでしょうか。
村上春樹さんが村上朝日堂というサイトを公開していた頃。
ひょんなことから村上春樹さんとメール交換をことがありました。(詳しくはこちらに)
その年の夏、雑誌ブルータスに走っている姿の村上春樹さんの記事が載っておりまして。
それで思い出したんです。
村上さん、走ることについての本を出す予定があったはずだ、と。
で、メールを出してみたのです、再び。
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To: 村上朝日堂御中
Date: Mon, 30 Aug 1999
Subject: 究極のフィジカル本は出版されていますか?
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こんにちは。毎年若潮マラソン10Kmを走っているコードネーム「若潮とん汁」xx歳 男です。
今年の夏は暑くて、しかもやたら忙しくほとんど運動というものをせず過ぎてしまいました。
雷やら豪雨やらもありますが、秋の気配もかすかに感じられる今日この頃です。
ところで、春先頃に確か、「究極のフィジカル本『走れ、歩くな』は夏の出版」との
お知らせを見かけたのですが、この本は出版されたのでしょうか?
楽しみにしていたのですが、噂を聞かないので。
ブルータスで村上さんをお見かけしたのですが、あの特集との関係はあるのでしょうか?
#特に出版されていなくても困ってはいないのですが気になったので。
では、お元気で。
短編集も楽しみにしております。
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しばらくして返信が。
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こんにちは。今年の夏は暑かったですね。
僕もほとんど走りませんでした。ずっと泳いでいました。
さて、究極のフィジカル本『走れ歩くな』はいろんな事情で刊行が遅れています。
たぶん来年の春くらいになるのではないかと予想されます。
いろいろと考え考えやっているので、どうしても遅れ気味になるのです。
「ブルータス」の特集も、部分的にはその本の一環として存在するものです。
もうちょっと待ってくださいね。まあ、待ってどうというようなものでもないのですが。
村上春樹拝
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そんなわけで。私にとっては待ち望んでいた本なのです、これ。
村上春樹による走ることについての本。
ここまで村上さんが自分自身のことを書いた本は初めてではないでしょうか。
なぜ走るのか。
走るために何を考え、どんなことをしているのか。
走る前の気持ち。
走っているときの気持ち。
ゴールした後の気持ち。
たいして走ってませんが、私もちょっとだけランナーの真似事をしたことがありますから、
一語一語が実に生々しく響いてきます。
村上さんも書いていますが、こればかりは走ったことがない方にはわからないのかもしれません。
待ち続けて8年。ほんとに出版されるとは思いませんでしたけれど。
#できれば、一度レースを走ってからお読みになられるとよいかもしれません。
富士山登頂経験後でもかなりよいかもしれませんが。
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