2007年8月アーカイブ

神保町も秋の空気。
仕事の合間、支払いのため古書組合へ。
ちょっと行けずにいるのだが、
市場、行きたいなあ。古書にまみれたい。
札を書きたい。競り合いたい。

書肆アクセスへ。
買うのが遅くなったが
「彷書月刊」と「古本屋を怒らせる方法」(林哲夫)を購入。
「「阿佐ヶ谷会」文学アルバム」が欲しいのだけれど、
3800円ですものね。欲しいなあ。お金があるときに買うことにしよう。

畠中さんはお出かけ、かと思ったら、
道でバッタリ。
「ご心配をおかけしてすみません」
「よく買っていただいて、おかげさまで助かります」
「お菓子、食べます?」
だなんて、畠中さーん。
ちょっとお疲れぎみでしたが、十分に眠って復活してくださいね。

ネットカフェで仕事をしようと思っていたのですが、
ちょっとやっただけ。
結局、いつも見ているブログ読んだりして、もう出なくては。
飲みにいきたいなあー。
でも、今日はダメ。今日明日あさっては
「努力・根性・気合」(上原ひろみの座右の銘、確かこんなだった)。
せめて、パルコでおいしいものでも買って帰ろう。

帰宅は夜になりそうです。
メール対応、発送などお待たせしておりますが、
夜以降に。よろしくお願いします。

戦時中のきわめてリアルな夢を見る。
最後、敵対した国の少女たちに囲まれ、
ナギナタか刀のようなものを突きつけられた。
声も出せないのだが、
「アニョハセヨー」と、どうにか挨拶する。
囲んでいる側も、怖いらしくて、なかなか刺せない。
相手の緊張感がじりじり伝わってくる。
リーダー格らしい少女が「いい、私がやる」とばかり、
声を放つのを意識する。
なんとか空気を和らげようと
前にいる人に「趣味は何?」とか「何やってるの?」とか質問。
「アクトレス(か、それにあたる単語)」という言葉が返ってきたので
「ああ、私と同じ。SAME」と答えたところで、
背後か脇から突かれた。
たぶんそれが最期だったのだろう。

目が覚めても、そこまでの経過も大変長く、
ディテールまでリアルで、体がこわばったままだった。
戦時中、苦心しただれかが何かを訴えにやってきたのではないかと思ったほど。

東京新聞に取材していただく。
記者さんは、とても穏やかそうで
笑顔が素敵な女性。
来客に不慣れのためめったに出てこないねこが
そーっとそーっと出てきた。
記者さんのそばに行きたいけれど、
やっぱりちょっと怖そうで、
でも、好奇心のほうが勝るようで、
じーっと様子を伺う。
距離を保ったまま、一心に記者さんを見つめていた。
帰り際、優しく撫でてもらってよかったね、チャー。

物腰柔らかだけれども、
警視庁の担当2年、その前は横浜県警の担当2年やっていたそうだ。
大変だったようだけれども、
なんとなく励まされたなあ。

彼女は特集担当なので、
次の号、次の号とやっていかなければならない。
同時にいくつかのことを同時進行しなければいけないのが
ちょっと大変とのことだった。
女性古書店主の取材がまだ続き、
掲載はおそらく9月中とのことでした。

さ、私も次のことをやらなくては。
明日の準備の前に、まずは本日の発送・受注にかかります。

ホテイアオイの花が咲いた。
今年3つめだ。
そういえば、見えるとしたらちょうど今頃ですが、
皆既月食ですって。晴れた地域の人、見えましたか?

明日、来客予定があるので掃除した。
掃除しなければと思っても、ふだん腰が重いので、
たまに人が来てくれるとありがたい。
「行きますよ」と事前におっしゃっていただくと、
つかの間ながら部屋がきれいになるので。

今回は、もうありのままでいこうかと、
リビングにあふれかえる本を無理にどかさないことにした。
大きさがまちまちの本がタワー状に積み重なっていて、
今にも崩れそうでアンバランスだった。
いつ崩れてくるかわからないので、ねこもめったに近寄らないぐらい。
それを、ジャンル別に分けて、
大きな本を下に、サイズの順に重ねていく。
こうするだけでちょっとは見た目がいいかも。
一般住宅なので、本が積み重なっていたほうが
古書店っぽいし、撮影もしやすいだろう、と自分に言い聞かせて。

ちくまの取材に来ていただいたとき、
リビングの本をほかの部屋に大移動させたが、
今回のように本がどばどばあったほうが
岡崎さんにも少しは楽しんでいただけたかも、と悔やむもすでに遅し。

それにしても、なんでしょう、
こんな本があったのね、あ、こんな本もと
自分で驚いてしまう始末。
自分でも把握しきれない量になってしまった。
それも、更新したものは倉庫におさめるため、
今リビングにあるものは未更新のものばかり。
冗談で「ストックですよ」と言ったら
「ストックを持つ必要なんか、まだないでしょう」
とK書房さんに返されてしまったのだが、本当に。
洋書だけでも腰の高さぐらいまである。
こればかりでなく、実は別の部屋にも倉庫にもあるのだ。
市場や買取で買うばっかじゃダメだよ、海ねこクン。
海ねこで紹介したい本は時間を作って作業することにして、
とにかく商品化するべき本は、
日本の古本屋にどんどん更新していこう。
近々、海ねこトップページから検索できるように作業中です。
目録に掲載予定の本は別室に移動させ、
半透明のアクリルケースに収めた。
自分のところで商品にできないなら市場へ売りにいきなさいよ、
死蔵させていたんじゃ本が泣くよ。

こんなことばかりで苦心しているようじゃ、
古書店としてどうなんだろうか。
「ム」の字ですね。「ムナシイ」の「ム」。
「ムズカシイ」の「ム」。「ムリ」の「ム」。
「ムムム」の「ム」。
目録の「モ」の字以前である。
徳尾さんは今ごろ頑張っていることでしょう。

明日は取材していただいてから発送作業。
ほんのちょっとの息抜きでお出かけ予定、ルン。
あさってから週末、再び締め切り仕事に邁進する予定。
市場に行きたいし、支払いもしなくちゃいかんし、
イベントにも行きたいのだけれど・・・。
来週は時間をより自由に使えるだろうし、
買取の予定もあり、とても楽しみ。

さて、発送・受注作業に入ります。
階段と廊下に積んだままの本をどうすっか。

昨日は矢野顕子×レイ・ハラカミ「yanokami」ライブのため、
恵比寿リキッド・ルームへ。
締め切り仕事があったが、家族からの「もうチケット買っちゃったから」
「タイムリミットがあるほうが、かえって仕事が進むでしょ」
いう声もあり。

スタンディング・ライブには、
かつて良い印象だったためしがない。
身長152センチほどの自分が、
身長180セントの人と同じチケット代ってないんじゃない。
遠い昔、渋谷の巨大ライブハウスで
大きな柱のかげでむくれながらカシオペアを聴いた体験から始まり。
フジロックでスタンディングも悪くないと思ったが、
地下に人ぎゅうぎゅうの状況とか、いまだに得意じゃない。
今回は、レイ・ハラカミ、99%見えず。
矢野顕子の頭の上のほうが、ときどき人と人の狭間からちらりと見えた。
あまりの大盛況ぶりに貧血で倒れる女性客、続出。
出口間際の壁にもたれかかっていたら、
目の前で、女性がバタンと倒れこむのに遭遇した。
「大丈夫ですか」と声をかけたら「・・・・・出口、どこ?」と聞かれた、
これがすべてライブ中の出来事。

「ラーメンたべたい」ジャズバージョンのソロが秀逸でした。
一箇所ミストーンかもと思ったけれども、
いや、テンションなんだろうと即思い直した。
矢野顕子はなかなかジャジーな人だと、
先日のブルーノート東京から思い続けている。

6年間を過ごした恵比寿西をそぞろ歩き。
すっかりさまがわりしていた。
よく買いにいったピーコック隣の酒屋がなくなっていた。
米屋もなくなっていた。
わが家で飲み明かして、朝方買いにいくと
出来立ての豆腐がうまかった豆腐屋さんには
病気のためご迷惑をおかけします、と貼紙がされていた。

しばしば朝まで飲んでは
「雑誌のあるべき姿とは」
「どうしたら企画を通せるか」など青臭い話をしていた
居酒屋「たつや」は健在。
つくねの味がまったく変わっていない。
変わらないところがあるというのは、いいもんだな。

朝方、蚊が大発生。
明け方から羽音に起こされてすっかり寝不足。
市場に行けず、買うことができなかったとある作家の書簡を
譲ってほしいと、徳尾書店と股旅堂にすがりつく夢を見る。
寝不足だったためか、
汗だくで午睡をむさぼってしまった。
深川に行きたかったが、家人ひとり出ていった。
午睡むさぼるぐらいだったら行けばよかったかな。

こうして書いている今も、蚊が顔にまとわりついてくる。
殺生はなるべくしたくないが(といいつつ、つくねとか食べちゃうけど)、
蚊に刺されているところを正視するほどは達観できず。

夜になっても蝉がかしましかったこの界隈でも、
蝉より虫の声がまさる季節へと。
季節が移りゆくかのようです。

たまには、詩でも。
「童謡集」という名ではあるのですが。

「幸福」
世界はこんなに物で一ぱいなのだから
われらは王さまのやうに幸福な筈だ。
ーーロバアト・ルウイス・スティイヴンスンーー
(諸国童謡集より 竹友藻風・訳)

「エルフの声」
誰が呼ぶ? 誰が呼ぶ? 誰?
あなたが呼んだのか?あなたかーー
わたしが呼ぶ。わたしが呼ぶ。わたし!
わたしの飛ぶところへついておいで。--
何処へ? ああ、何処へ? ああ、何処へ?
地の上か空の中へか?ーー
おまへが来る処にわたしはゐない!
おまへが飛ぶ処には、居なくなってる、--
止まれ! ああ、止まれ! ああ止まれ!
かはい子鬼(エルフ)よ、止まつて遊べ!
何処に居るのか教へてくれーー
ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ!
ーーイリアナア・ファアジォンーー
(諸国童謡集より 竹友藻風・訳)

「空想」
あゝ、
わたしはいつもみんなから、
馬鹿にばつかりされてゐる。・・・・・・
いつそ阿弗利加(あふりか)へでも逃げださう・・・・・・、
そこにはおいしいバナゝが熟し、
子供を象に乗らしてくれる。
ノルドカープの岬まで
辿りついたら黒ん坊(くろんぼ・原文ママ)に、
すつかり化けて弓と矢と、
駱駝を必ず手に入れる。
そしてもうそこを離れない、
家へも決して帰るまい!
構ふものかい!
あゝだけど、四月の柳祭りには、
市場へ行かなきやつまらんな!
それにあの新しいスケートも、
置いて行くのは惜しいなあ。
といつてノルドケープには、
スケート場もないだらう・・・・・・
母さんや、猫の仔や、弟も、
置いて行つては可愛さう・・・・・・
いや止めた、一層じつとしてゐよう・・・・・・
ーーモラーフスカヤ女史ーー
(露西亜童謡集より 米川正夫・訳)

「自由の鳥」
空を飛ぶ鳥は、心配も知らず、
いとなみも知らないで、
永久にすむ自分の巣さへ、
齷齪(あくせく)つくることもせぬ。

長い夜を枝に寝ねて・・・・・・
紅い陽が東に昇るときーー
神さまのお聲に目をさまし
羽ばたきをして唄ひだす。

粧(よそほ)ひを凝らした春も過ぎ、
焼けつくような夏もゆけばーー
晩秋は霧と雨とを、
地の上へ持つてくる。

人は淋しく悲しむが・・・・・・
小鳥は遥か海を越え
暖い國を目ざしつゝ、
春来るまでと飛んで行く・・・・・・
ーープーシュキンーー
(露西亜童謡集より 米川正夫・訳)

大正15年「世界童話大系」(尚文社 非売品)
第十六巻、世界童謡集(上)諸国童謡集(翻訳篇 竹友藻風・訳)
第十七巻、世界童謡集(下)独逸童謡集(茅野蕭々・訳)、
仏蘭西童謡集(西條八十・訳)、露西亜童謡集(米川正夫・訳)、支那童謡集(青木正兒・訳)
(序文・茅野蕭々 仏蘭西童謡集はしがき・西條八十 露西亜童謡の特質・米川正夫)

活字、イラストが美しい各巻800ページ超。

17巻には「安彦と俊彦に パパより」とされた序文に以下の文章。
「去年の秋、神田の古本屋を漫渉してゐる中に
珍しく古風な装丁と挿絵の入つたイギリスの童謡集に出会はした。
出版年月は記されてゐないが、出版所はロンドンのフレデリック・ワァンで
表題には“Mother Goose's Nursery Rhymes,Tales and Jingle”とあり、
「はしがき」に・・・・・・(海ねこ注・中略)記されて居り、
多少の注釈が入って居る。
予はこの書物の年代を知りたいと思つてゐたが、
其後リイナ・エックスタインの「童謡の比較研究」
“Comparative Studies Of Nursery Rhymes”の中に
著名な童謡集の書目を挙げてあるのを見て、
これが一八九〇年に出版せられたものであることを知つた。
「諸国童謡集」を編む時に予が参照した
最も古い英國の童謡集はこの書物である。
注釈なども今は時代おくれになつたものがあるかも知らないけれども、
読みながら興味を惹いたものだけを附記の中へ附加へて置いた」
(序 より 竹友藻風)

お買い上げありがとうございます。
いつかまた逢おう。

ポランの夏祭り、無事終了しました。
股旅堂さんがブログに写真をアップしています。
どんな雰囲気かよくわかりますので、よろしかったらどうぞ

各店に声をかけ19店の箱を集めて、
あれこれ大変だったであろうポラン書房さん。
しかし、はるばる、ポラン書房に初めて足を運んだ人たちにも
「初めて行ったけれど、素敵な店だね」
「あれほどいい店だなんて知りませんでした」
など、評判がよく、
実際、期間中、ポランさんの棚売り上げもずいぶん伸びたそう。
よかった。
打ち上げの席で、ポランさんの報告を聞いて
胸を撫で下ろす一同でありました。

皆それぞれ、伸びていけるイベントでないとね。
特定の人ばかりが大変すぎて、しかも利が薄い、楽しくないようでは
イベントは続きません、続けられないでしょう。

打ち上げ、凄かったです。
私には書く自信がないです。揚羽さん、股旅さんが書くかな。

はじめ、長テーブル2本に席が分かれていたのですが、
ポランさんの
「背と背が向き合うのはよくない。
皆で座を囲みましょう。テーブル配置、変更!」
みたいな一言で、
ビール瓶、グラス、料理、小皿など満杯の長テーブルを
皆で抱え持ったまま、ぐるぐる回転させて配置がえ。

なないろさん手作りの感謝状(支えの棒は、壊れた傘)が
ポラン夫妻に贈られ、一同拍手。
本日のポランさんは趣向をかえて
「自己紹介」ではなく、「人を紹介する」形式。

それにしても、ポランさん、なないろさん、月の輪さん、揚羽さん、クロサワくん
・・・このメンツが結構な勢いで飲んだらどうなるか。
知っている人なら、空気をご想像できるはず。

あまり飲まないのに参加していた風船舎夫婦が
「最低ー」「もうヤダ」と呆れていないといいのですが。

日曜なので深夜バスがなく、
皆と方向が違う私は、西武池袋線、JR、タクシーを乗り継いでの帰宅。
「まだ練馬だよー」という月の輪さんの声に後ろ髪をひかれつつ。
皆さんは自宅の方角別に、さらに2次会に突入されたようですが、
ひとり、武蔵野方面に帰り着きまして。

イベントのため自店のお客様にお待ちいただくのはよくないことと
承知しているため(たまに、お待たせしてしまいますが)、
倉庫に注文本をとりにいく。
駅から離れてしまったため、タクシーが拾えない。
延々歩く、歩く、ぽつぽつ歩く、てくてく歩く。
ついに力尽きてタクシーにすがりつき、
自宅に帰りついたのは、草木も眠る丑三つ時。

海ねこホームページで好評連載中のエッセイを更新。
オーストラリアからご注文いただいたお客様から
どのように代金を受け取ればいいのか、
英文で相談していたのですが、
どうにかこうにかPaypalで受け取る方向となり、
不慣れなPaypalに取り組む。
英文を書く。
夜中に酔っ払いがやれることじゃないです・・・。やったけど。
就寝4時すぎ? 5時すぎ?

翌20日は体がぐったり。起き上がるのに苦心しましたが、
なんとか市場へ。

「今日、絵本たくさん出てますよ」
と、経営員に囁かれて
「ええー、本当? 今日、休もうかと思ったんだけど、
どうにか来てよかった」
と礼を言う。

ああ、本当だ。
同じ記号の人、あれらの本をどこでどのように入手されたのでしょう?
かなり汚れてはいますが古い絶版本、
それも、かなり良質のものがあちらこちらに出されていました。
あれこれ入札して、大半は他店に破れる。
しかし、これだけは欲しいと思ったものは思いきって高く入札して、なんとか入手。
開札が終わってから、いくらで落札されたのか見にきた先輩書店。
「ここにあったの、いくらだったか知ってます?」と聞きにきた先輩書店。
いくらになったか気にしていたということは、
そう、悪いものじゃなかったってことでしょう?
高く入れすぎたかもしれない自分に言い聞かせる。

まさに「買うは天国、払うは地獄」(by月の輪さん)であります。
買った以上は、どうにか売っていかないと。
買取分の絵本とあわせまして、
近々、ホームページに更新していくつもりです。
よろしくお願いします。

昨夜に続き顔をあわせた徳尾さんと
「きのう何時ごろ帰りました? ちゃんと帰れました?」と挨拶。
港や書店さんと
「打ち上げ、面白かったですねえ」
「ねえー。実は僕ら、あのあとまた飲んじゃって2時まで・・・」
「ひえーー、あのお二方と一緒に・・・」
「そうなんですよ。もう、僕、酔えなくなっちゃって」
「そうでしょうねえ」
など言い合い、顔を見合わせる。

日が改まって、本日。
苦心したものの、どうにかやりとりして
本とお金のやりとりが進みつつあるオーストラリアの方からメールが届いていた。

わざわざ日本に注文してまで欲しかったという本は、
彼のおじいさんが昔、蒐集していたおもちゃの歴史を取り上げたものだったようです。
彼も、息子・娘たちのために、そのおもちゃを手作りしたそう。
かわいいお坊ちゃま、お嬢様が
父親手作りのおもちゃで遊んでいる写真が
メールに添付されていました。
お役に立ててよかったです。
Paypalで不慣れな相手に呆れただろうに、いい人でよかった。

ああ、そろそろ新着本を更新していかないと。
買取対応など、返信が遅れている方、申し訳ないです。
順にお返事差し上げます。
来週取材に来ていただくことになり、掃除しなくちゃ。
締め切り仕事もいくつかあるんです・・・。お待たせしないようにしないと。
はあはあ。休みとれないですね。

宴会の席で、クロサワくんの放った言葉が小さな波紋を呼んだ。
クロサワくんは、現・ポラン書房の従業員で、
もと、書肆ひぐらしの従業員。
酔うと口調が有馬さんと似てくるのだ。
「ときどき思うんですけど、
僕は古本屋になって貧乏になるために、今、修業つんでるんスかね?
ポラン書房の従業員としてやっていたほうがよほど生活が安定してるのに」
と、笑顔で放った一言に、
各店店主たち、失笑&爆笑。
「古書店はね、たまに儲かるときがあるんだよ」
「一生に3度、あるって言いますね」

月の輪さんに「古本屋 月の輪書林」を久々に読み返した感想を伝えようと
口ベタなので、しろどもどろ
「久々に読んでみたら、前に読んだときとまた印象が違って。
知っている人の名前がたくさん出てくるし、
目録作りのために金策で苦心しているところとか、
今読むと生々しくて、ああーって」
すると、
「9年たっても、あまり変わらないんだけどねー」
と、月の輪さん。

苦しくも楽しい古書店業であります。
なんとか続いてます。

遠方からポラン夏まつりに来てくださった
海ねこのお客様、ありがとうございました。
佃煮、大変おいしくいただいてます。

ポラン書房
行ってきました。
朝11時の開店とともに駆けつけようと、
私にしては頑張って早起き。

通常、店頭販売していない古書店19店舗による
各店2箱ずつがだーっと並んださまは壮観。
場を提供してくださったポランさん、ありがとうございます。

別に宣伝のため書くわけじゃなく、
素直に、おもしろかった。
各店のカラーが2箱に凝縮され、
店舗ごとにつけられた店名やら書きなぐった文字やら絵やら。
揚羽さーん、傑作!
月の輪さんの達筆、ぐっとくる!
股旅さーん、すごく股旅さんらしーい品揃え!
(自画自賛ぽくて引かれた方がいらっしゃったら、すんません)

ふだん古書にさほど関心がない
ーーむしろ、家庭が古書スペースで侵されつつあるため、
疎んじているかもしれないーー連れ
「おもしろーい」
と言い合いながら、それぞれ、ドサドサ買いこむ。

欲しい本がいっぱいあって、うれしい悲鳴。

月の輪書林目録4冊(先輩、買わせていただきました!
欲しい人、もうちょっとありましたよ、18日午前現在)。
石神井書林さんの箱から1冊、
風船舎の箱から3冊、
徳尾書店の箱から1冊。
まだまだ欲しいけれども、今日はそこまで。

「金持ちですねー」
と会計のクロサワくんに冷やかされたけれども、
いやなに、ほんの数分前、郵便局からなけなしの貯金を下ろしてきたばかり。
貯金の残高が気になるが、
それより、欲しい本を買えないほうがもっと気になるじゃないですか。

抽選までさせていただく。
「私までいいんですか?」
と遠慮しようと思ったところ
「いいんですよー」
というポラン書房さんのお言葉に甘えさせていただいて。
期間中有効の古書券を800円分、いただく。

そこにやってきた旅猫夫妻、
登山してきたそうで、いいなあ。

M&Mさんが前日、撮影の写真を見せてくださる。
出店者のあの人もこの人も
初日に駆けつけていたのですねー。

受注本をとりに倉庫へ。
そして、仕事で渋谷へ。
古書サンエー前の博多天神でお気に入りラーメン。
そして、大変魅力的な人にお会いする。
「あなただったらわかってもらえると思って話したんですよ」
だなんて、ぐっとくることを言うじゃないですか。
あ、意味深でした? 
たまにはそういうことも書いてみたかっただけです。はは。
いやでも、年齢や性別を問わず、
素敵な人に出会うと、
人類の未来にちょこっと希望を抱きたくなりませんか?

能天気な私はすぐ浮かれてしまうため、
落ち着きたい。古書にまみれよう。よし、「古書サンエー」だ。
1階、地下、2階のフライング・ブックスと見ていく。
うううう、良い本が多いなあ。
老舗の底力を見せ付けられ、自店のダメさに気づく。
浮かれポンチから落ち込みポンチへ。

フライング・ブックスで欲しい本があるものの、
7800円の値段に泣く泣く棚に戻す。
(でも買えばよかったか? 買いにいくかも)
山路さん(お父上のほう)と偶然バッタリ。
市場か酒席でなく、普通に仕事している山路さんと出会うことは
めったになかったため、私にとってはちょっと新鮮。
2冊購入。

歩数計をばんばん作動させながら徒歩にて、最寄り駅より帰宅。
秋の気配。
家に帰り着いたところ、ぱーんぱーん。
火薬が弾ける音に、我が家のねこら飛んで逃げる。
近くの味スタ(味の素スタジアム)で打ち上げられる花火の連打。
遠い花火は物悲しい。
花火を見ながら人は何を思うのか。
終わりゆく夏を惜しむかのよう、と思う人もいることだろう。
戦時中の鉄砲の音もこんなだったのだろうか、と思う人もいるだろう。

で、私はというと、
ああ、受注メール書かなくちゃ、発送しなくちゃ、
また倉庫にも行ってこなくちゃ、と思っている。

明日は搬出、打ち上げ、
そして、海ねこのお客様が来てくださるということなので、
再びポラン書房へ行きます。
すべての箱や棚まで見られなかったので、続きは明日。
では、発送と受注作業に入ります。良い週末を!

[本日8月17日よりポランの夏祭り]
搬入のため、16日夜、ポラン書房に行ってきました。
東京は曇り空で、早くも秋の気配漂う。
ほっとするような、さびしいような。

カーステでのBGMは往路=yanokami,
ペンギンカフェオーケストラ、復路=etto.

ポラン書房さんは大忙し。
開封を今か今かと待たれている箱がたくさん積まれていました。
箱はまだ大半、封を解かれておらず、全貌を目にすることはできず。
ともあれ、ポラン書房さん、素敵な古書店でした。
各店の箱もですが、ポランさんの棚、見ごたえあります。
私も思わず古い絵本4冊、購入。
「ゴタゴタ荘古本部新聞」第2号をいただいて帰る。
石神井書林さんの出品、欲しいのあるなあ。
17日の午前から行ける人が羨ましい。
私は、あいにく立て込んでおりまして駆け付けられず。
マジで悔しいッス。行く人、楽しんでくださいね。

いよいよカウントダウン開始です、
「ポランの夏祭り  2箱3日古本市 」 8月17日(金曜)、午前11時よりスタート。

揚羽堂さん、股旅堂さんなんかは今日にでも
送るのだろうな。
海ねこは、車で届けるつもりなので、もうちょいと時間に猶予があります。
それでも、明日の晩にはポラン書房へ届けにいかなくては。

こんなもの、持っていきます。


サマセット・モーム 旅の本ーー文豪モームの東洋旅行記


チェコ絵本
これは、70年代。イラストはMarie Cerna(表記は画像参照。
クリックすると大きくなります)。
ほかにも古いものなど何冊か持っていきます。
痛みやすいものもあるので、カバーしたり、背ラベルつけたりしたのですが、
中を見たい人はなるべく優しく扱ってあげてくださいね。
評判がよさそうなら、さらに追加補充しにいきます。


A BIG GOLDEN BOOK
I WANT TO  READ!
Betty Ren Wright 絵はあのAliki
中の絵がむちゃむちゃかわいい。
大判だし、この絵の愛らしさはネットだと伝えにくいな。
ぜひ手にとってみてください、できたら優しく。
ねこの絵もあります。
表紙にはがれがあるので、リーズナブルに。


オススメです。
Simplicity という60年代 ニューヨークの雑誌。
コンパクトサイズながら160ページほどと結構なボリューム。
中ページがいちいち、本当にいちいち、素敵ですよ。
ネットで全ページお見せできないので、
こういう雑誌はネットより、実物を見ていただくのがもっともよいかと。
5冊あります。

ちょっとだけ中ページを見てみます?
すべてお見せしたくなるぐらい、どのページもいいです。
私も持っていたいぐらい。でも、売ります。
欲しい人、5冊しかないので、お早めにチェックしてくださいね。

こうしてみると、ネット売りより、
やはり実物を見ていただきたい本って
あるなあと実感しますね。

一方、雑誌のバックナンバーを順に紹介したり、
内容を検索していただいたり、など
ネットのほうがしやすいこともありますので、
どちらにも良きところがあります
(「ローマの休日」の台詞、なんだっけ?)。

うちは、やはりネットメインで、
今回みたいに、
ときどきイベント参加というのが目下ベスト・スタイルかと。
ぼやぼやしてたら、本の散歩展の目録、
締め切りが来月に迫ってきてるし。
うかうかしていられません。

先ほど歩数計が届いて、
昼すぎからつけてみたのですが、まだ332歩のみ。
これからデスクワークが続きそうなので、
夕方涼しくなったら、発送して、歩いて
運動不足の解消をと思います。

ポランの夏祭り 「 2箱3日古本市 」
  8/17(金)~19(日)開催 @ポラン書房店内
--------------------------------------------------------------------------------
 ☆★店頭販売を行なっていない古書店が集まって、
   ポラン書房店内にて2箱3日の古本即売会を開催★☆

 個性的な品揃えの古本屋さんばかりです。
 古書券が当たる大抽選会も 期間中 開催します!!

◇会場: ポラン書房
◇会期: 8/17(金)~19(日)
      午前11時~午後10時 (最終日は午後8時まで)

ポランの夏祭り まで、あと2日。
いよいよ、近づいてきました。

2箱だと案外、本が入らない。
ああでもないこうでもないと差し替えるが、まだまだ、かも。
痛みやすそうな本にはカバーと背ラベルを。
友人の職場から大量に譲ってもらったトレペ、
サイズと張りのある紙質が案外使いやすい。
助かった。ありがとう、友人。

灼熱をさえぎるため、昼日中からカーテンを閉めてエアコン。
これじゃまるでインドのホテルと一緒だよと思う。
人工的な涼風を浴びながら読んだのは、安田武「こころ驕れる」。

「人を愛し、人に愛された」尾崎士郎というふうに私は書いた。それは事実そうだ。
尾崎は、こよなく人を愛し、また人に愛された。
だが、そのような尾崎の人生生活のなかに、
白蟻のように執拗に絶え間なく、彼の胸裡を蝕む
孤独とペシミズムが住みつづけたことを、私はほとんど疑わない。
豊島もそうであった。
「君、まるでこの世の終りみたいな金切声をあげてネ・・・・・・」
と愉快そうに芸者遊びの莫迦話に興じていた豊島がそうであったーーと私は思う。
(「死にはぐれて」より)

豊島とは、豊島与志雄である。

「失われし時を求めて」(「思想の科学」昭和47年3月号に掲載)と、
「妻との別れ」(「婦人画報」(昭和38年1月号に掲載)が圧巻。
延々読書というわけにもいかず、終盤やや読み飛ばしぎみで
かろうじて読了。
発送をして、某誌の更新。続きは深夜にと思ったら、
流星群を見にいくことになり、続きは翌日に持ち越すことに。
15日は、英文で受注メールを書かなくちゃいけない。
うーん、気が重い。
ポラン用の箱は、ぎりぎりまで見直そうと思う。
量が多いなら多いなりに、少ないなら少ないなりに難しいですね。
たやすいことなんて、そうそうない。
空の明るさと首の痛さに、流星ウォッチングも挫折・・・。

溶けそうな暑さ。
我が家のねこたちは、戸建ての1階に避難。
日当たりのよい2階作業部屋で、汗だくで手を動かすのは
私ばかりです。
扇風機つけてエアコン入れても、頭が朦朧としてくるのはなぜなぜなぜー?

救いは、やたら東京の空が青いこと。
皆さん帰省などされて、
車や人口が少ないのでしょうか。
私も避暑しにいきたーい。
青い海が見える涼しい部屋
ーー理想をいえば、新しい畳の匂いが漂う部屋で
本を読みたーい。
脱出したい、猛暑の都会から。

ですが、今、脱出すると、
締め切り仕事、落としてしまうし。
ポラン夏祭りの準備がどうなるのか?
発送はどうするのか?
倉庫へ注文本をとりに、誰が行くのか?

頭脳労働をしてみたものの、頭がとろけそうで、
肉体労働に切り替えてみたものの、熱が体にこもって吐き気がしてきそうで。

で、逃避の旅は始まる。

逃避とはいっても、ささやか。
ネットサーフィンだったり。
届いた「古書月報」2007年8月号を読むことだったり。

あちらこちらを見ているうちに、欲しいものが見つかり、
ネットでショッピング。
ポケットやバッグに入れておいても計測できる歩数計
ーしかも2週間分、USBでパソコンに取り込める
オムロン ウォーキングスタイル HJ-710IT

昨夜、銭湯後に体重計にのってみた。
ああ、どうりで体が重たいわけだ、動くのが難儀なわけだと
納得した次第。
今度から市場の日、買い物にいった日など、
どのぐらい歩いているか計測してみようと思う。

さらに、また欲しいものが。
ポラン書房夏祭りの値つけをしながら、
背の文字が読みにくい古い洋書はどうしたらいいんだろうーと思案して。
背ラベルを作って貼る
ラベルライターを探しにいこうかと。
なんだか、物欲みたいなものばかりで生きている。
あと、食欲。
コクテイルで食べた「ニンジンと豆のサラダ」旨かった。
どうにか再現したい。

こう暑くては作業するに作業できず、歩くに歩けないので、
夕方を待って発送をして、少しでも歩くことにしよう。

2か月かかってようやくお支払いいただいた方がいらして、
胸を撫で下ろす。
ありがとうございましたー!

うちの不備かとも思ったのだけれども、
情報収集したところ(ただの酒席)
他店でも同じようなことを繰り返している人とわかったため、
ひたすら持久戦。
2か月の間に、再請求書をお送りしたり、
ヤキモキしたり、家族に電話をかけてもらったり、
そんなエネルギーを使うなら、別のことに力を向けようと思った。
すんませんが、うちは誰に何と思われようが
最初からお断りしておいて
「代金前払いでお願いします」で通すことにします。

そのかわり、入金確認させていただいたら
その日のうちか翌日発送を目指す。
できるだけきれいにして、心をこめて発送する。
どんなに暑くても逃げ出さない。はあはあ。

くだらないことばかりですんません。
夏の盛り、バカンスのバの字もないまま、
都会の片隅で、汗だくで生きてます。はあはあ。

そういえば、先日、うちのメダカが1匹、
カマキリに食べられました。
冬ごしして、猛暑にも負けず生き延びてきた3匹のうちの1匹。
カマキリは両腕の(?)カマで魚を抱え持って、
心臓部あたりからチュウチュウ吸っておった。
よほど味をしめたらしく、
昨夕、メダカに餌やりしようとしたところ、
またホテイアオイの上で静止して、メダカを狙っていた。
自分はカマキリなど触れられないクチなので、
家族にカマキリを遠くまでつれていってもらうよう頼んだ。

こんなに青い空のもと、
原子爆弾が落とされて、
ねこも犬も、
カマキリもメダカもセミも
みんなみんな、死んじゃったんだろうなあ・・・。
お客様からお送りいただいた大田洋子、
じっくり読みたいです。

ポランの夏祭り 2箱3日古本市が近づいてきました。
8月17日から19日まで開催。

持っていくものの一部。
昭和初期から戦後のチラシ・ラベル・説明書など。
いろいろあります。
画像はクリックすると大きくなります。

↓昭和26年版(1951年版)野ばら社 児童年鑑チラシ

↓野ばら社 唱歌集・図画辞典 チラシ

↓トンボ鉛筆 写真修正鉛筆8900番 ハコ

↓島津製作所 コンドル 学校用拡声増幅機チラシ

↓ラベル貼り込み紙
 プレミヤ鉛筆製造所 おとぎ鉛筆 亀と兎
 「オトギエンピツ」のラベル、レトロかわいい!
 同じ貼り込み紙に、実用新案ゲタ、
 野田醤油の抽選券、醤油ラベル、蚕糸業組合員証など15枚

↓ラベル貼り込み 表裏24枚
 京都・植村化粧品店の「TOILET」
 化粧紙(ちり紙)のラベル?

↓ラベル貼り込み紙 表裏24枚貼られています。
 金沢名物・あんころ 柳餅ラベルほか
 その右にある「お菓子」ラベルにもご注目。
 ラベル一枚一枚に絵心が。うーん、見飽きない。

↓戦前の都内 電車運転系統図

ほかいろいろ。
2箱分なので、さーて何を持っていこう。
それほど距離がなさそうだったら、何度か補充しにいきたいです。
かの国の古い絵本ほか、持参予定。
続報(たぶん)、お待ちくださいね。

ああ、もう深夜3時すぎ。
明日があるので寝なくてはー。

走り書きで、本日の報告を。

最近、買取でよい本をどんどんお譲りいただいているはずなのに、
夏場、売り上げにいまひとつ結びつかないのはなぜか?
(が、今さっき、だーっとご注文をいただく。
明日、時間のやりくりが問題だが、うれしい悩み。ありがとうございます!)
買取や市場で仕入れた本が
ホームページに反映されていない
=商品化されていないのが、一因に違いない。

あきらめてボーッっとしたところで、
ただただ退行現象となりそう。
猛暑で寝不足ぎみだが、
せっせせっせと入力作業を進める。

あ、もう午後2時だ。

急いでバスと電車で、早稲田へ。
向かってみれば、バス1本と電車1本で
乗り換えもなく早稲田へ行くことができるのだった。
あら、早稲田、案外近いのだ、と今ごろ気づく私。

早稲田大学のキャンパスにどうにか入れたものの、
演劇博物館のある4号館・5号館はどこー?
猛暑に加え、受験生向けのイベントだかなんだかで
やたら人が多くて歩きにくい早大キャンパス。
でも、いいな、来る者拒まず、開かれている感じ。
昔の記念館はよかったが、最近の建築はどうかと思う
わがM大学と違うな。

沼辺信一さんや南陀仏綾繁さんがブログで紹介していた
「古川ロッパとレヴュー時代ーモダン都市の歌・ダンス・笑い」展
最終日だった。
駆け込みだったが、古川ロッパ直筆の日記など見入る。
お亡くなりになる直前、最後の日記となった部分に
熱7度2分、と記されていた。
その前には、トイレに行くのが大変、
ベッドにまた寝るのが一苦労、はあはあ、といったことが切々と書かれていた。
流し読みなので間違っているかもしれないが、
あれほどこまめにノートなど書き付けていた最後の最後は
用便のことやら呼吸のことやら。
ふだん几帳面な文字が少々乱れ気味。
思いにまかせぬ自身に対するもどかしさ・悔しさもあるのか。
いかなる状況においても冷静な観察力は、ロッパさんらしい。
享年57歳。
弔辞も展示されており、人柄が伝わってくるようだった。

図録を買って、早大キャンパス内で
「高田馬場はどちらでしょうか?」
と訪ね歩く。
「バスですか? 歩くと20分ぐらいかかりますよ」
と心配げに言われたが、
「歩きます。立ち寄りたいところがあるので」
と答えつつ、20分かあと思う。
炎天下、右も左もわからぬ身ながら、
どうにかこうにか立石書店へ。
閉店間際にもかかわらず、南陀楼さんの棚がまだまだ充実していて、
面白かった。
ひかれた本は数あれど2冊購入。
店内を見せてもらって、立石書店の本を5冊購入。
歌姫さん、アベちゃんらとちょこちょこっと言葉を交わし、
さらに足を伸ばして、古書現世へ。

店頭、火星の庭の本を2冊購入。
瀬戸さんとちょこちょこっと話しながら
往来座の本を2冊購入。
古書現世の本は
終了間際、結構な人でゆっくり見られず
とりいそぎ「HB」を購入。
また今度、買いにいきます。
イベントをきっかけに足を運ぶと、
その後また足を運びやすくなると思う。

向井さんに身をゆだねる御年20歳ほどの
チャーミーキャットさん。
退屈男さんには家族同様になついていて、
ぺろぺろ指をなめまくりであった。

NEGIさん、西秋さんと遭遇。
富士山から戻って以来になるが、旅猫さんのナマ顔を拝む。
一風堂でぱぱっと食べて家路につく。
近所の銭湯に日参(2日めだけど)。
サウナ料金も含め430円とは、さすが西調布。
水風呂と46度ほどの熱めの風呂に繰り返しつかる至福。
情熱大陸、中川ひろたかを観る。

あとはもうパソコンに向かって、ひたすら新着本の続き。
せっせせっせと。
早稲田の試みを見て、海ねこも人ごとじゃないというか、
自分の店に力を入れよう、楽しもう、と励まされた。
ちょっと気になったのは、早稲田って面白い店も多いのに、
その割にちょっと閑散としていたような・・・。
日曜だからかなあ。

8月3日は、市場にも参加できず、
早稲田にも行けず。

では、何をしていたかというと、延々、車中の人でした。
行きは渋滞のため2時間半、
帰りはさらなる渋滞のため3時間、いやもっとか。

首都高速で渋滞にはまると、
どこも逃げ場がなく、
閉所恐怖症の人でなくても嫌になるのでは・・・。
トイレも行けず、飲食物も何もないまま、
目に入るのは車、高速の防音壁、イライラしているドライバーのみ。
帰りは、ついに耐えかねて箱崎あたりで下界に降り、
コンビニに立ち寄れる自由を得たのでした。

そこまで時間をかけ、苦心してでも行ってよかった買取でした。
お父上が画家、ご本人は著書多数というお宅でした。
ご著書をいただき、署名までしていただきました。
それだけでも胸がいっぱい。
郵送していただくことになっていたのですが、
やはりお伺いしてよかったです。
当方にお声をおかけいただき、有難い限りです。

買取も、絵本画家を志したお父様が大事に集められていた
洋書絵本、古い絵本、そして、古い絵雑誌たちが・・・。
初めて見た絵雑誌も含まれており、描いている人の顔ぶれに
うはあ、売らずに持っておきたいぐらい
(でも、いつか売ります)。

帰りに、用があって古書会館に立ち寄ったため、
今は、買取本と会館から持ち帰った本で、車がいっぱい。
これだけ暑いと、車いっぱいの本を整理するにも腰が重くて重くて・・・。
でも、整理して、少しずつ販売していかねば、
せっかくお譲りいただいた本を死蔵してどうするの。
ただでさえ苦戦しそうな8月(2・8 ニッパチは売れないといわれ)、
暑い暑いといっている場合ではない。しかし、暑い。

昨日のお預かりものの中には、何冊か、ねこ本もありました。
アップしたら、すぐ売れてしまうでしょう。
欲しい人、皆様にいきわたらせることができないのが
古書店のつらさ・・・。
希少なねこ本、買取歓迎です。
ねこ本の買取強化月とします。
ああ、お約束しているお宅にも早くお伺いしなくちゃ。
といった日々のため、メールや発送など少々お待ちいただいております。
少しずつ対応しておりますので、
もう少々もう少々、どうかお待ちください。

以前から某店に誘っていただいていたのだが、
ようやく早起きすることができた。
朝5時半起きで、とある市に参加した。
夜型の自分にとって、ほぼ徹夜に近い。
朦朧とした頭で、土砂降りの中を運転。
朝8時ごろから(ほかの人は7時半ごろから)
午後2時すぎまでずーっと市場で過ごした。

よく見知っている人もいれば、
顔だけ知っている人もいれば、
初めての人も大勢いた。
初めての人の中には、
あー、あのお店だあ、と、店名なら知っている人が結構いた。

お寺の墓地すぐそばに駐車。
雨が上がるとむぅーっと草いきれ。
アゲハチョウが舞う道をくねくね歩いて、
競りの小屋と行き来する。

とある女優のファンがおそらく生涯をかけて
こつこつ蒐集したのであろう
膨大なグッズが会場を埋め尽くした。

古い紙の刷り物に
あの店もこの店も声を張り上げていた。
色鮮やかな時代ものスゴロクを
あれほど次から次へと見たのは、生まれて初めて。
振り手さんが
「昔は、こういうもので楽しんでたんだよねー。
粋だよねー」
と、つぶやいたのがよかった。

歴史的瞬間をとらえた写真、記録の手紙が
瞬く間に高額に競りあがった。

古い紙もの、手紙の束、古い写真、古いアルバム、
古書、古書、古書・・・。
紙と木で出来た家に住み、
地震・災害大国に住んでいるのに、
よくぞ、古い紙類が残っているものだ。
古い紙類が時代をこえて受け継がれてきた裏には、
代々の古物商たちがいて、
代々、お金を払って買い支えてきた消費者たちがいる。
日本の古物商、古いもの好き、万歳だ。

市の光景が独特だった。
あの顔ぶれで、あのような古い紙たち、
あのような古書たちが、売り買いされているのだなあ。
夢か現か、異次元空間を彷徨うようだった。
市場ごとに歴史が培ってきた慣習があり、
ルールが異なるのも興味深い。
知らない世界をまたひとつ知った思い。
各地で、日々さまざまな市場が行われているのだろうなあ。

流通のしくみに疎いまま生きてきてしまった自分は、
三十路、四十路、新たに生き直しているような感がある。

以前しばしば通っていた市場に最近、欠席がちだ。
経営員の方にお誘いいただいているのに、
悪いなあ、残念だなあと思っている。
雰囲気が大好きなので、本当は行きたいんだけれど。
ただ、できるだけ中央市会と明治古典会に通っているため、
さらに月曜・水曜だと、
お金と時間がついていかないのです。とくに「お金」が。

私のように古書に対する知識が浅いと、
振り市に行くたび、ついつい勢いで発声して買うのだが、
衝動買いしすぎて失敗。悔やんでも時すでに遅しということが多い。
店にとっての適量を上手に買えるようになったらまた行きたい。

今日の市場は月一度だけだし、
自分とバッティングする店がさほど多いわけでなく、
かといって、ドカドカ大量に買えるわけではなく、
自分のような規模の店には有難い。
まだわからないが、また行ってみるかもしれない。

知らない場所に行くには、きっかけが必要だ。
お誘いくださって、一から教えてくださった某店に感謝。
(市場には市場ごとの流儀があると思う。
あまり公にすべきでないようで、
これでも書き過ぎているようでしたら注意してください。
場合によっては丸ごと削除しますので)

それにしても、
どこの市場に行っても、女性が少ない。
この私であっても若い女性扱いしてもらって
親切にしていただきました。
同性異性を問わず、さまざまな人に
きちんと礼儀正しく接していくよう心がけよう。

あとは、自分の店にしまいこむのではなく、
どうにかして商品化して、流通させていくこと。
商品を自分のところで止めてしまわないで、
欲しい人のもとに届けてこそ、流通のシステムだということ。
これが当店にとっての大きな課題。
どうにかしなければと常々思っていて、
「日本の古本屋」ももっと活用させてもらおうと思う。
よくわからないタグと格闘しています。

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