2 イベントの最近のブログ記事

●もっとマニアックに絵本を楽しむワークショップ ご案内

 始まりは、とあるお客様とのちょっとした会話でした。
「最近、洋書絵本はどう? 売れますか?」
 と、なにげないお尋ねに対して、
「・・・・・そうですね、結構難しいですかね・・・」
 と。

 これまでのやりとりを通じまして、その方も分野こそ異なりますが、ご商売をなさっていることを知っておりましたので、
最近考えておりましたことを、ちょっとお話しさせていただきました。

 洋書絵本ー実際には洋書だけに限らず、古い絵本にも絵雑誌についても全般にいえることなのですがー
 長く一ジャンルの本を極め続けていこうと蒐集し続ける方は少なくなっているように感じていること
 興味を持って買い始めても、じき違う方向へ移行していくこと、
 洋書絵本はとても面白いのですが、言葉の問題などもあり、深い魅力についてさらに彫り上げて知っていくのがそうたやすくないのではないかということ
 経済状況があまりよくないこともあり、以前、熱心にいろいろお買い上げくださっていた方も、最近はお買い上げ額が徐々に少なくなっているように思うこと
 お客様のもとへ買取にいって、自分としては充分にお支払いするつもりであっても、もっとも値段が高い時期に洋書絵本を蒐集なさっている方からすれば、「どうして、買取値がそんな低いのか。自分が買っていたころの10分の1、もっと安くになってしまうのか」とお感じになること、
 それに対して自分も申し訳なくなるし、この先、古書店も古書をお売りになろうとするお客様もどんどん厳しい状況になっていってしまうのでは、と危惧していること・・・などなど。

 すると、長年、本を蒐集しながら、ご自身のご商売を続けていらっしゃるその方は、おっしゃったのでした。
「本の魅力を人に伝えていく努力をさらにしたほうがいいかもしれませんね。
さまざまな世代、さまざまな人に本の奥深い面白さを伝えていくことが必要かもしれないね」

 そのとき、自分の頭に浮かんだのは、私の周辺に、仕事柄、絵本や本、製作と関わっていて、さまざまな面白い話をできそうな人が何人もいること。
 これまでお聞きしてきたなかで、さらにその話をじっくり私もお聞きしたいと感じていること。
私自身、知らないことが多すぎる、もっともっといろいろ知りたい、知るのは楽しいことだから。
 そして、関西で、ペール・カストール・アルバムの魅力を伝える講習会を開いている絵本専門店のこと。
 グリム書房さんのこと。ビー・ラビッツさんのこと・・・。
 魅力的な話をできる人がいらっしゃるのですから、その方のお話を私ひとりで聞くのはあまりに惜しい、どなたかとともに魅力的な話を聞き、共有していけないだろうかということ。
 やがては、それぞれがそれぞれの場で、誰かに本の魅力を伝えられるようになっていけたらと。
 どなたかのトークショーというよりは、聞きたいことを聞きたい人が質問しやすいような、全員参加型のワークショップをできないか、
 このワークショップ自体には即効性のある利益を求めることはしない、
 むしろ会場費・人件費など最小限にして(恐縮ながら、お招きする人への謝礼などもあまりお支払いできないかもしれないのですが)
 そのかわり、興味がある人が興味がある人とともに続けていけるように、
 できれば、細くでもいいので長くーできれば長期間にわたって続けていけないか。
 自分はセッティングをして、できれば、トーク内容を全文でなく抄録であっても記録していきたい。
 活字にしていきたいが、海ねこ目録に収録させていただく形をとれば、印刷代をそう多く使わずとも広く読んでいただけるようになるのではないだろうかと。
 まあ大げさかもしれませんが、誰かと何かを共有できる場になっていけたらと。
 いろいろ思いつきが思いつきを呼んでいき・・・。

 思いついた方にちょっとご案内させていただいたところ、ご協力をいただけそうな方がひとり、またひとりと名乗りあげてくださいました。

 そこで。

 5月頃、古書開館でイベントを行うかもしれませんので、いずれはそちらでとも思いますが、
 長期的に続けていくための、まずは第一回といたしまして、
 私がまず最初にお話を聞いてみたいとかねてより思っていた方をお招きすることになりました。
 
 まずは、ご参加したい方がいらっしゃいましたら、まずはご連絡をいただけますと幸いです。
 参加者の人数によって、場所を考える必要があるため。

●日時 2013年1月26日(土曜)

1月26日(土曜)から29日(火曜)14-19時「ベルンさんちの絵本バザール 非英語圏の絵本 クマ&ロジャンコフスキーの絵本」を開催中のため、
その前か後にどうかしら、と思っております。
本をご覧になりたい方、お求めになりたい方にとりましても一石二鳥かと。

●時間 昼から、または、午後5時半、または6時半か7時から
    参加人数によっては、会場を借りる必要が出てくるかもしれないため、時間はまだ流動的です。

●場所 東京 京王線・調布 
    古本 海ねこ事務所(東京都調布市小島町1丁目5-3 調布MTビル1階)
    または、近辺の店にて

遠方の方には恐縮ですが、あくまでお金をさほどかけずに長く続けていきたいため。
そして、ワークショップに必要な本などあれば、
海ねこが調達できるようであればすぐ取り出せますので、会場は近くが便利なのです。

●参加費用 ひとり500円ー700円程度を予定しております
(お招きする講師の方への謝礼にあてさせていただきます。
さぞかし寒いでしょうから、あたたかい飲み物など、お出しできるかもしれません。
いずれは飲み物・食べ物の持ち寄り制などもいいなと考えておりますが、将来のことはまだこれから考えます。
また、お店をお借りする場合は、1ドリンク注文などお願いするかもしれません)

●講師 近島哲男さん

製版・印刷業に関わり30年以上。
「最初に就いたのは印刷の版を作る製版会社であり、絵本専門の製版会社でした。
毎日絵本の原画と格闘(色分解)をしていました」とおっしゃる方です。

以下、ご本人の文によりますプロフィールです。
"夜学で美術史を学んでいる時に出会った仕事が絵本の製版の仕事。
引きこまれるように仕事に没頭し、56歳になった今も同じ仕事を続けています。
最初は製版カメラを担当し、朝から晩まで暗室作業であり、
日常風景より原画に描かれていた風景が身近な存在でした。
小さいころから教科書の挿絵が大好き。
絵本を意識したのは中学時代のすずき大和の小さな絵本、
そして高校時代に出会った至光社の絵本でした。
好きな作家は茂田井武、鈴木義治、おのちよ、ジャクリーヌ・デュエム、他たくさんいます。
現在も至光社の月刊絵本「こどものせかい」を毎月楽しみにしています。
1956年生まれ。神奈川県横浜出身。"(以上・文責・近島さんご自身)

「海ねこさんの意図に合せ、長く続けて行くことを大切に、
ぼくの方も少しずつお話しをさせていただければと思います。
漠然とですが、「原画の力」「装丁・造本の力」「E/DからPへの伝達の力」
「製版の力」「紙の力」「印刷の力」の6つの力の集合体で絵本ができていることを、 
国内外の絵本、新旧の絵本、また絵本から少し外れた本を見ていただきながら、
お話しさせていただければと考えています。
「E/DからPへの伝達の力」とは、EditorやDesignerからの、
PrePress(組版・製版)・Press(印刷)・PostPress(製本・加工)の3Pへの思い(情報)が 
いかに大切であるか、その情報の力を話してみたいと考えています。
現在のモノ作りで一番欠落しているのがこの部分かもしれません。」
 とのことです。
 1度でどこまでおうかがいできるかわかりませんが、感触を見ながら何度か近島さんのお話を聞いていくのもよさそうと感じております。
 ここであまり書けませんが、近島さんは、絵本で有名なあの出版社のお仕事やあの方との関わりもある方なのです。
 ふだん本やマスコミに出てこないような話がきっと聞けると思います。
 なかなか表に出てきにくい、現場でいろいろ体験なさってきた人ならではの、貴重なお話を聞けそうに思い、私自身、今から楽しみでなりません。
 
 ものづくりにご興味がある方、
 今現在の本、出版・販売関係の状況にちょっとどうかなとお感じの方、
 今ある自分の立ち位置、仕事の仕方についてちょっと考えてみたい方、
 さまざまな世代のさまざまな方のお話を聞いてみたい方・・・、

 参加してみたい方、海ねこあてにお気軽にメールをください。
tomobash*parkcity.ne.jp
(*を@ アットマークにかえてください)
 FAX(0422-32-6693)、ハガキ(〒181-0015 東京都三鷹市大沢4-17-13 古本 海ねこ)でも結構です。
 このブログへのコメント欄でも結構ですが、連絡がとれますよう、メールアドレスをお書き添えください。

 私も、これから先どのように展開していけばいいのか考えたく、
 ぜひ加わってほしい方にご案内などさせていただけたらと思っております。

 本来でしたら、イベントがかたまってから、日時・場所などご案内すべきところかもしれませんが、
 私自身、手探りのような形ですので、まずはご興味がある方からの立候補をお待ちしたいと思います。
 最小催行人数は、私と近島さん以外におひとりでもおふたりでも3人でもいらっしゃれば。
 いろいろかたまりましたら、そのときはまたご案内申し上げます。

 
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2月に西秋書店、古本 海ねこ、そして雑貨作家さんたち(お手伝い・糸織ちゃん)とで
古書会館 2階にて「2階の古書市」を開催しました。
ご記憶におありでしょうか?

あれから半年。季節は巡り、春、夏、そして、秋・・・が来ようとしておりますよ!

やりますよ、またしても「2階の古書市」。

今回の「2階の古書市」は、「2階の古書店」内にて開催します。
ガラスケース5台と小規模ではありますが、「濃い」セレクトの古書を展示販売いたします。

「濃い」セレクトなんて、ウソだろうーと思われる方、
参加店の顔ぶれをご覧ください。
前回の西秋書店+古本 海ねこに加えまして、中野書店、喇嘛舎、徳尾書店が参加ですよ。
なんというパワーアップぶりでしょうか。
言うまでもありませんが、あの名店「中野書店」にお立ち寄りになる絶好の機会でもあります。

ご来場をお待ち申し上げております。

●会期 9月14日(金曜)・9月15日(土曜)

 両日とも10:00-18:30

●場所 中野書店内 

東京都千代田区神田神保町2-3  神田古書センター2F
(都営新宿・三田線 営団半蔵門線 神保町駅徒歩1分)
TEL:03-3261-3522

●参加店 中野書店、西秋書店、徳尾書店、喇嘛舎、古本 海ねこ

2階の古書店ブログ http://d.hatena.ne.jp/nikainokosho/

このイベントにあわせまして、5店による厳選目録を作りました。
こちらも量は僅かですが、「濃い」セレクトになっていると思います。
とくとご覧のうえ、ご希望の本があります場合は、応募方法をご高覧くださいませ。
活字でご覧になれます目録は2階の古書店ブログ に掲載してあります。

また追ってご紹介したいとは思いますが、まずはご報告でした。

9月14日(金曜)、15日(土曜)、ぼちぼち涼しくなって動きやすくなる季節ではないでしょうか。
ぜひ、手帖に書き込んでいただき、ご記憶に留めていただけますと幸いです。

版画・瀬戸雄史 デザイン・松田友泉(トマソン社)

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目録5号を製作中です。
できることなら、9月のイベントにあわせて発行したい。
ということであれば、8月はじめには入稿しなければ。
実質、あと1ヶ月ぐらいしかないのだが、、、、
うーん、うーむ、うううぬ、非常に苦戦しております。
入力にもさることながら、集書に関しても。
このままだとまずいなあ。
次の目録の売り上げを、その次の目録製作代にあてていかないといけないのに(自転車操業と、人はいう)、
このままだと非常に苦しいなあ。
そもそも、目玉になるものがないなあ。
次号目録をお手になさった方ががっかりなさったらどうしよう、
そもそも、当店の存続が危ぶまれる事態でありますよ。暢気にしていていいのか、自分。

海ねこ目録に掲載ご希望の
絶版絵本・児童書・絵雑誌をまとめてお譲りいただけます方、
お声をおかけいただけましたら幸甚に存じます。

ところで。

展示だけでもみにいきたいと、ありがたい声をいただきました。

中尾彰 装丁本 ミニミニ展

そもそも、とある方から中尾彰(敬称略)の本についてお問い合わせをいただきました。
当方の在庫を検索してみましたところ、出てくる出てくる、中尾彰の装丁本、挿絵本、関連雑誌。
当方在庫分が多数あることに改めて驚かされたのですが、
中尾彰=それだけ多作でいらした、ということでもあります。

もともと、中尾彰とご縁があったご高齢の方が当方のお客様でした。
その方が「中尾先生」「中尾先生」と仰っておりましたので、
細かい挿絵の仕事であっても、入力の際、意識的に拾ってコツコツ打ち込んできました。
それで、一層、当方の在庫からはピックアップしやすいようになっております。
あのご高齢のお客様へは、その後、目録をお送りしても宛先不明で戻ってきてしまいますが、
いかがお過ごしなのでしょうか・・・。

けっして派手さはないものの、時代を超えて伝わってくる、普遍性を感じます。
静かな静かなブームが長く長く続いていくことでしょう。
爆発的な人気にならなくても、好きな人はとても好きです、中尾彰。
忘れ去られてはいけない、お伝えしていきたい魅力。
海ねこは、もともと、そのような作家が好きで、できるだけ紹介していきたいと思ってきたのでした。
当時の絵雑誌にありがちだった、いわゆる"笑顔の子供"という図式からはちょっとはずれています。
あくまで中尾彰 流を通した絵柄ではないかと思います。

あくまでも「ミニミニ」展ですが、装丁本を並べて、
今はなき中尾彰さんの魅力を静かにお伝えしたいと思います。
ごく簡単なものですが、リストも用意いたしました。
スペースの関係上、展示できますのはごく僅かですが、
挿絵などご覧になりたい場合は、当方在庫からお探しできるかと存じます。

なかなか、陳列まで進みませんが、
「やります」と宣言しないと行動できない腰の重さゆえ、
自分を鼓舞するべく、どんどん事前に発表させていただきます(準備が間に合うのか、本当に???)。
写真を撮影できたら掲載しますので、しばしお待ちくださいませ。

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田河水泡 「凸凹黒兵衛」も

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横山隆一「デンスケ」(1949年~1955年 毎日新聞朝刊に連載)もあります。
ただし、以前よりお伝えしておりますとおり、カルタ各種は不揃い。
デンスケ、ゆるい(笑)。


「2階の古書市」、いよいよ近付いてきました。来週金曜・土曜ですよ。
西秋書店が、気になる出品ブツの傾向をチラリと書いてます。
なんでも「誰でもきっと1冊は買えるようにと、そのつもりで安く、たくさん用意した」とのことでした。
言葉どおり、きっと安くて良い本をたくさん出してくるでしょう、あの男は。
すごいな、ちょっと怖いな(笑)。

下にご紹介しますのは、本じゃないのですが、紙ものです。
本より今は「紙」というご気分の方、ぜひ現物をご覧くださいね。見本も用意しましたよ。
軽いのでお持ち帰りが楽です。バラして誰かに差し上げてもいいですね。

フランス Artic Paper http://www.arcticpaper.com/en/Investor-relations/Company-profile/
がつくった、
"TRIB(t)SAVIGNAC"(トリビュート・サヴィニャック)と名付けられたカードです。

レイモン・サヴィニャック(1907年~2002年)が亡くなったあと、
国際的なグラフィックデザイナーやイラストレーター60人が、
サヴィニャックに敬意を表して、心づくしの作品を提供しました。
60人の中には、Makoto Saitoさん、Tadahiro Uesugiさんも含まれています。
サヴィニャックがどれほど愛され、尊敬されていたのか
しみじみ伝わってくるようだと思いませんか?
アーティストは亡くなっても、その作品・影響力はずっと生き続けるのですよね。

名刺大のカードが、今数えたところ58点ずつありますね、袋に収められています。

誰かに何か差し上げるときメッセージカードのように使うもよし、
好きなように組み合わせてお部屋に飾るもよし、
ミニ作品集のように眺めて楽しむもよし、使い道はお好みでどうぞ。
10セット、ご用意しました。

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カルタ、好きなのがあんまり多くて・・・。
いっそ、どなたか図録、ムックの類を作りませんか?
どなたか展示会、やりませんか?
戦時下、きな臭くなっていくあたりのカルタもありますよ。
子どものためのカルタですが、時代がくっきり鮮明に刻まれているので、
見応えのある展示になると思いますが。

まずは、一部ですがご紹介(画像、クリックすると多少大きくなります。以下同)。
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↓これは、発行年、発行所が記載されています。
昭和14年、仁成堂書店 鈴木廣吉の名前。
鈴木仁成堂といえば、絵本も出していますね。
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海ねこが好きなのは、これです。ごく一部です。↓
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岡本一平(1886年・明治19年ー1848年・昭和23年)が出てきました。一部を紹介。
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島田啓三(1900年・明治33年ー1973年・昭和43年)、と思われるものも。一部を紹介。
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これは、誰? TERのサイン。寺田政明ぐらいしか知らないな。おわかりになる方、教えてください。
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↓光ってわかりにくいかもしれませんが、一番右「アア オドロイタ マタ ジシンカト オモツタヨ」の吹き出しが。
関東大震災のあとのものでしょうか。時代は巡る?
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↓かなり古そうなものたち。ごく一部を紹介。
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まだまだあります。今日は、こんなところで。

戦前のもの多数と思われるカルタ、絵合わせカードいろいろ。
武井武雄、松本かつぢ、大正あたりのものと思われるもの・・・、その他いろいろあります。
野球もあります。列車もあります。まだまだあります。かなりあります。
ただし、不揃い。お子さんによると思われる落書き、イタミのあるものも含まれます。

絵本のように眺めて楽しんだり、絵の資料に、お部屋のディスプレイに、撮影用小道具に・・・、
使い道は人それぞれ。
これほどたくさん集めた方に敬意を表しつつ。
カルタって結構高いですよね。でも、不揃いですし、おそらくお値打ち価格。

ところで、それほど面積を使わないで、なんとか、うまくディスプレイする方法ってあるのかしら?
旅猫さんだったら、きっと上手に出来るのだろうな・・・。
慣れていっしゃる方、よろしかったらご指南ください。

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6月末から7月、旅はパリから始まりました。
パリではやたら歩いていました。
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リヨン駅。宿泊先が見つからず、すがりついたインフォメーションもここにありました。
結局、宿泊したホテルも案外この近く。毎日、リヨン駅を眺めながら、あちらこちらの古書店へと移動していました。
パリでは古書を買い込み、大箱2箱分、郵便局から発送しました。
ペラペラ本も、古い本も、本当にいろいろ。
パリから列車でアムステルダムへ向かいました。アムステルダムへ向かう列車が発着する駅へたどりつくのもたやすくなく、ようやく着いたものの、窓口は長蛇の列で。ようやく自分の番が来たと思ったら、ユーレイルパスは予約なしでは使えません、今日の席はもうないですよと言われたり。簡単じゃなかったですが、ああだこうだして、なんとかかんとか、列車でアムステルダムへ。

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↑アムステルダムから列車でちょっとの街・ユトレヒト。本当の目当ては古書店だったのですが、住所を調べておいて訪ね歩いた店はどこも留守。ブルーナさんが散策しそうな景色のよいところを歩いて、買い物はといえば、ディック・ブルーナ・ハウス(ミュージアム)のキーホルダー。あとは、古着のシャツを1枚買ったのみでした。古着屋が多かったな、ユトレヒト。
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↑アムステルダムで宿泊したホテルの外観。小さなホテルが連なっているのです。
入り口はスーツケースがあると体を斜めにしないと入れないぐらい狭いです。細い急な階段をえっちらおっちらとよじのぼっていくと、屋根裏部屋みたいな部屋にたどりつきます。本当に小さな小さな部屋。ベッド以外、居場所がなくて、ベッドの外はもうすぐさま外。寝返りを打ったら真っ逆さまに落ちてしまいそう。
着いてすぐ、窓のないトイレの電気がつかずに真っ暗だし。ホテルの主から、この一角は大変古い建物なので"No electric."と言われました。えらいころに来たもんだとビックリ。確かに時間帯によって停電になる日があったようでした。
しかしながら、住めば都といいますか、中庭には綠がいっぱい。鳥のさえずりは聞こえるし、誰かが弾くピアノの音が聞こえたり、週末の夜はやたら騒がしかったり。今でも、愛着があります。すぐ近くにアンネ・フランクの隠れ家だった場所があります。アンネも聴いていたであろう、教会の鐘の音が時を告げていました。

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このホテル、なにしろ、ねこもいたしね。名前はライラ。急な階段に敷き詰めたカーペットでツメトギしまくり。可愛いコでした。また会えることはあるのかしら。ライラ、可愛いライラ。
店主も寡黙ながら優しい人で、重たい荷物をふうふう言いながら運んでくれました。

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My name is ライラ。趣味はツメトギ。 

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↑スパイ広場の古書市。どこかのーんびり。バイオリンを弾くおねえさんがいたりして、なかなかよいムードでした。 
そして、アムステルダムからベルリンへ。

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↑ベルリンのホテルで食べたマイ・ディナー。デリでちょっとずつ買い出してきたサラダなど。
ベルリンはおいしいデリショップがあちらこちらにあったので、一人でも食事に困りませんでした。デリに行くと必ずといっていいぐらい、「ワインもいっしょにいかが?」と薦められます。ええ、喜んで、という感じで。
私が宿泊したホテルは、入り口が古くて重厚。玄関ホールはまるでミュージアムのようでした。部屋代はリーズナブルでも、サービスはバツグン。ビールの空き瓶を置いておけば翌日はきちんとビールジョッキが置いてあるし、ワインの空き瓶やデリの空き容器を置いておくとワイングラスやら銀製のカトラリーやらがセットされていたのには驚きました。チップ目的だとしても、大変な気の回し用。あっぱれ、でした。下の画像は、ホテルの入り口。
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↓ベルリンの街中の古書店。
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↑ベルリンからハンブルクで乗り換えて、ペンハーゲンへ移動する列車。浮かれた若者らが、ビールの瓶どうしをあわせるようにして、栓抜きなしで次々、ビールを開けていました。楽しそうでした。ちょっとにぎやかすぎたけどね。でも、浮かれる気持ちも、あとでわかるというもので(次の写真に続く↓)

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列車は突然、とある駅で停車。乗客はいったん降りるようにと告げられます。というか、言葉がわからないので他の人にただついていっただけですが。
しばらく待合室のようなところで待たされて、一体どうなるのかと思ったら、いつの間にか、船の上でした。列車ごと海を渡す巨大フェリーだったのでした。カモメが人のほうにすりよってきて、食べ物をねだります。投げられた食べ物をパクリと上手に食べるカモメに、お客さんたち拍手。
海を行く列車。今現在のところ、私の中では、もう一度乗りたい列車No.1です。
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↑コペンハーゲンで週末に立つマーケット。古いぬいぐるみ、古い食器類、木製の筆箱など、欲しいものだらけでした。欲しいけれど持ち帰るのが難しいので我慢我慢。これから買うかどうしようか考えるので、参考に撮影させてくださいね、と身振り手振りで言い訳しながら、写真をパチパチ撮らせてもらいました。

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↑コペンハーゲンの古い教会で行われていた古書市。教会いっぱいの古書が、なんと一古書店の出品らしい。均一なのですが、値段が次第に下がるシステム。均一といっても、日本の均一の十数倍ほどから始まって、2週間後ぐらい、最後の最後に300円均一とかになるのです。大量なので、どんどん見ていくうち、神保町の古書会館で、市場に出品されている本を選り分けて入札するような気分になりました。何冊か買いました。その中に含まれていた、ねこの絵本は「古本 海ねこ 古書目録」第4号に掲載しましたが、結構お気に入りです。

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これです。状態はあまり良くないですが、自由なタッチに心を鷲づかみにされました。
(追記 ある方からのメールで、この本は「リッランとねこ」というタイトルで、日本語版がかつて出ていたことに気づきました。
イーヴァル・アロセニウスの画集を扱っていながら、同じ画家さんだと気づかずにいたとは。
お恥ずかしいやら、なにやらです。ご連絡、ありがとうございました。
Ivar Arosenius(1878年ー1909年)、スウェーデンの代表的な画家。30代の若さで病死なさったにもかかわらず、素晴らしい画集や絵本を遺されたのですね。
1月17日追記・ここで、いきなりですが、発行直前「古本 海ねこ 古書目録」4号に関します訂正です。
「スウェーデンの女流画家Ivar Arosenius(イーヴァル・アロセニウス 1878年―1909年)が我が娘のために描いた絵本です」と書きました。
それも何を隠そう、昨日そのように訂正したばかりなのです。
ところが、ついさっき、お客様にIvar Arosenius画集を発送する際、扉にあった自画像がどう見ても男性・・・。確認しましたが、女流画家ではなく、男性の画家さんです。今から直しをというと印刷所が真っ青になりそうな状況なので、この場を借りて訂正いたします。ネット検索すると自画像をご覧になれます。訂正しようがあるのは、ネットのありがたさでもありますね。でも、いったん間違えると、人から人へとコピペで間違えがどんどん拡散する怖さもありますが・・・。たった今、印刷所から電話があったので「(女流という)2文字、削れませんか」と聞いたところ「フイルムじゃないので」という返事でした。そりゃそうですね(涙)。お恥ずかしい限りですが、Ivar Aroseniusuのことが忘れられなくなり、ますます彼の絵本や作品集のことを知りたくなりました。

コペンハーゲンの古書店は品揃え、結構良かったなあ。値段も良かったですよ。古い良いものをきちんと保護して受け継いでいこうとする姿勢が徹底していました。
でも、古書店の経営は楽じゃなさそうだったなあ。どこか必死な感じでした。書庫に入れてもらって、絵本をある程度の量まとめて買ったのですが、「ロシア絵本も出しておきますから、明日見に来て。ぜひぜひ」と、ものすごい熱心に誘われました。
そういえば、ちょうど大雨・洪水の直後だったようで、どこもかしこも古書店さんは後始末で大変そうでした。予約制のとある店には「今、片付けで大変で店を開けられる状況じゃないので」と断られました。
水が豊かで、木々が濃く、自転車が多くて。私はエゴン・マチーセンのデンマークをこの目で見たくて行ったのですが、とても素敵な街でした。大雨・洪水は大変ですけどね。宿のご主人は、日本の地震のことを心配していました。あと、冬が寒くて長くて、ずっと暖房を切れないと話してました。今ごろ寒いんだろうなあ。

集書してきた書影は、後日ちょこっとアップできるかもしれません。
詳しくは「古本 海ねこ 古書目録」第4号(1月21日頃発行予定)をご覧いただきたいですし、目録をご覧になる方の楽しみを先取りしてはいけませんので、あくまでも後日。

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