昨年6-7月。旅の写真 by iPhone・・・(また追加するかも)。

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6月末から7月、旅はパリから始まりました。
パリではやたら歩いていました。
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リヨン駅。宿泊先が見つからず、すがりついたインフォメーションもここにありました。
結局、宿泊したホテルも案外この近く。毎日、リヨン駅を眺めながら、あちらこちらの古書店へと移動していました。
パリでは古書を買い込み、大箱2箱分、郵便局から発送しました。
ペラペラ本も、古い本も、本当にいろいろ。
パリから列車でアムステルダムへ向かいました。アムステルダムへ向かう列車が発着する駅へたどりつくのもたやすくなく、ようやく着いたものの、窓口は長蛇の列で。ようやく自分の番が来たと思ったら、ユーレイルパスは予約なしでは使えません、今日の席はもうないですよと言われたり。簡単じゃなかったですが、ああだこうだして、なんとかかんとか、列車でアムステルダムへ。

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↑アムステルダムから列車でちょっとの街・ユトレヒト。本当の目当ては古書店だったのですが、住所を調べておいて訪ね歩いた店はどこも留守。ブルーナさんが散策しそうな景色のよいところを歩いて、買い物はといえば、ディック・ブルーナ・ハウス(ミュージアム)のキーホルダー。あとは、古着のシャツを1枚買ったのみでした。古着屋が多かったな、ユトレヒト。
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↑アムステルダムで宿泊したホテルの外観。小さなホテルが連なっているのです。
入り口はスーツケースがあると体を斜めにしないと入れないぐらい狭いです。細い急な階段をえっちらおっちらとよじのぼっていくと、屋根裏部屋みたいな部屋にたどりつきます。本当に小さな小さな部屋。ベッド以外、居場所がなくて、ベッドの外はもうすぐさま外。寝返りを打ったら真っ逆さまに落ちてしまいそう。
着いてすぐ、窓のないトイレの電気がつかずに真っ暗だし。ホテルの主から、この一角は大変古い建物なので"No electric."と言われました。えらいころに来たもんだとビックリ。確かに時間帯によって停電になる日があったようでした。
しかしながら、住めば都といいますか、中庭には綠がいっぱい。鳥のさえずりは聞こえるし、誰かが弾くピアノの音が聞こえたり、週末の夜はやたら騒がしかったり。今でも、愛着があります。すぐ近くにアンネ・フランクの隠れ家だった場所があります。アンネも聴いていたであろう、教会の鐘の音が時を告げていました。

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このホテル、なにしろ、ねこもいたしね。名前はライラ。急な階段に敷き詰めたカーペットでツメトギしまくり。可愛いコでした。また会えることはあるのかしら。ライラ、可愛いライラ。
店主も寡黙ながら優しい人で、重たい荷物をふうふう言いながら運んでくれました。

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My name is ライラ。趣味はツメトギ。 

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↑スパイ広場の古書市。どこかのーんびり。バイオリンを弾くおねえさんがいたりして、なかなかよいムードでした。 
そして、アムステルダムからベルリンへ。

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↑ベルリンのホテルで食べたマイ・ディナー。デリでちょっとずつ買い出してきたサラダなど。
ベルリンはおいしいデリショップがあちらこちらにあったので、一人でも食事に困りませんでした。デリに行くと必ずといっていいぐらい、「ワインもいっしょにいかが?」と薦められます。ええ、喜んで、という感じで。
私が宿泊したホテルは、入り口が古くて重厚。玄関ホールはまるでミュージアムのようでした。部屋代はリーズナブルでも、サービスはバツグン。ビールの空き瓶を置いておけば翌日はきちんとビールジョッキが置いてあるし、ワインの空き瓶やデリの空き容器を置いておくとワイングラスやら銀製のカトラリーやらがセットされていたのには驚きました。チップ目的だとしても、大変な気の回し用。あっぱれ、でした。下の画像は、ホテルの入り口。
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↓ベルリンの街中の古書店。
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↑ベルリンからハンブルクで乗り換えて、ペンハーゲンへ移動する列車。浮かれた若者らが、ビールの瓶どうしをあわせるようにして、栓抜きなしで次々、ビールを開けていました。楽しそうでした。ちょっとにぎやかすぎたけどね。でも、浮かれる気持ちも、あとでわかるというもので(次の写真に続く↓)

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列車は突然、とある駅で停車。乗客はいったん降りるようにと告げられます。というか、言葉がわからないので他の人にただついていっただけですが。
しばらく待合室のようなところで待たされて、一体どうなるのかと思ったら、いつの間にか、船の上でした。列車ごと海を渡す巨大フェリーだったのでした。カモメが人のほうにすりよってきて、食べ物をねだります。投げられた食べ物をパクリと上手に食べるカモメに、お客さんたち拍手。
海を行く列車。今現在のところ、私の中では、もう一度乗りたい列車No.1です。
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↑コペンハーゲンで週末に立つマーケット。古いぬいぐるみ、古い食器類、木製の筆箱など、欲しいものだらけでした。欲しいけれど持ち帰るのが難しいので我慢我慢。これから買うかどうしようか考えるので、参考に撮影させてくださいね、と身振り手振りで言い訳しながら、写真をパチパチ撮らせてもらいました。

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↑コペンハーゲンの古い教会で行われていた古書市。教会いっぱいの古書が、なんと一古書店の出品らしい。均一なのですが、値段が次第に下がるシステム。均一といっても、日本の均一の十数倍ほどから始まって、2週間後ぐらい、最後の最後に300円均一とかになるのです。大量なので、どんどん見ていくうち、神保町の古書会館で、市場に出品されている本を選り分けて入札するような気分になりました。何冊か買いました。その中に含まれていた、ねこの絵本は「古本 海ねこ 古書目録」第4号に掲載しましたが、結構お気に入りです。

katte.jpg

これです。状態はあまり良くないですが、自由なタッチに心を鷲づかみにされました。
(追記 ある方からのメールで、この本は「リッランとねこ」というタイトルで、日本語版がかつて出ていたことに気づきました。
イーヴァル・アロセニウスの画集を扱っていながら、同じ画家さんだと気づかずにいたとは。
お恥ずかしいやら、なにやらです。ご連絡、ありがとうございました。
Ivar Arosenius(1878年ー1909年)、スウェーデンの代表的な画家。30代の若さで病死なさったにもかかわらず、素晴らしい画集や絵本を遺されたのですね。
1月17日追記・ここで、いきなりですが、発行直前「古本 海ねこ 古書目録」4号に関します訂正です。
「スウェーデンの女流画家Ivar Arosenius(イーヴァル・アロセニウス 1878年―1909年)が我が娘のために描いた絵本です」と書きました。
それも何を隠そう、昨日そのように訂正したばかりなのです。
ところが、ついさっき、お客様にIvar Arosenius画集を発送する際、扉にあった自画像がどう見ても男性・・・。確認しましたが、女流画家ではなく、男性の画家さんです。今から直しをというと印刷所が真っ青になりそうな状況なので、この場を借りて訂正いたします。ネット検索すると自画像をご覧になれます。訂正しようがあるのは、ネットのありがたさでもありますね。でも、いったん間違えると、人から人へとコピペで間違えがどんどん拡散する怖さもありますが・・・。たった今、印刷所から電話があったので「(女流という)2文字、削れませんか」と聞いたところ「フイルムじゃないので」という返事でした。そりゃそうですね(涙)。お恥ずかしい限りですが、Ivar Aroseniusuのことが忘れられなくなり、ますます彼の絵本や作品集のことを知りたくなりました。

コペンハーゲンの古書店は品揃え、結構良かったなあ。値段も良かったですよ。古い良いものをきちんと保護して受け継いでいこうとする姿勢が徹底していました。
でも、古書店の経営は楽じゃなさそうだったなあ。どこか必死な感じでした。書庫に入れてもらって、絵本をある程度の量まとめて買ったのですが、「ロシア絵本も出しておきますから、明日見に来て。ぜひぜひ」と、ものすごい熱心に誘われました。
そういえば、ちょうど大雨・洪水の直後だったようで、どこもかしこも古書店さんは後始末で大変そうでした。予約制のとある店には「今、片付けで大変で店を開けられる状況じゃないので」と断られました。
水が豊かで、木々が濃く、自転車が多くて。私はエゴン・マチーセンのデンマークをこの目で見たくて行ったのですが、とても素敵な街でした。大雨・洪水は大変ですけどね。宿のご主人は、日本の地震のことを心配していました。あと、冬が寒くて長くて、ずっと暖房を切れないと話してました。今ごろ寒いんだろうなあ。

集書してきた書影は、後日ちょこっとアップできるかもしれません。
詳しくは「古本 海ねこ 古書目録」第4号(1月21日頃発行予定)をご覧いただきたいですし、目録をご覧になる方の楽しみを先取りしてはいけませんので、あくまでも後日。

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