2004年11月アーカイブ

梱包材について

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当店は梱包材を、本のサイズにあわせて何種類も用意しています。
しかし、これが思いのほか場所をとるのです。
ただでさえ本でいっぱいの書庫に、さらに梱包材が加わって、
6畳ほどの部屋がもう足の踏み場もないありさまです。
しかも、梱包材をあれこれそろえようとすると、お金もかかります。
梱包材で苦心するなんて、オンライン古本屋を始めてみて初めてわかりました。
梱包・発送は、本が売れている限り毎日の作業になりますので、
●梱包しやすい
●能率がよい
●強度がよい
●経済的
 この4条件は、どうしても必須だと思います。
他店から本を買うと、どのような梱包材を使って、どのように梱包しているか、とても勉強になります。

大型本や変形本など、どうしてもぴったりの梱包材が見つからないとき
用にと、板ダンボールを使い始めてみました。
板ダンボールだと、どんなサイズの本でも対応できますし、
何重かにすれば意外と強度もあるかな(どうかな)と。

本当は段ボール箱に入れたほうがいいかなと思うときもあり、
何冊もお送りするときや、型崩れが心配なときは
段ボール箱に入れて梱包しています。

しかし、お客様にとってゴミが増えすぎてしまわないかどうか、
私はそんなところをかなり気にしてしまうほうなのです。
自分も過剰包装で本が届くと、ゴミが増えて本当に困るので。
これまではブチブチのエアーパッキングも、使わないで済むものなら
できるだけ使いたくないと考えてきました。
(こちらは強度に不安がある場合、最近はときどき使うようになりつつあります)
ゴミを増やさないためとはいっても、簡易包装すぎては強度に不安があります。
お客様のお手もとに無事に届くかどうか心配です。
ころあいが難しい。
ほどよい強度の梱包というのが、私にとって最大のテーマであり、
まだまだ模索状態です。

そこで今日もまた、梱包に使えそうなものを見つけてきました。
もっとも、同業者の皆様はとっくにご存知かもしれませんね。
私だけが知らずにいたのかもしれませんが…(あーあ)。

■ニチバンの段ボール包装用強粘着「布粘着テープ」
50mm×25m 私が買った価格は367円。

■ニチバンの段ボール包装用強粘着タイプ「ハイクラフトテープ」
50mm×50m 私が買った価格は409円。

後者には「重ね貼り可能 字がかける(油性インク)すべりにくい」と書かれています。
普通の紙ガムテだと、重ねて貼ることができません。
重なった部分がスカスカ浮いてしまいます。
409円というとちょっと高いですが、板ダンボールを閉じる際、
ぐるぐる梱包するため「重ね貼り可能」は便利かなと思います。
PARCOの文房具店で試しに買ってみたので、
もっと安く探すこともできると思います。
まずは、お試し用にと買ってみました。

以前、色とりどりでかわいいのですが、きゃしゃなガムテを使っていました。
ところが、すぐ縦に裂けたりして、ヘビーユーズには向いていませんでした。
ちょっと値段のいいクラフトテープを買ってみたら、
あまりの使い勝手のよさに驚き、感動さえ覚えました。
ガムテだけは安いものは使わないようにしようと気付きました。

ネットであれこれ探していると気付かないことも多いので、
やはり、たまには文房具店ものぞいてみるもんだと思いました。
どなたか、よい情報をお持ちの方、情報を教えていただけたらと思います。
ニチバンHP 粘着テープ

千野栄一さんも書いているとおり、プラハはまさに古本とビールの街。

(写真はいずれも、クリックすると大きくしてごらんになれます)


↑2晩通った「黄金の虎」。ビール29コルナ。
 満席のことも多いですが、運よく入れればチェコの人たちの素顔が垣間見られる?
 「ここに来られたのがいちばんよかったかも」と家人。
 店員さんに「Prosim,platit!」(プロスィーム、プラティット。勘定お願いします)の発音を
 直してもらって「直されてよかった。普通、わざわざ直さないよな」と喜んでいました。
 チェコ人のコンピュータープログラマー&出版関係カップルと出会ったのも、ここ。

 
この時期、山や野は紅葉に埋め尽くされ、豊かな色合いがヤネチェク作品を彷彿とさせます。

でも、根っからの貧乏性というか、のんびり紅葉を眺めてばかりもいられません。
古本屋があちこちに点在。お店ごとに個性があり、まったく飽きません。
「長い長いお医者さんの話」「園芸家12ヵ月」「ダーシェンカ」のチャペックの街!
あのカフカの街! そして、ヨゼフ・ラダ、トルンカの街!
日本であまり知られていない人の絵本も、絵に力があるものが多く、
キッチュでかわいい。ご紹介できる日が楽しみです。

古本屋は、チェコのグーグルを見ればいくらでものっていると教えてもらいました。
でも、チェコ語がわからない…。
雑誌の情報やネット情報を頼りにうろうろ。
(古本屋は移り変わりが激しいようなので、お店のHPがわかれば
定休日や営業時間など確認したほうがいいかも。
ちなみに、土日は休みのところが多く、平日でも18時ごろ閉まる店が多いです)
あとは、トラムで動いている途中、そして、街歩きの途中に見つけた古本屋をのぞいたり。

ヴァーツラフ広場あたりには新刊書店が結構あるので、初日からもう買いまくり。
「初日から飛ばしていくねー」と家人にあきれられ、自分でもちょっと恥ずかしかったです。
最初に街歩きした日は日曜だったので、古本屋は休みかと思ったら、
やっているところを2軒発見。
家人がいる間はあちこち街歩きや飲み食いも楽しんで、
彼が帰ったあとは、食事代を節約。スーパーで購入した缶ビール(缶でも十分うまい!
お薦めはPilsner Urguell ピルスナー・ウルクェル。Staropramenも安くてなかなか)、
ワイン(モラビアワインていうのか? 安くてうまい!)、デリで買ったハムやパテ、サラダなど。

↓ピルスナー・ウルクェルは、生ならもっとおいしいと思いますが、缶でも十分に。
濃くてうまいんですよ。恋しい。日本でもネットで買えますね。

連日、次々に本を購入してはふーふー言いながら石畳を動き回り、坂をのぼり、
夜はビールをぐいっ。
なんだか、まるで体育会系のノリでした。

“もうこれ以上送れない、これ以上は飛行機に預けられない、手荷物でも限界、
だめだめ…買ったらだめー!”と心の中で、もうひとりの自分が叫びます。

だけど、私好みの絵本があまりにも次々に見つかってしまうのです。
見かけてしまったら、どうして買うのをこらえきれるでしょうか。
なんだか自分があさましく思えるほどどんどん買い込んで、
新刊書店7軒、古本屋12軒で、合計100冊以上。
回っただけで買わなかった店も結構ありますし、
本当はまだまだ欲しい本があったのに泣く泣くあきらめたことも少なくなかったです。
さらに、日々、梱包につぐ梱包でした。10キロ分は郵便局から送りました。
一部は先に日本へ帰る家人に持ち帰ってもらい、
残り35キロー45キロほどは飛行機に持ち込みました。
機内預かり分は重量制限20キロまでということになっているので、
15キロー20キロほどの本は、やむなく手荷物に。
小柄な私が大きな重い手荷物と格闘する姿は、ちょっとお見せできなかったかも。

欲しい方にできるだけ渡るようにと願って、値段も安いものから高いものまでいろいろ集めました。
ご紹介できるのはまだ先になりそうですが、そのときは1週間前ぐらいから予告したいと思います。

そして、できたら来年もまたチェコへ行ってみたい。
私が好きな絵本がどこの古本屋にあるのか、絵本の相場がどのぐらいか、
チェコ独特の数字はどう読めばいいのか、お店の人とどんなふうにやりとりをすればいいのか
…などなど少しずつつかめてきたので、カンが鈍らないうちに再訪したいです。
チェコ語も勉強したいな。そして、日課のように古本屋めぐりするのが夢です。

それにつけても、小さなわが家は本のパッケージだらけです。
スーツケースは片付けたのに、いったいなぜこれほど物だらけなのか? 
小さな一般家庭に、絵本が一気に100冊以上増える光景を想像してみてください。
さらにまたこれから増える予定の本が待ち受けています。
買取のお約束をしているお客様もいます。
買取の問い合わせもいただきましたが、欲しい。欲しいのだけど、
これ以上、狭い我が家のどこにどうやって置けばいいのでしょう。

今、私が欲しいのは、プラハのとある古本屋のようなスペース。
インターホンを鳴らして入り口を開けてもらう方式で、ちょっと敷居が高い感じの店でした。
奥へ入っていくと、ゆったりした部屋の中央には、ご主人の重厚なデスクが据えられています。
壁際には本棚が備え付けられ、本がぎっしり。
ラジオ(?)からレゲエやらジャズが部屋に流れていました。
ほかの店で買った絵本を見せて、こういうものを探しているのだと話すと、
「ここらにありますよ」と物陰にある棚を指差します。
棚の数でいえば、わずか1段強分だけ。
それでも、他店と比べても、本のセレクトがとても良いのです。
状態も良好。値段はそれなりですが、なかなかやるなと納得。
その中からじっくり絵本を4冊選んで店主のデスクへ持参したところ、
ようやく冷やかしではなく買う気があると認めてもらえたのでしょうか。
「そういうのがよいなら、まだまだたくさんありますよ」
と奥の書庫から何十冊も引っ張り出してドサっと持ってきてくれました。 
革張りのソファーに腰かけさせてもらって、ゆっくり眺めました。
古本屋の棚に並べられているのは、在庫のごく一部。
奥の倉庫にはまだまだたくさん本があるというわけです。
本好きや本屋はいずこも同様。本の収納に苦心しているようです。

なお、ご参考までに。古本屋の中でカード払いが可能だった店は、
私が買い物をした中では、わずか一店だけでした。
上のインターホンを鳴らしてドアーをあけてもらう方式の店でさえ、
かなりの額買ったのですが、現金のみと言われました。


↑ねこ2匹が店番している古本屋も。


↑共産主義ミュージアムには、社会主義時代の絵本も陳列されています。

本当はゆっくりプラハ・レポートでも書きたいところですが、それより、
どんどん更新して新着本をご紹介していかねば、と自分に言い聞かせています。
更新待ちの暮しの手帖が2箱。もうすぐやってきそうなあの国の絵本たちは、
一体どこに待機していてもらおう…。
置き場所を作れるように頑張って少しずつ更新して売っていかなくちゃ。
お好きな本を見つけていただけますように。よろしくお願いします。

海ねこHPのリンクからいける「もんごメモ」で
家人がチェコ日記を綴るようなので、そちらもどうぞ。
それにしても、帰国してみると、なぜだかとっても恋しくて、
すぐにでもまたチェコに行きたくなります。不思議。
自由化されてまだわずか15年。
すばらしい文化をはぐくみ、魅力あふれる国に発展したチェコ。
頑固な部分はとっても頑固でそこがまたよく、人々がとてもあたたかい印象でした。

↓プラハ城の敷地内にあるおもちゃ博物館。お薦めです。
企画展では、歴代バービーが何百体も陳列されていました。

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