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風薫る

いつもながらの寝坊。
「きのうの疲れが残っていて」を言い訳にする。

薫風の季節。
窓からそよいでくる風を感じながら、
ご注文いただいたセットものの状態確認。
1冊ずつ、ヨゴレを落とす。
何のヨゴレなのか、どうしたら落ちるのか考えて、
クリーニング店かダスキンで働く人のような心持。
函のイタミは製本用ボンドで補修する。
手入れをしていくと、次第に本への愛着が増してきて、
目の前の本を嫁ぎ先に送り出す親みたいな気分になってくる。
かわいがってもらうんだよ、よしよし、みたいな。

もう何日もご連絡をお待ちいただいている
お客様からの買取本、ようやく箱をあけて本を拝見する。
この方からの買取はすでに3度めだろうか。
いつも、私のツボな本が次々に出てくるので、なんという楽しさか。
海ねこ向きというより石ころ書房向きかなとも思うが、
個人的に、女流作家の小説やエッセイは大好き。
古い写真集やアート本もありがたい。
この方の読書に関しての好みには信頼を置いている。
書棚を見てみたいものだと、夢さえ抱いている。
実年齢と関係のない話だが、
憧れの先輩宅の書斎から本が移動してきたような。
自分が読みたい本をお譲りいただけるような…。
1冊1冊、眺めながら、しみじみ幸福な時間だ。

家人に誘われてライブハウスに行く予定だが、
先に行ってもらうよう頼んで、
査定にようやく着手したのだった。
自分は、子供のころから、
変なところで集中してしまうと没頭してしまうところがある。
ああ、このまま、目の前の査定本にうずもれていたい…。
ページをめくりたい…。

ですが、連れがライブハウスで待っているので、
出かけてきます。高円寺。ふちがみとふなと ほか。

だんだんこのブログが連絡網かよ? 的な様相を呈してきましたが、
向井さん、メール届きました。ありがとうございます。
またお返事いたします。こんなところから失礼します。


コメント (2)

石丸澄子:

コーティングしてあるものは燃料用アルコールで布拭き。あとは消しゴム、カッター、サンドペーパーなどで使い分け。

海ねこ:

先日は、ふなとさんを見られない角度に
陣取ってしまって残念でしたが、
筋肉質なスさんを拝めましてうれしかったです。
半袖Tシャツがお似合いですー。

スさんの技、職人芸クラスかと。
ヨゴレ落とし術、コワレ本の修理術など
弟子入りさせていただきたいですー。
てぬぐいワークショップについで、
イベントなどでいかがでしょう!?

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2007年04月30日 18:23に投稿されたエントリーのページです。

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