ミニミニ展示会&茂田井武 装丁本展 終了しました

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4月22日・23日、東京古書会館2階で「古本 海ねこ 自家目録3号 ミニミニ展示会」を開催。

「茂田井武 装丁本」展も同時開催しました。

とくに23日はまるで嵐のような悪天だったのですが、足をお運びくださった方、誠にありがとうございました。

貴重な茂田井武本を貸し出してくださいました方、場所の利用を許可してくださった組合と組合理事ら、応援&御助言くださった同業の皆様、親切に対応してくださった(組合関係者は、いわば身内なので、敬語もヘンかもしれませんが)組合職員の皆様、どうお礼を申し上げていいのかわからないぐらい感謝感謝です。

ちなみに、雑誌が痛まないか心配でそっと展示していたら「雑誌は中ページを見せないと面白くないよ。ページ開いちゃっていいから」と言いにきたのは落穂舎さん。さささっとやってきて「いくら入れればいいかな」と照れくさそうに募金参加してくれた月の輪さん。悪天&お忙しい中、「ミズウミです」と照れくさそうに名乗って見に来てくださった絵本作家・Tさん。「茂田井はやっぱりいいですよねえ」と西秋書店出品の画稿を買うかどうしようか、真剣に悩んでいらしたミュージシャン・Kさん。

「地震のあと、なかなか本が読めなくて・・・・。はじめに見る気持ちになれたのは漫画で、次に見てみようと思ったのは絵本だったんですよね(茂田井の「セロ弾きのゴーシュ」。そんなとき手にとるのは商品でなく、流通している版です)。それで、ここの場所を組合が貸してくれるとなったとき、さて、ガラスケースが使えるから何かできないかなと思って、自分自身が見てみたいと思ったのが茂田井武本なんですよね。それでダメもとで、本を貸し出していただけませんかと何人かの方にお願いしたところ、快く貸し出していただけて! 皆様のおかげで、こんなにたくさん本が集まりまして。ご覧になった方が茂田井武って、こんなに仕事をしてたんですね、茂田井ってやっぱりいいですよねえ、ほっとしますとおっしゃる。やってよかったですよねえ」なんて、あれこれ、つぶやきたくなっていたー実際つぶやいていた私でした。

「たくさん仕事をしたんですが、それが全部、自分の医療費にまわっていっちゃったんですよね」と話してくださったのは、茂田井武さんのご家族。トムズボックス土井章史さんのご説明を聞きながら、ご熱心にメモをとっておられました。万一、これをお読みでしたらお伝えしたいのですが、茂田井武さんのご家族にお目にかかれましたこと、本当に嬉しかったです。お疲れのところ、「これだけたくさん本を見ることができて良かった」とおっしゃっていただき、誠にありがとうございました。

茂田井武さんのおかげで、私はたくさん希望をいただき、さまざまな局面でしばしば精神的に助けていただきました。古書価をつけられる良書を残してくださったおかげで、かつては成立しないといわれた絵本・児童書の専門店・専門目録を何とか続けてこられました。茂田井武さんがこよなく愛されていたご家族にお目にかかれて、少しでもお喜びいただけましたようでしたら、本当に良かったです。しかも、ご覧になった方からさまざまな反応をいただき、まるで自分のことのように嬉しかったです。まるで、藤澤清造好きのあの作家さんのようですが、やっぱり好きなんですよ。

茂田井武さんもそういう人だったのかもしれませんが、ご家族も、優しさと温かさ、そして、強さ・たくましさを感じさせる方でした。

書きたいことはもう本当に山ほどーエベレストの高さぐらいあるのですが、とりいそぎ、写真をアップします。開店前にiPhoneでぱぱっと撮影した写真なので、あまりよく撮れてませんが・・・。ミワちんの直筆&紙版画フレームなどボケていて写真が使えず、ごめんなさーい。わわ、なんで縦位置の写真が、アップすると横向きになったり、天地逆になってしまうのか。あとで直せたら直します。こんなですいませんが、とりいそぎ。(クリックすると、ちょっと大きくなります。ボケちゃうけど)

なお、集まりました募金は4月27日現在、「国境なき医師団」に6665円を寄付しました。僅かな額かもしれませんが、ご協力くださった方々のお気持ちがこもっています。国境なき医師団HP上で「東日本大震災 緊急援助」を選ぶとカード決済可能です。宮城県・岩手県に仮設住宅、患者用車両、医療機材を届ける活動をしているそうです。きちんとしていそうだし、いいかもという直感で選びました(北尾トロさんもそこに寄付していたし、国際的な視点をきちんと持って実績を重ねてきているし)。しかし、やってみないとわからないものですね、募金を募るって想像以上に難しいのですね。「お願いします」とはなかなか言いにくいし、とくに23日は「お願いします」と言うことにエネルギーを向けられず、ほとんど22日に集まった額です。

こんな時期に目録を出していいのか、展示会などやっていいのかと何度も思いました。被災地の方々にスーちゃんだって、あれほど素晴らしい言葉を遺していったのです。「この時期だからよけい目録がうれしかったです」「家族が落ち込んで仕事も手につかないさまでしたが、自分の仕事をきちんと続けていこうという気持ちになりました。目録に励まされました」「この展示会が見たくて、地震のあと初めて神保町に出かける気になりました」などとおっしゃっていただいた方、厚く御礼申し上げます。

ブログ書き出すと、どんどん書き足したくなり、どんどん長くなってしまいます。土井さんから、見たことがない茂田井武本の世界を教えていただき、楽しかったです。ご来場いただいたお客様とお話ができたのも楽しく、また勉強になりました。私が×千円と値段設定した雑誌が、画稿は見つかっているけれど、印刷物は誰も見たことがない「幻の雑誌」だと、お詳しい方から指摘され、驚きました。自分の無知を恥じてしょげましたが、激しく勉強になりました。そんなこともお聞きしなければわかりませんので。接客は苦手で、失礼の数々、恐縮なばかりでしたが、お客様から教えていただくことは、どれほど多いことかと思います。いつかまた、お目にかかれますように。そのためにも、まずは目の前のことに打ち込みます。できることから、かかります。

では、仕事に戻ります。お待たせしています方々、もうしばし時間をくださいませ。

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