パット・メセニー 北の国から 銀色

| コメント(2) | トラックバック(1)

大晦日からねこのうち1匹、カゼぎみで不調。
そのため、遠方に出かけられず、連れの実家に行くこともできず、
自宅にこもっていた。

年末年始のご注文に対応しながら、
夜はゆっくり「北の国から」DVD鑑賞。
13話で、順(吉岡秀隆)が東京で入院中の母親(いしだあゆみ)のもとへ。
消費都市・東京。半年ルスにしたばかり、かつての友達との話にもはやついていけない。
五段変速の自転車を乗り回し、母親のそばにいるべきか、東京にいようかどうしようか迷うが、
ついには自分から北海道に帰る。心の動きが細やかに描写されていた。
14話では、性の目覚めとともに、UFOとの出会い(?)。
映画「スタンド・バイ・ミー」を凌ぐかと思わせるような画面が次々に展開。
物が豊富になくても人には想像力がある。なんとか工夫してみようと考え、行動することができる。
冒険しようとする心がある、創造していく歓びを思い出させてくれた。
15話、16話。年寄り(大友柳太朗)が18年間、苦労をともにしてきて
自分の分身とも言える馬と別れるシーン、その後のシーンがまた秀逸。
死と生。破壊と再生。季節は冬から春へ。
田中邦衛らが古材を利用して丸太小屋を造り出そうと模型を組んでいくシーンも好き。
「瀬戸さん(往来座)と話がしたくなったね」と連れと言い合う。

昨日4日はブルーノート東京で、パット・メセニー・グループのライブ。
自分が知る限り、パット・メセニーのライブで完璧でなかったことはない。
といっても、正確に言うと、スタッフ側のミスと思われるが
シールドがギターのジャックに完全にささっていなかったらしく、
"Sorry.Sorry."といって中断し、弾き直す一幕があった。
ライル・メイズがOKOKとばかり拍手して、会場からも温かい拍手が湧いた。

昨晩は、ライル・メイズの背中から5-6メートルほど?の至近で聴く。
ライル・メイズ・サイドからの視界というのが面白く、心地よかった。
いかに、彼がグループの音を支え、パット・メセニーと切磋琢磨しあっているか、伝わってくる。
ライル・メイズの静かで、しかしながら熱い感じが
自分にもどんどん入り込んでくる。前ノリでも後ノリでもなく、
ゆったりした感じでいながら、ジャストで絶妙。スリリングなビート。
ああいうのは、上原ひろみとか他の人には出来ない(上原ひろみも好きだけど)。
どんどん来る。涙腺を刺激される。
PAを通しているので、まったくの生音というわけではないが、
DVDやCDで聴くのと、その場で聴くのとは、勿論まったく違う。

ライル・メイズと同時代に生きている奇跡を幸福に感じた。
大晦日にレオナール・フジタ展をみにいったときも思ったのが、
人って、これほどのことが出来るのだと打たれる。

スティーブ・ロドビーのベースも、アントニオ・サンチェスのドラムも好きだった。
一音たりともおろそかにせず、余分な響きをそぎ落とし、絞りに絞った音のみ。
少なすぎず、多すぎず、出過ぎず、下がりすぎず。アンサンブルとしての完璧さ。
私は、分厚いばかりの音は苦手だと再認識した。
隙間と音のメリハリがないと気持ちよくない。隙間がないと息苦しい。

話はずいぶん飛ぶが、そういえば、隙間が好きなんだった。
周囲をガチガチっと固められてしまうと逃げ出したくなる、
自分から動けるという自由な部分がないと苦しくなるんだった、自分。
銀色夏生のつれづれ日記「第3の人生の始まり」にも似たことが書かれていて昨晩、読破。
全編を通すと共感する部分、あれ?と驚く部分などさまざまだったが、
ゆらゆらゆらゆら漂いながら、とうとうここまで高みに到達したのか、銀色さんと思う。
浅く浅く、深く深く、だな。
それにしても高校生の娘の相手はつくづく大変そう。

さて、本来の予定より1日早いのですが、
ぼちぼち本年度の梱包・発送にかかります。1日では無理なので2日がかりか。
ご注文いただきました方、入金くださいました方、順に対応させていただきます。

優れたエンターテイメントに勇気づけられて、
本年もまたのこのこっと歩み出します海ねこでした。

トラックバック(1)

トラックバックURL: http://www.omaken.com/mt-cgi/mt-tb.cgi/6003

ブリティッシュ・ロック ブログ ブリティッシュ愛 - パット・メセニー 男一人旅のBGM! (2009年7月15日 07:34)

それではパット・メセニーの定番曲「Are You going with Me 」です! 大勢のギタリスト達がギター・シンセサイザーに挑戦しましたが、 パッ... 続きを読む

コメント(2)

海ねこさん。どもー
今年もよろしくお願いします。

ねこさんの具合は大丈夫ですか?
でも年末年始はゆっくり過ごされたご様子でなによりです。

パット・メセニー…大昔見た目に惚れてLP買いました。
”Dinner Ware,Adam&Eve〝ってCMにも出てましたよね。
今もカッコイイのでしょうか…

「レオナール・フジタ展」私も大晦日に行きましたヨ!
墨で描かれた魚と猫たちの絵が面白かったですね~
タコまるまるくわえた猫の姿に思わず「大丈夫か?」と(笑)
アトリエの机の上にベンガラや朱の岩絵の具を見て
この人は、本当はとても日本が好きだったのではと思いました

今年も、海ねこさんでどんな本に出会えるか
楽しみにしています。
頑張ってくださいね~

なんと、大晦日でしたか。同じ日でしたね。
案外そばにいたんだったりして(笑)。
墨で描かれたねこの絵、面白かったですね!
なるほど、アトリエの机の上に、ですか。
なーるほど、さすがよく見てますね。
足の具合、いかがでしたか? フジタ展に行けるぐらいには回復したってことでしょうか。まだ痛いですか?
ライブに向けてよくなりますように!

クロッチがたった今、久々になあなあ鳴いてスリスリしてきましたよ。
で、得意の立ち上がり爪研ぎをしながら頭を撫でて撫でてというポーズをとるので、やってあげて、ついでにインターフェロンの点鼻薬をプシュッ。
その瞬間、ビックリした様子で、ものすごい速さで逃げ去りました。
その後、私が近づくだけで一目散に逃げてしまいます、涙。よっぽど怖かったのかなあ。
まあでもクシャミはまだ出ますが、食欲もあります。今日はふうとケンカもしたし、ちょっとは元気になりつつあるといいんですが。

コメントする

2012年4月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

最近のコメント

アーカイブ