ドロミテ

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仕事の合間、必要あってのことだが、
地元のマンガ喫茶(ネットカフェ)で「スラムダンク」を読み進める。

次なる古書月報用の、いとも過酷なるテーマをいただき、
溜息つきながら下書きに手を加える。
下書きに手を加えすぎて、文章の流れが悪くなって失敗するパターンが最近多いように思う。
初めて書くときの勢いをできるだけ忘れないように、
流れが損なわれないように書きなさいよ、と、わが心に刻む。

昨晩から読み進めている角田光代
「あしたはドロミテを歩こう イタリア・アルプス・トレッキング」読了。
南部の徒歩徒歩会に参加させていただき、山歩きをしたときの感覚を思い出す。
壮大すぎる自然を目の当たりにして戸惑う感覚。
登頂して「感動」というよりは「ボーっとしてしまう」感覚など、うー、わかるーと思ってしまう。
飲んでいるとき以外、浅蜊のように無口で、というところまで共感する。
角田さんにはコクテイルでの井上荒野さんトークショーのとき、
たまたま前後の列にかけていたので一瞬、軽くご挨拶させていただいたきりで、無論ご当人の記憶にもあるまいが。
いつか機会があらば、バローロでも飲みながらお話させていただけたらと。私の夢のひとつです。

角田さんの著書を読んでいると、
前の夏、旅猫雑貨店の金子さん夫婦と富士山登頂したときのことも思い出す。

月の輪書林さん、これですよ、これだー。
といっても、徒歩徒歩会で一緒に絶壁を歩いただけの関係で
ここまで提言させていただくのも図々しいとは思うが、
角田さんの感覚こそ、あのときの感覚に近いかもしれない。
少なくとも私はそうだった。
いや、月の輪さんは、子供のころから山歩きしていたのでしょうから、
大分違うかもしれないのですけれど。
柔な都会人が山に向かうときの心境を
角田さんは随分リアルに描き出していると思った。
自分の目で見て、自分の耳で聞いたことしか書きたくないというスタンスにも、
うんうんと頷きたくなる。
引用ばかりしている、ちょっとどうかな、という立場の私でさえも。

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