謎の古書店

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昨秋、3泊4日の駆け足で沖縄へ旅しました。
目的地は、私が二十代前半の頃から
おそらく十数回以上は通っている
ケラマ諸島・阿嘉島(あかじま)。
那覇の港から船で1時間ほどでしょうか。
民宿のおばあ、親父・奥様には
親戚よりもっと近しい思いでおります。
島のあちらこちらに十数年来、
いや、二十年越しの知り合いがいて
訪問しながら飲むのが楽しみ。

行きも帰りも立ち寄ったのが、
那覇の公設市場、そして、「ロマン書房」なる古書店。
謎の店です。
均一で、かなり粘ったのですが、
欲しいものを1-2冊しか選べなかったのが無念。
千円ちょっとの単行本を買おうとしたら、
けだるそうに居眠りしていた
店主さんがはっとした表情になり、
「これ、千?円なんですが、本当にいいですか」
と聞かれてしまった。

ほかに街道沿いのあやしい巨大雑本屋「てるや商店」、
旧ダイエー近くの古書店「文華堂」にも立ち寄りました。
「文華堂」では、何年か前にも
2-3冊購入させてもらった思い出があり。
今回も大型本2冊を購入。
旅の途中で荷物が増えるのがイヤなのに、
なぜ大型本かというと、絶版の絵本だったから。
それにしても、どっしりと大きくて重たい絵本など作っていて、
ありがたがって買っていた時代があったとは、
本の価値観がずいぶん変わったんだなあ。

味があるという意味では他の追随を許さない
ロマン書房。
いつかご紹介しようと思いながら、
年が改まり、このままでは自分さえも忘れ去り、
ロマン書房を必死に撮影してきた努力も無になりそうな…。

と思っていたら、家人がブログに写真ほか
アップしていました。
写真はクリックすると大きくなります。
ああ、電話番号まで見えてしまって、
ロマン書房に人が殺到したらどうしよう…っていうか。
今ネットで検索してみたら、実は伝統のある店らしい。
ロマン書房さん、勝手な言い草ですが、
今度行ったらまた立ち寄ります。ぜひ地道に続いていてください。

旅したいなあ。
海ねこのお客様のブログ1月27日の
記事に写真がのっていたのですが、
淡路島、海辺沿いの岸壁に野生の水仙が群生していたそう。
写真がとてもきれいで、
ああ、見にいってみたい。
海ねこのお客様は、ご自宅の写真から、
旅先の写真まで、いろいろ見せてくださるので、
私まであちらこちらに一緒に移動しているような、
とても楽しい気持ちにさせていただきます。

店主の私は、自由なようでありながら、
案外、自由がなくて、
せいぜい、その日の仕事を終えて
都会の片隅ーーつまり自宅で
深夜ひとりワインなど傾ける程度ですかね。
10数年前、ひとりで飲みながらすることといったら
レンタルビデオでの映画鑑賞でしたが、
今じゃ、ネットを見ながら、
そしてブログを書きながらワインなんですね。
現在、イベントをともに企画進行中の沼辺信一さんから
お薦めいただいた「まぼろしの白馬」(石井桃子訳・福武文庫
岩波少年文庫)も恥ずかしながら未読だったため、読み進めております。

まあ、自由がさほどないとしても、
心はどこまででも羽ばたくのです。
あちらこちらへ、この人のもとへ、あの人のもとへ。
思いは自由だ。
「ショーシャンクの空に」をまた観たいです。

創造力・想像力が人類を救うということは、
かのミヒャエル・エンデさんも生前、記者会見のときにお話されていました。
映画であれ、創作絵本であれ、ファンタジー作品であれ、
自由に見たり読んだりできる時代に生まれた幸福を思います。
この幸福がいつまでも続いてよ、と
未来の日本、未来のアジア、
未来の地球のために祈ろう。ムダかね。

「パッチギ! 対談篇」(朝日新聞社)読了。
李鳳宇さんが映画買い付けのため、
北朝鮮から韓国へ、国籍を自由に変えようとした姿勢に打たれましたね。
国籍なんて“僕らにとっては記号に過ぎない”のだと。
まともな人は政界へ行かないのだろうと感じるし、
国籍って何だ、国って何よ、知らないことが多すぎると本当に思う。

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久しぶりに 海ねこさんのブログを覗かせて頂いてもうびっくり(@_@)!!!

大好きな海ねこさんのブログの中で、なんと私のブログが紹介されてるではありませんか(;^^A 

まだブログ初心者で毎日失敗ばかりしています。こんな拙いブログですが、時々お遊びにいらして下さいね。

ブログのタイトルの中にある「このゆびとまれ♪」そんな気軽な感じで、色々な感動を共有出来ればうれしいですね(^^)/~~繋がっていく楽しさ。。。水面に投げ入れられた小石の波紋のように広がればいいな(*^^*)♪


色々な古書店で注文したことはありますが、私にとって「古本 海ねこ」さんは一味違うのです。

ネットを通してなのに、店主のお人柄が伝わってくるのです。まるでお逢いしてお話させて頂いているかのように!

そして店主の感性が、どうも私の感性と響きあうのです。でも私は、まだまだ自分の世界が狭くみなさんから教えて頂くことばかりです。

限られた時間の中で、多少年齢と共に焦りを感じることはある今日この頃ですが、好奇心と言うアンテナを張って、こころ豊かに過ごせたらと思います。

海ねこさん有難うございました。

akoakoさん、
素敵なコメントをありがとうございます。
行動的で、知的好奇心旺盛で、
akoakoさんのような大人になっていきたいです。
今後とも、いろいろご指導ください。

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