たまたまの運で

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明治古典会へ。
行っても何も買えず、めげっぱなし。
それでも「買えても買えなくても来たほうがいいですよ。
良いものをたくさん見たほうがいい」という日月堂さんの言葉を胸に通っている。

今日は豆本が山ほど出品されていた。
6口に入札。うち5件は当然のごとく他店へ。
いろいろ入った段ボール箱1箱、
村山知義、武井武雄、初山滋(冨山房、大正14年)
…またしても、他店にまったくのまったく太刀打ちできず。
帰りたくなる。
「最初は気負いがあるだろうけど、じきわかりますよ。
お金と知識がないとだめですよ」と
以前、某店に言われた言葉が頭で鳴り響く。

が、最終台に鎮座している「あれ」が欲しい。
本のほうから手繰り寄せられるような、
からめとられる、取り込まれる感覚でひきつけられてしまう。

きっと、またダメだろう。それでも、欲しいものは欲しい。
未練たらたら、地下のぐろりや会古書即売展に行ったり、りぶろ・りべろさんに挨拶したり。
食事したり、清算したり。
合間に、さっき書いた札を2度、高く書き直し、札を改める。

結果として、縁あって落札することができた。
上値で落ちたので、他店の入札値を想像することができた。
書き直していなかったら入手できなかった。紙一重。
いつもこんなことが起こるはずはなく、今日はたまたま運がよかったのだと思う。
その場で持ち帰れるので、今日ばかりは早く帰らずに正解。

西部の振り市でしばしば同席させていただいている
小金井・中央書房の前沢さんにお会いする。
今日は出品にいらしていた。
「それ、うちが出した本。展覧会に出す用にしようかどうしようか
迷ったんだけどね」と指差すものを見て仰天。
日ごろから見識を備えた人だとは思っていたが、
改めて街の古書店の実力を思い知らされる。
古書店というのは、店頭にあるものは商品のごくごく一部。
チェコの古書店も、日本の古書店も事情は同じ。
どのお店も、倉庫や自宅などにいろいろお持ちなのだ。

それにしても、名だたる雑誌やらレアな作家の色紙やら
一体どこでどのように入手なさったのだろう。
聞いてみるが、当然のごとく教えてもらえない。
皆さん、それぞれの仕入れルート、上客をお持ちのようだ。
「すごいですねー。良いものをお持ちですねー」と感嘆していたら、
「40年もやっていれば自然とそうなるよ」と、さらり。

西秋書店の学さんにもアドバイスをいただく。
具体的なアドバイス、ありがたいです。ありがとうございます。

帰宅して荒川静香を見る。
梱包・発送を終えたら23時を回っていた。

新着本は、スキャナーで画像を読み込むまでやりました。
お待たせしてます…。

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