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ユーリー・ノルシュテインの絵本づくり展@ちひろ美術館

以前阿佐ヶ谷ラピュタで映画を見たユーリー・ノルシュテインさん。
(映画見たのはもう2年以上前だったんですね)
有名なロシアのアニメーション作家。
今回の展示は彼の絵本制作を紹介したものです。

場所はちひろ美術館

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建物や雰囲気もよい、と以前から聞いていて行きたかった場所。


今月いっぱいで終了ということで最後の週末。
結構人多いです。

まずはノルシュテインさんのコーナーへ。

代表作、きりのなかのはりねずみの原画が
そのページのラフスケッチとともにお話し順に並んでいます。

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このラフスケッチとの対比が実に興味深い。
おそらくここに紹介されているスケッチだけではなく、
もっともっと試行錯誤されているのでしょう。
原画とラフスケッチでかなり変化しているページもあります。

それにしても原画の色がすばらしい。
印刷技術によって表現されている、本になった後の色もまたよいのですが、
原画はやはり作者が作った元の色。
特に深い青。引き込まれます。

5年かけて作成され2000年に出たこの本ですが、
現在さらに内容改訂して今年末ロシア版を出す予定だそうで。


もう1冊紹介されているのがきつねとうさぎ

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やはりお話し順に原画が並んでます。

こちらもさらに内容を変えたいらしく、その絵コンテが紹介されてました。
2場面くらい絵を増やしたいらしい。

どちらも一度完成して出版した後も続いているわけです、絵本創作活動。
その熱意はいったいなんなのでしょうか。

その他、次の絵本のためのスケッチ、
ロシアでの暮らしのスナップ写真なども紹介されておりました。
(芸術家には寒中水泳は不可欠、と雪の中にあるプールで泳ぐ彼の写真とかも)

芸術家は寒中水泳するんですね。



さてあとは、いわさきちひろさんの展示。
再現されたアトリエがこれまた興味深い。

・机上にはなぜ色見本帳が2つあるんやろ
・あの細工された窓のガラスは今はもう手に入らんやろな
・ピアノは弱音ペダルついてないから確かに古いな
・アンデルセンの本が多いな
・料理本も結構あるんやな
・マトリョーシカいっぱい、よほど好きなんやな

などなど、観察してしまいます。

彼女の家族や生き様も結構詳しく紹介されておりまして。
あのほんわかした絵からは想像できない、壮絶で大変な人生に驚き。
いわさきちひろの絵自体より、そんな作家の裏側が気になってしまいます。

ちひろ美術館、パンジーが咲く手入れされた中庭がよく見えるいい建物。

P251iS09986.jpg

確かに居心地よい空間でした。


それにしてもいろんな人生があるものです。

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コメント (4)

あら〜〜、こんなのやってたんですね。。。
行きたかった。
最近家から出ないし、世の流れに疎いですわ。。。

ちひろ美術館は、子供の頃に親に連れられて行ってたけど
まだ同じ場所にあるのでしょうか??

あらじんさん>
ご無沙汰しております。
体調などいかがでしょうか?

ギリギリ終わってしまいましたね、この展示。
ちひろ美術館、ちひろさんのお家が建っていたところですから
以前と同じ場所だと思いますよ、練馬区ですね。

練馬区だと、同じ場所ですね。
あの頃は、まだ畑が周りにたくさん在りましたねぇ。
すごい昔だなぁ(笑)。

体調は問題ない感じです。
御心配お掛けしてすんませんでした。

今はもうすっかり住宅に囲まれてます。
今年は美術館30周年だそうですよ。
できてすぐくらいに行かれたのでしょうかね。

体調問題なくてなによりです。

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2007年01月27日 20:52に投稿されたエントリーのページです。

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