ちくま

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高田敏子のエッセイを読んでいたら、
子供のころは夕方、さびしい
大きくなってからは、夜、さびしい
年をとると、朝、さびしいといった記述とともに、
萩原朔太郎の詩が引用されていた。

「だから、私、朝さびしいのかな。
つらくて起きられないのは年のせいかな」
と言ったら
「年をとると朝早く目が覚めてしまうからじゃない?
君の場合は、そうじゃないでしょ」
と家のものに言われた。

ときにちょこっと頑張りすぎては、
その反動でしばらく何もしたくなくなってしまう。
ずいぶん前、青森へ取材しにいった
不登校の子と似てるかもと、ときどき思う。
布団から出られない。
ねこが何度も起こしにくるが、それでも布団から出られない。
ついに市場もサボってしまった。
サボる自分が許せないと思いつつ、体が動かず。
モチベーションが甦るのを待とうと思いつつ、
果たして甦るのだろうかと焦燥感。
五月病だろうか? 怠け病?
あれもしなければこれもしなければと思えば思うほど
億劫になり、何も手につかなくなるのだ。

宅配が届いても出られないので
ガレージに置いてもらうようインターホンごしに頼む。

そうして、届いていたのが「ちくま」7月号。
取材していただいた掲載誌をお送りいただいた。
定期購読しているので、ふだんは月はじめに届くが、
今回ずいぶん早い。
まず、著者宅へ。次に取材協力者に届いて、
そのあとで定期購読者に届く仕組みなんだろう。

写真が私じゃないみたいで驚いた。
うへえ、呑んでいるみたいだけど、呑んでませんよ!
風呂上りみたいにボーっとしてるけど、むろん風呂上りでもありません。
よく見たら、後ろに寝ているねこが
ぽつりと写っていた。ちょっとうれしい。
以前、他紙から取材いただいたとき、
ねこと一緒に撮影をということになりトライしたが、
ねこが大慌てで逃げてしまい、無理だったのだ。

だれかも言っていたが、
岡崎さんの文章、旨いなあと思う(失礼にお感じになったら申し訳ないです)。
力がある。
心に響いた。
励みになった。
この記事は海ねこが主役なのではなく、
あくまで、岡崎さんなのだなあと思う。
岡崎さんのような人がライター、作家としてやっていくべきだし、
私は私のすべきことをしていくしかないのだろうと思い知った。

生き恥を晒すようで恥ずかしいけれども、
すでにこうして活字になったものを見ると、
あきらめるというか開き直るというか、やはり嬉しい。
海ねこのことはともかく、岡崎さんの文章がすばらしいです。
思えば、海ねこのホームページをつくるとき、
子猫(当時)と岡崎さんの文庫本を撮影した写真を使ったのだ。
この写真はいまなお掲載中。

奈良美智の表紙、
最相葉月、笙野頼子、中野翠…、1冊でかなり楽しめます。

たくさん分けていただいたので、
海ねこのお客様に本をお送りするときに
同封して、お分けしようかと思う。
あ、けれど、ご迷惑だと申し訳ないな。
ご希望の方がいらっしゃいましたら、一言メールにそう書いておいてください。
お客様でなくても、ご入用の方、メールくだされば
今度お目にかかるときにでもお持ちします。
「ぬるい」「甘い」「顔がヘン」など、なんでもおっしゃって
酒の肴にでも…。

単行本になったとき、
「海ねこは 年 月、廃業」と注意書きが入らないようにしないと。
五月病なんて寝ている場合じゃなく、
もうちょっと頑張ってみよう。
力をくださったすべての方、ありがとうございます。

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コメント(3)

「ちくま」、今度チェックします!

待望の「ちくま」、絶対読みます!

岡崎さんが書いてくださった名文をぜひ。
最後の文章がよいです。
冗談でなく墓石に彫って欲しいほどです。
私の顔は湯上りみたいでマヌケってます。

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