五反田展の値つけ

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風呂場と廊下の境目あたりで
ひたすら値つけ。
隙間風が入ってくるので、
室内にいながらにしてダウンにマフラーの重装備で。
なぜそんな場所で値つけかというと、腰痛を防ぐため。
我が家はちっちゃな二階建て。
暖房のきいた二階で作業すればいいのに、
以前、重たい本を抱え持ったまま階段の上がり降りを重ねて
腰を痛めたことがあるから。
それで、風呂場の前に座り込み、
変な姿勢で、しこしこ地味ーに作業しているのだ。

今回の五反田展、どんな本を持っていこうか、
木曜が搬入日だというのに、まだ決めかねている。
先日、海ねこのお客さまから
仕事を休んで足を運んでくださるとメールをいただいた。
店をやっている人は、こんなふうにお客さんが
わざわざ店に来てくれることがうれしいのだろうなあと想像している。
海ねこは店舗がないので、お客様にお目にかかれるのは催事ぐらい。
久々にお目にかかれるので、楽しみ。
その方がお好きそうなものも何かしら持っていけたらと思うが、
本を選ぶ余裕があるかどうか…。

今回、海ねこの棚に並べる本のテーマは
「時間があったら自分が読みたい本」。
五反田は男性客が多いので、
前回は、男性向けを意識して古い児童書も持っていった。
乗り物の絵本はちょろっと売れた。
かこさとしの絵本は、まったく売れず。
ということで、今回は、なんと。
どうした、海ねこ、飲みすぎて頭変になったの? と首をかしげられそうだが、
無謀にも黒っぽい本が多い。
おそらく、同じ方の蔵書だったと思われる文学や
私もぜひ読みたい古めの紀行ものに、
絵入り雑誌「子供と科学」、古い図鑑など。
売れないかもしれないが、まあ、いいです(いや、よくないな)。
たいてい、直前になってから
売れそう路線をあわてて追加するパターンだ。

「棚2本分ですか。
うちだったら、値つけは4時間ですね」と
S書店のOさんに言われてしまったのだが、
まったくどれほど時間がかかるのだろうと思うほど、
夜なべでしこしこ、値つけである。
本当は昼、倉庫で大半の値つけを済ます予定だったのだが、
体調不良(また飲みすぎです。ご心配なく)でへたり、
這うようにして発送・受注。
全集50冊というありがたいご注文をいただき、
すべてきちんと揃っているかどうか確かめたり。
「値つけ、どこまで進んだの?」と人から聞かれようものなら
うへーっ、と口ごもるしかない状況だったのだ。

ということで、夜半、
寒い廊下で値つけと相成りましたわけで。

戦前の女性誌付録を拾い読みして、
新婚家庭のための指導文を眺めたり。
ヤケまくり、薄汚れた本であっても、
装丁・花森安治、青山二郎だったり。
じっくり読みたいと思っていた
牧野信一がこんなところにと気づいたり。
おいおい、木曜、搬入なのに暢気すぎるじゃないですか。
値つけ、まだ半分ぐらいしか終わっていないじゃないですか。
あらあら、やる気あるんでしょうかー。
暢気すぎて、もう歌が出ちゃうよー。

そういえば、映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」の
撮影用に、昭和の児童文学全集をお探しの方からお声をかけていただいた。
こんなふうに古書のホコリにまみれ、
値つけにアップアップしているので、
時間的にちょっと、とお詫びしたところ、
五反田展の会場に足を運んでくださるという。
ご相談にのれるほど、実は詳しくないんですよ、とは言うまい言うまい。

以前にも、映画の小道具担当者からご注文をいただいたことがある。
時代背景にあうかどうか、
登場人物の設定にあった本であるかどうか、
カメラ映りがどうかなど、さまざまな条件があるようだった。
そのときは小道具担当さんが
監督はじめスタッフに相談しながら欲しいものが流動。
映画のスタッフも大変だなあと思ったのだった。
どの本にするか、なかなか決まらず、
しまいには「どれにするか決めました。
撮影が×月×日に決まりました。
最短コースで発送してください」とご依頼を受けた。
皆さんそれぞれ大変なんですから、
値つけが面倒だよー、なんて言っちゃ罰があたりますね。

それにしても、搬入日に軽自動車ですべて持っていけるのだろうか。
明日、値つけが終わった分だけでも五反田に運ばないといけない。
年末の渋滞を思うと、
「ドラえもん、どこでもドアーを出して」とお願いしたくなる。
駄文を書いている間にばんばん値つけすれば、と思いながら
気分転換に書いてみました。
まずいです、眠くなってきてしまいました。
試験前の高校生ですか、私は。

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コメント(4)

いやぁ、そんな忙しいなか集合時間早まってごめんなさい^^;

わらべさん、当番、お疲れさまです&ありがとうございます! 新刊、楽しみです。

この間はどうも失礼しました。
酔ってらっしゃったように見えましたが、結構覚えてますねー。
正確には「うちなら4時間ですね、雑だから」です。
あはは。それでは。

SのOさん、この間はうちの酔っ払いが
こちらこそ失礼いたしましたー。
あれは、私であって、私ではない、
ノミヤマノミコという者です。
Oさんにあやかって、よく働き、
よく遊ぶ人になりたいもんです。
しかし、4時間ですものね、
雑でもいいですよ、4時間で終わるなら。

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