市場から銀座へ

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朝刊を見て2度、声をあげてしまう。
灰谷健次郎さんがお亡くなりになったこと。
そして、人物紹介欄に知人が掲載されていたこと。

驚きがさめやらぬまま、久々の市場へ。
最終台に並んでいたのは
朔太郎の「猫町」(昭和10年)と「猫町 Cat Town」(英語版 1948年)。
あー、欲しいー!
ちなみに、「最終台」とは、最後に開封される逸品ぞろいの台である。
本日は三島由紀夫の書いたハガキ、
寺山修司が朗読用としてザラ紙に書いた原稿なども並んでいた。
「猫町」にかなり頑張って入札したが、開封まで待てず。
あとでネットで調べてみたが、まったく届かなかったようだ。

銀座に足を伸ばして「大橋歩イラストレーション展」へ。
会場に入ってビックリ。
(この先は、本当に単なるミーハーですし、
自慢に聞こえたら申し訳ないです)
最終日の終盤とあって、会場になんとご本人がいらしたのだ。
会場で販売されていた代表作(といってよいと思う本)をとっさに購入。
ずうずうしくサインをお願いすると快く応じてくださった。

ああ、できれば自分用にもう1冊サインをいただきたいなあ。
2冊もサインしていただくなんてずうずうしいにもほどがある?
しばし躊躇したが思い切ってもう1冊購入。
サインをお願いした。
「この本は残り少ないので…」と大橋さん。
ああ、残り少ないものを2冊も買ってしまったのか。
そんな私はあまりにも浅ましすぎるのではないだろうか。
申し訳なくてお詫びした。
すると、穏やかな笑顔でこうおっしゃった。
「残り少ないので買っていただけて、うれしいんです」と。

偉い人は皆さん大変腰が低くていらっしゃる。
署名だけでなく丁寧にイラストを添えてくださる間、
すぐ近くにいられて幸福。
緊張して満足に口も聞けなかったが、
穏やかなお人柄が伝わってくるようだった。
ご自分の作品が集った大規模な展覧会の会場に
大勢が足を運び、大盛況であることを心からお喜びのご様子だった。

もうひとつの会場には、
初期のイラストに先生の手厳しい批評を書き込んだものが
そのまま展示されていた。
このようなものを展示する勇気、あっぱれだと思った。

資生堂で古いものから新しいものまで
さまざまな本を買いこんで、荷物がどっさり。
「歩のあゆみ」を読みながら東京横断。
いささかばててしまったため、
お待たせしている方すみません。
今夜は早めに店じまいします。
発送・受注・買取対応ほか、またご連絡いたします。

灰谷さん、大橋さん…
私たちは同じ時代に生きていると、しみじみ思う。

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コメント(2)

海ねこさん こんばんは

私、大橋さんのこのイラストレーション展、行きそびれちゃったんですよ〜。行こう行こうと思って告知のダイレクトメールいつでも見れるところに置いていたわりに・・・残念です。昨日最終日だったこと、今朝、イベントに出かける前に気付いたんです。ショックー!ま、そう言う時もありますよね。次回、あれば絶対行こうと思うわけで。
でも灰谷さんはもういらっしゃらないわけで。こちらは本当に残念。です。

ところで、ウチのシャコバサボテン。もうすぐ花ざかりを迎えます♪

Uさん、いつかはメールをありがとうございました~。
いろいろ行きたいものがあっても、
行こう行こうと思っても、ついつい忘れてしまったり、
結局都合がつかなくてなかなか行けなかったりしますよね。

私も茂田井武展(ちひろ美術館)に行こうと思っていたのに、うっかりしていて。
今日最終日だって気づいてビックリ。行けるかなあ。

シャコバサボテン、実家のもぼちぼち
咲き始めそうになっていました。

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