斑猫を見たい

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大雨。

コクテイル文庫「借家と古本」を読みながら神保町へ。
魂の救済といったら、大げさとは思うが。
記念すべきコクテイル文庫、第一号に
萩原魚雷さん
持ってきた発行者の気持ち、わかるような気がする。
狩野さんらしいなあ。
薄手なので、持ち歩いてペラペラめくれるのもよい。

魚雷さんの文章を読んで、
さらにあれこれ読みたくなる。
もっとも読みたいと思ったのは、辻潤。
ほかに、尾崎一雄、古山高麗雄、鮎川信夫、正宗白鳥。
もちろん魚雷さんの文章ももっともっと。

市場(明治古典会)で仕入れる。
粘って粘ってウィリアム・ニコルソンほか洋書、
古いキンダーブックやプレイメート、流行色の資料、
ファッション関連の古い雑誌など。
先輩書店さんと相談事、市場への支払いを終えて、
雨足と夜の闇に追い立てられるように帰宅。

ポストを見たら、お客様からのハガキと封書が届いていた。
ハガキは、本が届いたお礼状。
子供のころお父さんから買ってもらった絵本がいつの間にかなくなり、
パソコン画面で見つけてご注文。
お手にとったときは「ああ、これだった」と、なつかしさがこみあげたそう。
パソコン初心者なのでメールに自信がなく、
ハガキを書いてくださったとのこと。
こちらこそ、ありがとうございます。
お客さまというべきか、海ねこ千葉支部というべきか、
Fさんからの封書も発見。
中を開くと「竹内栖鳳と弟子たち」展の案内ほか。
「斑猫」のポストカードも同封していただく。
Fさん、ありがとうございます。ぜひ見に行きたいです。
アンダーグラウンドブックカフェの目録も届いた。
さすが。目録だけでもたっぷり楽しめるレベル。
Nさん、バッチリじゃないですか。

ほとんど休む間もなく発送を終えたら夜12時。

「日本の古本屋」で辻潤「絶望の書」を注文した。
とりいそぎ読みたいので、いくつか比較して値段のもっとも安い店に注文。
安いというだけでなく、状態について細かく明記されていたので、
仕事が丁寧で本の扱いがきちんとしていそう。
直感的に信用できそうだと思って、その店を選んだ。
そうか、うちは日本の古本屋にまだ100冊ほどしか入力していないが、
状態についてはなるべく細かく、きちんと記載しようと気づいた。
こうして利用してみると、アマゾンマーケットプレイス、
楽天フリマ、日本の古本屋…どこもかしこも価格競争の世界だ。
利用する側にしてみれば、できるだけ安く買いたいのは当然のこと。
しかし、古書店側にとってはどうなんだろう。

ちょうど今日、S堂書店さんに言われたっけ。
「ネットで検索して出てくるような本を市場で買っていたら
ダメなんだよ。
それじゃ、どこにでもあるような本屋にしかなれないよ。
検索しても出てこないような、
自分も見たことがないような本を市場で買わないと。
何万とかのものを買っているうちはダメだね。
何千円? そんなものどこでも売ってるよ。
ビクビクしないで何百万のものを買わないと。
一千万ぐらいは注ぎ込まないとマシな店にならないな」
ひえーーー。

新着本、お待たせしています。

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