漕ぎ出した舟は何処へ行くのか

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トランクルーム(わずか1坪ほど)が手狭になり、格安の物件を探していた。
隣駅の商店街、はじのほうに出た物件を見にいく。
道路拡張予定があるため、都内とは思えない値段。
オンボロだが書庫として使うには当面、大丈夫と思える広さ。
その気になれば週2-3日、店舗としても使えそう。

連れ合いといろいろ相談して、いよいよ決断。
不動産屋に「決めます」と電話しようとしたそのとき、尊敬している人からのメールが。
なぜ私が物件を探していることをご存知なのか。
鼻がきくなあ、さすが人と人を結びつけて抜群の企画力で
仕事し続けている人だけあるなあと思った。
メールには、オンボロ物件への執着など
軽~く吹き飛ばしてしまうようなことが書かれていたのだ。
あまりのタイミングのよさ。
まるで見えないものに動かされているようで、
ひょいっと江原さんが出てきてしまいそうだ。

西荻窪かもめブックスさんにお邪魔する。
かもめブックスさん、移転のため店舗での営業は本日最終日。
その場所で店を始めて1年半。
工夫しながらこつこつ店づくりをなさってきたご様子。
材木屋さんにやりかたを教えてもらって、
トントン釘を打って造ったという木の床。
その話を聞いて私の中で、ちょっとした心の揺れが起こったのだ。

所詮、人間は自分の意思で生きているつもりでも、
案外そうじゃなかったりするのかも。
流れに乗らないと、つかめない波もあるんだろうなあ。
流れに乗ってみるべきなのかどうなのか。
どうなるのかわからないので、そのうち動きがあればまた書いてみます。
何も起こらなければ、もう書かないので忘れてください。

当方の拙文をお読みくださっている方ならおわかりのとおり、
どうやら私の中に「計画性」という文字はないらしい。
頭悪いだけって噂もあるけれど。
これまでも勢いにのってまず行動してみて、行動しながら考えてきた。
失敗も重ねたが、思い切って踏み出すことによって
それを力として自分自身と付き合ってきた。
明日のことは誰にもわからない。
思い煩うなかれ。行動してみれば、
そこから何かが生まれるかもしれない。
失敗して落ちるところまで落ちたとしても、
案外そうたいしたことはないんじゃないか。
これまでももうダメだと思った瞬間こそ
底力が湧いて、結果として転機となったことを思い出す。

しかし、やるとなったら正念場に違いない。
せっかく良いお話をいただいたからには、
死ぬ気で頑張らないとダメだろう。
「だったら、これまでは頑張ってないの」と
連れ合いに突っ込まれて「もごもご」と口ごもるばかりだった。
私って、これまで本気で頑張ったことあるんだろうかと思った。

気力・体力ともにある程度、充実しているのは
あと何年だろう。
崖を転がり落ちるように、近頃、時間が加速していると思う。
昨夜、おでん屋で20代の若者ふたりと集ったのだが、
帰りがけ、店のご主人が連れ合いと私を見て言った。
「息子さん?」
と。連れ合いと私は彼らと同等のつもりで話していたのだが、
客観的にはおじさんとおばさんということらしい。
自分はどんなに気ばかり若いつもりでいても、
時間は確実に過ぎていくのだ。
やれるときにやらないで、いつやるんだろう。
私からいろいろ相談を受けるかもしれない皆様、
すみませんが、よろしくお願いいたします。

1日は目録の校正をして、夜コクテイルへお邪魔します。
五反田も行けず、まだ日月堂さんのイベントにも行けない。
時間は有限。

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